1694
王女組は更なる修行が決定したが、それはともかく朝食にするか。4人に伝えに行くと、どうやら4人とも多少はマシになったようだ。前を隠さずとも歩けている。それにしても碌な事をしない奴等だ。
4人が戻ってきて食事を始めるも、王女組は殊勝にしている。ま、今だけだとは思うけどな。それが分かっているからこそ、ウチの女性陣の視線は厳しいままだ。朝食を食べながら、俺は皆に言っておく。
「皆は今日は身体強化を含めた訓練を頼む。俺はダンジョンに行って食材を確保してくる。4人増えたからな、食料を多めに確保しておいて丁度良いくらいだろう。ああ、気にしなくていい。元々俺たちが食べてる物は売ってないのが殆どだ」
「そうそう、アンタ達が気を使う事じゃないさ。アタシ達は自分でダンジョンに行き、自分達で食材を確保してるんだ。理由は、その方が美味しい物が食べられるからさ。だから増えた云々はあんまり関係無いんだよ」
「ですね。だいたいですけど、大陸の西側でもヘビーブルとかデスボーアが普通に売っていたりはしませんよ。今日のハンバーグが何の肉を使っているのかは知りませんが……」
「今日はシルバーバッファローとグレイトシープだな。余り物と消費したいという理由からの組み合わせだけど、意外に美味しいというのが正直なところだ。それなりに組み合わせとしてはありだな」
「中に入れたチーズが良い感じだからでしょうか? 御主人様が仰るように意外に合いますね。それはそうと、4人はどこまで仕込めば良いのでしょうか? 王女組に連れて行かせるなら、ダンジョンで戦えなければいけませんよね?」
「そうだな。ダンジョンで戦えるようにするくらいか。それなら仮に自立する時が来ても、自分の力だけで生きていけるだろう。正しい身体強化が出来るだけでも、圧倒的に他の者より有利だからな」
「という事は、正しい身体強化と生活に必要な魔法くらいかな? 魔法の使い方も基本からしっかり教えた方がいいね。その方が結果的に上手くなるだろう。この子達は碌に習っていないみたいだし」
「基本から最高のものを教えたら……か。私達が最高を教えられるとは思わないが、そこは頑張って教えるとしてだ、4人の武具は……ああ、その為にもダンジョンに行くのか。まずはアーマーベアだな」
「アレは防具としてのレベルは高いからね。誰かさんは竜革の防具が欲しいって駄々を捏ねたけどさ、アーマーベアの防具だって相当レベルは上なんだよ? 当然知ってるだろうけどね」
「う……申し訳ない。とはいえ、あの時は新規加入したキューレが竜革の防具を持っていたからさ。何故私に竜革の防具が無いのかと思うと納得がいかなくてね、我慢が出来なかったんだよ」
「そう。それは良いのだけれど、貴女は女性好きじゃなかったの? 4人の男が来るや、猛烈に貪っているようだけど。やっぱり男の方が良かったの? それとも何か原因でもあった?」
「あー……。私が女性に行っていたのは、王女である事と胸の古傷が主な原因かな? 後はそもそも男性との交わりを諦めていたところもある。王族というのは元々そういうものだし、私は傭兵だったし」
「例え王女でも傭兵だったというのは色々ありますから。少しでも傭兵活動をしていたとなれば、一段か二段下に見られます。まあ、それは私達4人全員が変わらないのですが……」
「そうして諦めていたアンタ達の前に、ポンポンと男が来た訳だ。そして暴走した結果、搾り取り過ぎてダウンさせたと。藤次郎と万次郎で慣れたかと思ったら、光と聖が来て更に暴走するって意味が分からないねぇ」
「「「「………」」」」
「2人だと回ってくる回数が少ないので諦めも付くんでしょうけど、4人に増えたから一気に爆発したんでしょうね。その結果、ダウンするほど搾り取ったと。女としては完全に失格ねえ。祖母なら「お馬鹿さん」と言うところよ」
「ま、とにかく今日は訓練を頼む。俺は食べ物の確保に走るんで」
食事は終わっていたのでそう言って、後片付けをした後で温泉地を出発する。ダンジョン前に辿り着いたら列に並び、順番が来たら待ってからダンジョンに入った。
1層目は平原となっていたので記憶通りに進んでいき、5層は草原だった。どうやら変わっていないようだ。木像に乗って一気に進み、17~20層でヘビーブルをゲットしたら更に先へ。山葵は余っているので採らなくていい。
21層に到着すると9層以来の森だったが、あからさまに呪いの気配がしている。それでも都合良くいたアーマーベアを倒しつつ呪いの魔物に近付いていく。すると、そこには頭が2つの真っ黒な熊が居た。
内心で「またか……」と思いつつも、さっさと【浄化】して血抜きをしたら収納する。アーマーベアも4頭倒したので先へ進むと、またもや呪いの気配。今度は何だと確認に行くと、腕が6本の熊だった。だから重さが前に掛かるんだよ。
動きの悪い熊をさっさと【浄化】し、血抜きをして収納したら先へと進む。おそらくは……と思った23層、やはり呪いの気配がする。走って向かうと、今度は足が6本の熊だった。だから立って歩く意味が無いんだって。
コレもさっさと【浄化】し、血抜きしたら収納。そして24層に進むと予想通り呪いの気配が。明らかに神様達が用意したのが分かるが、失敗作を使わなくてもと思う。もしかしたら呪神が呪いを渡して、何を出すかはシステムが決めてる?。
そんな事を考えつつ呪いの元へ向かうと、今度は4本腕と4本足の熊だった。何がしたいのか分からず遠い目になるものの、さっさと【浄化】して血抜きし収納する。最後の最後まで碌でもなかったな。
脱出紋からさっさと外へ出たら、温泉地の家へと戻る。ギリギリ昼食へは出発していなかったので、4人の男に心臓を食べさせる。あからさまに嫌な顔をしたが、ここに居る全員が食べているから諦めてくれ。
そう言って食べさせると、4人全員が苦しみ始めた。亜仙族の藤次郎は股間を押さえているが、どうやら大きくなっているらしい。精亀族の万次郎も股間を押さえて……ああ、お前さんは玉の方か。
光人族の光と聖輝族の聖はお尻を押さえているが、どうやら完全に治っていっているらしい。どこまで滅茶苦茶されてたんだよ。それとお前さん達も股間が強化されてるな。これ、神様達が選んでる?。
「も、物凄く痛かった……。まさか前に頂いた薬を飲んだ時よりも痛い事があるとは思いませんでした。ただ……何となくですが、綺麗に治っているような気もするのですが……」
「1つずつ説明すると、藤次郎はアレが大きくなって精力が強化されてる。万次郎は精力が大幅に強化されてるな、まあ元々デカイからだろうけど。光と聖はケツが治っているのと、精力の強化だな。モノが多少大きくなったくらいか」
「あの……何で分かるんですか? いえ、私は本人だから分かりますけど……」
「まあ、そういう技があるんだよ。使いようによっては、体の中の内臓まで確認出来る技がな。俺は医者じゃないが、医者なら病気を早めに発見出来たりするのかも。ま、それは横に置いといて、その技で確認してる訳だ。体の内部まで」
「骨とか筋肉とか内臓がどうなってるかなんて、アタシ達にはサッパリだからね。アルドも食べる前と比較しているだけらしいし、何となくこうだって事らしいけど。それでも分かるだけで違うもんさ」
「それよりも光と聖は顔色が随分良くなりましたね。性病……ではないでしょうが、何かの病気を患ってましたか? でも神薬で治る筈ですし……」
「体の内側から頑強になったのと、今まで碌に食べてこなかったからかもしれないな。二人の食生活がどうだったかは分からないし、本来の顔だったりに変わっていっているんじゃないか?」
「ああ、元々奴隷だったんだしね。食べられるとはいえ、そこまでバランスよく食べられる訳じゃないから。そもそも平民だってそんな食事は難しい訳だし」
まあ、そうだな。奴隷の食べ物が平民より悪いのはどうしようもない。それでも食べられるだけマシなんだし。
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1694終了時点
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大銅貨448枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神銀の錫杖
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
神銅の数珠2個
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




