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1692




 藤に奴隷を買ってきた事と、王女組の相手をさせる事を説明すると何とも言えない顔をした。自分もカサーラとメトムという奴隷を持つうえ、関係もあるので余計に言い辛いのだろう。ま、当然の事ではある。



 「まあ、確かに私が何も言えんのは事実なのだが、それよりも種族の方が問題だな。何故にここまで珍しい種族ばかりを引き当てるのか……。それと毛利はともかくとして、安芸の神殿はどうなっていたのだ、まったく」


 「光人族や聖輝族もそうですが、精亀族もですよ。私でさえ精亀族の名なんて僅かに聞いた事があるだけですし、相当珍しい種族なのは間違いありません。ここまで珍しい種族ばかりというのも流石に……」


 「本来は亜仙族も珍しい種族なのだけれど、その亜仙族が普通に思えてくるぐらい珍しい種族ばっかりね。それはいいけれど、王女様達の御相手をさせて大丈夫なの? 本国でどうこう言われない?」


 「それに関しては大丈夫じゃないかい? 流石にそこまで文句は言わないだろうし、最悪は聖も三人の中の誰かに所有してもらうしかないね。王族の誰かが持ったところで問題は無いと思うんだけどさ」


 「まあ、奴隷を持つ事のイメージが良くないのは、裏切る奴隷が後を絶たなかったからで、裏切らないなら特に問題無いんですよね。一部の奴隷商と奴隷が結託して悪さをした所為ですし……」


 「奴隷が裏切って主人を殺害し、金品を強奪。後で奴隷商と山分けし、再び別の場所で何食わぬ顔をして奴隷として売られる。奴隷商は売った金額と山分け分。奴隷は奪ってきた金銭を手に入れていた」


 「そんな事が続けば当然だが奴隷というもの自体が信用されなくなり崩壊する。そして奴隷としてでも生きていけた筈の者が飢え死にしていく羽目になった。バカな奴等の所為でな」


 「誰も彼もが傭兵になって生きていける訳じゃないし、傭兵の数にだって限度がある。奴隷を無くして得した者が居るかって言えば、圧倒的に損した者ばかりなんだよね。生きられる筈だった者達が大量に死んでる」



 少し雰囲気が悪くなっていたので、出来立ての料理を持っていかせる事で多少変えさせる。お腹が空いていると悪い事しか考えなくなるっていうし、食べられる者からさっさと食べていかせよう。


 そうして食事を始めさせると、先ほどまでの雰囲気の悪さは霧散し、美味しそうに食べている皆がいた。やはり美味しい食事は誰も彼もを笑顔にするな。その御蔭で悪い雰囲気は無くなった。



 「それにしても聖は結局どうするんだい? 王族4人が持てないならザラかエイルズだけど、どっちみち故郷に多くの血が入るならアタシはどっちでもいいけどね。言葉は悪いけど、珍しい種族の血はなるべく多く残した方が良いしさ」


 「ですね。珍しいうえに全員が長生きの種族です。だからこそ余計に残しておくべきでしょう。聖輝族だって200年くらい生きるそうですし、4人の中で1番寿命が短いのが亜仙族ですからね。普通ではあり得ませんよ?」


 「ある意味で贅沢な話ねえ。私が言ってはいけないのかもしれないけれど、寿命の長い種族の血は色々な意味で有利に働くでしょうし……ウチに来て、あの子を孕ませてくれないかしら?」


 「町長かい? メルの玄孫だけれど、未だお相手は無しみたいだからね。聖はルーデル町に来てもらうかい? メルからすれば町長のお相手が聖でも良いみたいだし、今の間は聖の主人は保留としておくべきかな?」


 「そうだね、それが良いんじゃないかな。4人の王族も簡単には決められないみたいだし、そこまでゴチャゴチャと考えるべき事でも無いと思うんだけどね。僕の知り合いなんて奴隷を買い取って娼館で働かせてるし」


 「そういえば、そうだったな。となるとガイアルム王国でも奴隷というのは未だに売られているという訳だ。短に表面的には見えなくなっただけで、裏では未だに売買されていて、権力者には見えないようにされている……と」


 「現実を考えれば当たり前ですけどね。潜入していたスラムでも見ませんでしたが、どこかで似た様な事は起きているのでしょう。それまで奴隷がある状態だったのです、急に無くなりました、とはならないでしょうからね」


 「まあ、そうだね。闇に潜って見えなくなっただけで、むしろ裏側の連中は今でも奴隷売買をやっているって方がしっくりくるよ。見えなくなったから有りません、何て言うのは唯の馬鹿なんだろうね」


 「そういう事は、国家を経営していればよくある事。おそらくガイアルム王国の王も王太子も知っているのではないかな? 知っていてもイメージが悪すぎて手を出せんのだろう。致し方あるまい」


 「成る程。そういう事もあるのですね。迂闊に手を出すと、またおかしな事になる。とはいえ、今も裏では違法な奴隷売買が行われていると。本当ならば表に出したいところですが、今までのイメージが悪すぎて出せない」


 「つくづく碌な事じゃないと思うね。一部の奴隷商と奴隷の所為で、汚い連中が得をするような状況に陥ってる。でも、政治なんてそう簡単に動かせないし、そういう連中と結託しているバカも居そうだ」



 夕食時にするような会話の内容ではないのだが、自分達の国を客観的に見る事になったのは良かったのかね? といっても、今はヤシマの国に居るので何も出来ないが。仮に国元に居たとしても、何か出来るかと言えば難しいだろうけどな。


 聖に関しては仕方ないので、現状の主人は俺という事になり貸し出しという形になった。そういう事は元々の奴隷制度の時もあったらしいので問題無いようだ。聖も特に気にしていなかった。


 夕食後、奴隷4人組には風呂に入ってくるように言っておく。温泉と聞いて光と聖は遠慮したが、体を綺麗にする意味でも入ってくるように言った。王女組の相手をする以上、体を綺麗にしておかないといけない。


 俺が言っている事が理解出来たのだろう、4人は風呂へと移動した。藤次郎と万次郎は昨日も一昨日も入っているので問題は無いが、やはり温泉は贅沢なんだなぁ。俺からすれば、幾らでも湧いてくるんだから入らないと勿体ないって思うけど。


 何故かウェリアがいそいそと飲み水とかを用意しようとしているので、氷を作ってやり持っていくように言う。ウェリアは氷入りの水を持ち、いそいそと俺がいつも涼んでいる縁側に行った。風呂に入ると何故かあそこで涼むんだよな。


 藤次郎と万次郎もあそこで涼んでいるらしい。アレだ、ウェリアは褌一丁で涼んでいる連中を視姦したいんだろう。あそこまで嬉しそうな顔をして行ったとなると、それしか考えられないし。4人が落ち着かない気もするが、どうなのかね?。


 どうやら俺の考えていた事は正しかったらしく、遠慮がちになっている4人が【空間把握】で見える。仕方なく【念話】でウェリアを呼び出し、4人が落ち着かないみたいだから部屋で待ってろと言っておく。


 文句を垂れたものの、自分の所有する奴隷から嫌われてどうする? と言うと、ビックリした後すぐに部屋に戻って行った。本当に現金なヤツだな。奴隷だって心を休めたい時はあるんだから、そっとしておいてやれよ。


 4人も準備が出来たようで縁側を離れていった。なので、今度は俺が風呂に入る。体や服を綺麗に【浄化】した後ゆっくり浸かるのだが、今日はダリアとフヨウが来た。好きにすればいいが、まだちょっと暑いんじゃないか?。


 2匹が大丈夫なら別に良いんだが……。特に問題無く、浮きながら顎を縁に置いて浸かっているダリア。相変わらず沈んでいるだけのフヨウ。2匹と十分に風呂を満喫したら、あがって縁側で涼む。


 残っていた冷たい水を飲みつつ2匹とゆっくりしていると、ダリアが呆れた声を上げた。気持ちはよく分かる。アイツらもう盛ってるんだよ。幾らなんでも早過ぎるだろ。


 気配だけでも分かるが呆れるしかない。各国の王女なんだが、本当に大丈夫か? 今はヤシマの国だから良いが、西側に戻った時に我慢できるのかね? アイツらは。



 ▽▽▽▽▽


 1692終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2097枚

 大銀貨1702枚

 銀貨2620枚

 大銅貨448枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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