1684
昼食後、再び練習を開始する。それなりに上手くなったというか上達はしているものの、まだまだ粗が多く戦闘に使えるかは微妙なラインだ。ふとした事で維持が止まる可能性も高い。身体強化が止まるという事は死と同義。
そういう戦いもあるだけに、維持する事は非常に重要だったりする。その辺りを説いて更に集中させる。【集中】を使っても良いのだが、そろそろ自分の力で維持してもらわなければ困る。いつまでも俺の力が必要では話にならない。
一つ一つ何処が間違っているか、どうすればいいかを説明しつつ練習を続行させる。周りの王女組や子供達にも指摘しつつ、ひたすら教え続けていく。皆も集中しつつ練習に励み、俺も集中していたんだろう、気付いたら夕方だった。
俺は皆から離れて夕食の準備を始める。麦飯を炊きつつ、スープの用意をしていく。今日はシンプルに、ウィンドチキンの骨から【抽出】した出汁で野菜を煮込んだスープだ。煮込んだ後で【熟成】を使い、スープは終了。
味噌やハチミツに灰持酒や少しの米酢、それに竜の脂を少量混ぜた調味液にウィンドチキンの肉を浸す。ある程度【浸透】させたら周りに全粒粉を付けて竜の脂で揚げていく。じっくりじっくりと揚げていき、火が十分に通ったら一旦上げる。
どんどんと揚げていくも、皆が食べる量を考えると1度目すらなかなか終わらない。合間に手を出そうとする奴が居るので牽制しつつ、1度目の揚げを終わらせる。次にもう一つ鍋を取り出して、そちらにも竜の脂を入れたら高温にして2度目を揚げていく。
揚げている最中にも手を出そうとしてくるので、ダリアを牽制して落ち着かせる。他の女性陣は1回だけだったのに、どうしてダリアは何度も手を出してくるんだ。そんな事を考えつつ2度目を高温で揚げていき、終わったら大皿に盛っていく。
既に麦飯は蒸らしに入っているので放っておいて構わない。俺はどんどんと揚げていくのに集中してるからさ、配膳の方を頼む。そう言って準備をしてもらい、終わったら食べ始めてもらう。既に麦飯は炊けているからな。
まだまだ残っているウィンドチキンを揚げていき、終わった時には向こうの大皿の唐揚げが無くなりかけていた。全ての唐揚げを皿に盛ったら持っていき、俺も夕食を始めよう。それじゃあ、いただきます。
「………まあまあ上手く揚がったかな? 噛んだ時に肉汁と調味液の味が混ざって美味しいから、成功と言っても良いと俺は思う。まあ、嫌な顔をしている人も居ないし、上手くいったで良いだろう。肉を喰いたかった奴等も満足してるようだし」
「ああ、それはねえ。アタシ達も肉を喰いたい側だけどさ、それでもあそこまでじゃないね。こっちの食事が合わなかったかもしれない。パンを作って出してやった方が良いのかもしれないよ? この子達のストレスになってるのかも」
「それはあるのかな? 本人も知らない間にストレスになってるかもしれないし、その辺りは食べてみないと分からないね。本当にパンを作るならメルに早起きしてもらわなきゃいけないだろうけど」
「そうねえ。偶には自分で焼いたパンも食べたいし、私は構わないわよ。アルドが居てくれたら楽が出来るもの。昔からのパン作りと比べたら大変でも何でもないしね」
「それにしても、よく食べるねー。確かにアルドの作る唐揚げは美味しいし、味付きのヤツは別の味わいだけどさぁ。子供達より一心不乱に食べてるよ。脂が多いから、後で胸焼けしても知らないよ?」
「言いたい事は分かりますけど、これ前回とも違う美味しさなんですよ。ちょっと簡単には止まりません。噛んだ瞬間の肉汁と付いている味が混ざると、何とも言えない美味しい味に変わるんですよ」
「コイツも若干ながら語彙力が低下してるな。別に構わないといえば構わないんだが、それにしても興奮せずにゆっくり食べろ。まだあるんだし、焦らなくてもいいだろうに。そこまで必死に食う物でも無いんだが……」
「気付いたら止まらないと言いますか、美味しいのですから仕方ありません。この美味しい脂と肉汁、そして中に付いている味がいけないんです。サラっとしているだけに、次も次もとなるんです!」
「「「「「………」」」」」
残りの王女組は頷くだけで食事を続けてやがる。味付きの唐揚げは出したが味噌味は初めてか? それとも調味液にも竜の脂を混ぜたのが良かったんだろうか? 驚くほどの食い付きというか、貪り食うというのが正しい状況だな。
そんな食事も終わり、王女組の腹はパンパンになっている。子供達でさえ抑えたっていうのに、大人が自制できないってどういう事だよ。お前さん達への罰だな、その状況は。少しは反省しなさい。
そんな事を言いつつ後片付けをする。王女組は完全にダウンしていて、お腹が厳しいのか必死に耐えている。誰がそこまで食べろと言ったよ、本当に。邪生の心臓を食べてるので太らないとは思うけどさ、それにしても……なぁ。
後片付けを終えた俺は、1人で風呂に入る。今日は空が見えないなと思っていたら、段々と雨が降ってきた。屋根が付いているから大丈夫とはいえ、明日も雨なら室内での修行だな。魔法をメインにしてウェリアだけ身体強化にするか。
そんな事を考えつつ風呂からあがり、縁側で涼む。ダリアとフヨウが来たが、俺の近くで丸まったりしているだけだ。俺もゆっくりしているだけだが、雨が降ってきたあとで気温が少し下がったかな?。
こうやって季節が変わっていくと思えば情緒も無くはないなー。そう思いながら、汗が引くまで2匹とゆっくり過ごし部屋へと戻る。部屋の中に入ると、再びトランプで女性陣が遊んでおり、子供達はミニゴーレムで遊んでいた。
俺は布団を敷きながら子供達の遊ぶ姿を眺める。なんか思っている以上に魔力の扱いが上達してるぞ? 最初に比べてミニゴーレムが滑らかに動いてる。そもそも魔力の運用の良し悪しで、あんなに動きが変わるという事が驚きだけどな。
あのミニゴーレムはどれだけ高性能なんだって話だ。神様が作った物だけどさ、とんでもない代物だったのが今ごろ分かるってどうよ? まあ、そんなこと言っていてもしょうがないんだけど。
そんなミニゴーレム相撲を見ていたら、電池が切れるように子供達が撃沈した。どうやら耐えられなかったらしい。お腹がいっぱいで良い気分になったからか、体が消化に集中するからか、限界に達したのは久々だな。
子供達を少しの間【念動】を使って座らせておき、大丈夫そうなので布団に寝かせた。2匹も左右に寝かせて【昏睡】を使い、深く眠らせたら女性陣の番だ。今日の最後はリューらしい。
皆を撃沈した後のリクエストはリューらしいものだったので、俺はお望み通りにしたのだが、今は大満足して寝ていらっしゃる。リクエスト自体は普通だけど、溜まってたのか大満足するまで時間が掛かったなー。
今までの不満を解消するまで満足しません、と言われている気分だった。ま、今は満足して寝ているからいいんだけどさ。部屋と体を綺麗にして、勾玉を使って【浄化】したら寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。アイツらは明日でいい。
<異世界845日目>
おはようございます。今日は生憎の雨です。昨日の予想通りに今日は魔法の練習がメインになりそうだ。まずは朝の日課を終わらせて台所へ行くか。部屋と体を綺麗にするついでに、家の中も綺麗にしておこう。気にはならないけど、一応。
台所に移動して緑茶を淹れて飲みつつも、家の中を完全に【浄化】していく。終わるまでにそれなりに時間が掛かったが、家の中は十二分に綺麗になった。そろそろメルを起こして朝食作りを始めるか。
【覚醒】でメルを起こし、【念話】で昨日の事を伝える。すぐにメルは台所に来たが、それなりの時間キスをする羽目になった。朝食のパンの為に起こしたんだけど、これじゃあ時間が足りなくなる。なんとかメルを説得してパン作りを始めてもらった。
全粒粉ではなく麦白、つまり綺麗な小麦粉のみでパンを作ってもらう。メルは贅沢だと言いつつも、楽しそうに小麦粉を捏ねていく。俺はその間に玉子焼きを作りつつ、伊勢海老と鯛の野菜スープを作る。
人数分終わったら、最後にグレイトシープの照り焼きを焼けば朝食の完成だ。その頃には皆は既に台所に居たし、メルが焼いた麦白のパンにビックリしている。さて、全て終わったし、配膳して食べよう。
それじゃあ、いただきます。
▽▽▽▽▽
1684終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1795枚
金貨2897枚
大銀貨1710枚
銀貨2620枚
大銅貨471枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神銀の錫杖
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
神銅の数珠2個
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




