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 何とか身体強化を使いつつ帰ってこれたが、エイダと王女組は台所でダウンしている。まあ、帰って来れているのだから、後は何もする事は無いのでゆっくりと休むといい。こういった事も行わないと強くなれないしな。


 それにしてもウェリアは下手だったな。邪生の心臓で魔力と闘気が増えているとはいえ、コイツには魔法の基本から教えなきゃいけないみたいだ。紙束は別にして、魔法そのものを碌に習ってないのか?。



 「そもそも魔法なんて教えて貰える訳ないでしょう。家として使える必要は無いですし、傭兵であれば神殿に持って行くんですから、結局使える必要が無いんですよ。もちろん傭兵でも魔法が使える奴は居ますけど、自分が使うなんて考えもしません」


 「それでも何度かチャレンジするのが傭兵のお約束なんだけどね。一番簡単な魔法を教えて貰って失敗したり成功したり。そんな事を酒でも飲みながらするっていうのは、古くからずっとある筈だけど?」


 「いや、そう言われても……。そりゃオレも何度かはありますけど、使えた事なんて一回も無いです。そもそも皆さんに教えて貰って初めて使えたぐらいなんですよ。それまで自分には縁の無いものか、才能が無いと思ってました」


 「魔力の循環や放出の訓練もせずに、酒の席の冗談でやって上手くいく筈が無いだろう。何を考えてるのやら……魔法を使える奴が、使える事を自慢したいだけか? 使えるだけなのに?」


 「そう言われると耳が痛いわね。私はそこまででも無かったけど、確かに魔法が使える自分に自身はあったのは確か。それだけ努力もしてきたし、祖母からも徹底的に教えられてきたもの。とはいえ、確かに基礎の無い者に教えてもね……」


 「とはいえ、魔法も秘匿技術の一つだし仕方がないだろう。簡単な魔法なら……ああ、そういう事か。簡易的な生活魔法くらいなら使える者も多いのだから、そこから学べば良いのだな」


 「どうしても派手な魔法とか、攻撃魔法が魔法に思えるもんね。生活魔法が正しい魔法だという意識が無いのは確かだよ。よく考えれば生活魔法なんて分類、無いのにね」


 「あれもちゃんとした魔法ですからね。素早く正確に無駄なく魔力を使う。小さな魔法でも繰り返し意識して練習する事で、技術を高める事は可能です。どこまで突き詰めるかによるでしょうけど……」



 料理をしながら会話をしているが、出来る限り声を出したくないらしい。ウェリアは喋ったが、他は完全にダウン中だ。夕食が出来たら起き上がってくるだろうが、今は寝転がっていても構わない。


 麦飯を炊いてもらいつつスープとサラダの準備をしてもらい、俺はウィンドチキンを揚げている。今日は先に味付けしてから揚げるタイプだ。竜の脂の暴力的な香りが周囲に広がるが、目の前の料理に集中しような?。


 いや、イデアに言ってどうする。俺が言っているのは蓮に対してだ。確かにイデアもチラチラ見てたが、蓮はガン見してたぞ。自分の事は分からないと言うが、幾らなんでも分からなさ過ぎだろう。


 揚がった肉をどんどん皿に上げていき、麦飯が炊けるまでは待っていてもらう。から揚げが揚げ終わる頃に丁度蒸らしも終わったので、そろそろ食べようか? それじゃあ、いただきます。



 「あー、美味い! さっさと麦飯を食べて、お酒飲みながら食べようっと。いやー、久しぶりの味付きだけど、コレも良いねえ。肉汁とタレが混ざって堪らないよ」


 「いいですね。コレだからお肉を食べるのは止められないんですよ。鶏の肉でさえ、こんなに美味しいんですからね。明日は別のお肉が食べたいですが、何にしましょうか?」


 「コレも美味しいですね! 何と言うか……皆さんと一緒に居る方が美味しい物が食べられるとは思っていませんでした。まあ、自分で獲って自分で料理していると言われれば、それまで何ですけど」


 「私達も簡単な物ならチャレンジしたりとか、色々としていますけど……。こうも美味しい料理が出てくると、お世辞にも料理をしているとは言ってもらえませんね。自分で言うのも空しいですけれども」


 「まあね。そもそも私達は料理を殆どしてこなかったんだし、これに関しては仕方がないよ。どんな国だって、王族が料理をする必要性が無いからさ。嫁ぐために必要な勉強にだって料理は無いよ」


 「ですね。我がマールにもありませんでした。私が厨房に行っていたのは趣味でしかありませんし、香辛料の使い方とかそういう物が面白くて見ていたのが最初ですから。料理という感じでは無かったんですよ」


 「私は厨房に殆ど近付いたりする事は無かったな。母上の所で傭兵について聞いたり、木剣を振り回していたぐらいか。後は前に言った、麦白のパンが余ってないか見に行ったくらいだな」


 「私は里で料理を手伝わされる事とかあったけど、面倒で嫌だったから覚えるなんて事もなかったね。手伝ったのも料理の一部だし、分からないままだよ。そういえばザラは年に一度、麦白のパンが食べられたんだっけ?」


 「ええ。ウチでも年に一度の御馳走でしたけど、まさか王族の方でも滅多に食べられないとは思っていませんでしたよ。シャンティ様の命日にしか食べられませんでしたけど、今でも美味しかったのは覚えていますね」


 「パンが主食だとそうなるんだろうね。あたしは特にどうこうなんて無いかな。普通にサーサを食べてただけだし、肉の方が贅沢だったかね? 盗賊だったから仕方ないけどさ」


 「蓮はね、何だかよく分からないの! お魚? だったと思う。それはね、美味しかったのを覚えてる。でも皆と初めて食べたハンバーグの方が、ずっとずっと美味しかった!」


 「ボクは<封呪界>を出て最初に食べたのはチャーハンでした。初めて食べたからか美味しかった記憶がありますね。今はそれ以上の物を食べてきてますけど、それでも覚えてます」


 「まあ、それぞれの人に色々な思い出の料理があって良いんじゃないか? 俺は特には無いけどな。強いて言うならやっぱり肉かなぁ……肉に外れはあんまりないし」


 「まあ、それはそうだね。肉料理でマズいのって、あんまり聞かないね。一昨年の鹿汁くらいかい? アレはビックリするぐらいマズかったけど、それ以外は然程じゃないね。昔は臭い肉料理も多かったし」


 「あー……ありました、ありました。今の子達では食べられないであろう臭い肉料理がありましたね。今思えば解体からして下手だったんでしょう。昔は当たり前でしたから、然して疑問も持ちませんでしたけど」


 「あったね。今思えば何故あんな物を食べてたのか理解できないけど、当時はアレが普通だったんだよ。ゴブリンよりはマシだけど、それでも酷かったね。いつからマシになったのか覚えてないけど、いつからか随分マシになったんだ」


 「アルドが言うように血抜きを素早く行い、冷やすようになったからじゃないか? その方が高く売れるとなれば皆そうするだろうしな。気付けば良い肉が普通になっていったのだろうさ」


 「そうでしょうね。そんな今の時代でも、ココまでのお肉は無いのよねえ……。噛むと肉汁がジュワっと出てきて、ジワーっと肉に付いてるタレの味が広がって混ざるのよ」



 皆が「うんうん」と頷きながら食べている。子供達は既に食べ終わって満足したようだが、大人組が酒を飲みながら貪っている。結構な量を揚げたんだが、無くなりそうだな。俺も食事は終わってるから良いんだけどさ。


 とりあえず後片付けを始めるかね。そのうち女性陣が食べ終わるだろうし、大皿はその時でいいだろう。食器に【浄化】を使って綺麗にしながら仕舞っていく。そうやって後片付けをしていると、誰かが来たぞ?。


 【空間把握】で確認すると勝家君か? いったい何をしにきたのか知らないが、とりあえず開けてやる……お前もか! 人の家の門を跳び越えるんじゃない。まったく、何を考えてるんだ。


 女性陣も気配で誰かが来たと気付いたらしいな。



 ▽▽▽▽▽


 1679終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2897枚

 大銀貨1710枚

 銀貨2620枚

 大銅貨471枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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