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0167




 バカ4人組とバカ3人組を床に置いたまま待っていると、やっとヴェルが下りてきた。何か疲れているみたいだが、情報が錯綜したりしているのかね?。



 「一体なんでしょうか? それとコイツ等は……?」


 「こっちのバカ3人組は、俺を殺す為に来た帝国の工作員だ。そっちのバカ4人組は、金に目が眩んで俺を殺そうとした唯のバカだ」


 「「「「「!!!」」」」」


 「……へぇー、また帝国の工作員ですか? つまり、このゴミどもが流した情報の所為で、私は朝から苦労をしていると……」


 「あー……。済まないんだが、拷問をするのは俺が先な。殺されても困るんで、情報を吐かせた後にしてくれ。……こりゃ、直ぐに始めた方が良いな」



 俺はナイフを使いながら、痛みが強く出るように斬りつけていく。昨日と同じようにギャーギャー喚かせた後、【白痴】を使い情報を喋らせる。


 情報を吐かせる度に周囲から怒りのオーラが撒き散らされ、それがドンドンと増大していく。帝国というか、コイツ等とコイツ等の上司は傭兵を舐めきっているらしい。


 御蔭でさっきからギルド内の雰囲気が、ドンドン危険のものになっている。しかし、ここでコイツ等に何かしても意味はあんまり無いしなぁ。この雰囲気……どうしようか?。


 情報を更に吐かせていくと、コイツ等は辺境伯の隣の領地の者らしい事が分かった。つまり帝国側の辺境伯だ。帝国側の辺境伯は、代々防衛は得意らしく非常に堅固なんだそうだ。


 その防御力を背景に帝国のバカ貴族が攻めて来ては、王国の辺境伯に蹴散らされてきたのが歴史らしい。何か辺境伯が有能で、他の貴族がポンコツ過ぎないか? どっちの国もさ。


 まぁ、辺境伯って有能じゃないと務まらないって聞くし、他国と接している領地なだけに難しいだろうからな。辺境伯と他の貴族との温度差はかなりあるんだろう。


 ようやく核心部分に入ってきたか……。どうやらバカ貴族が辺境伯に対して、邪魔をする俺の暗殺を依頼したらしい。辺境伯は気が進まなかった様だが、渋々送り出した。


 それが、この3人組だ。傭兵という建前を持つ辺境白の家臣……というのがコイツ等の立場なんだが、流石にバレると洒落にならない事は自覚していたらしい。


 どういう事かというと、傭兵は自由民でなければならない。これは所属した段階で、絶対に守らなければならない義務になっている。当然の事だが、コイツ等は違反している。


 違反すると賞金首となってしまうのだが、それは全ての傭兵が敵に回るという事だ。村や町に行っても見つかったら殺される。何故ならお金の無い傭兵はかなり多いからだ。


 聞きたい事は全て聞いたので、ヴェル達はバカどもを牢屋に連れて行った。あくまでもアイツ等の視点の話だという事は考慮しておかないといけない、間違えるかもしれないからな。



 「忠義があって、こんな事をしでかしたのなら良かったんだが……」


 「帝国の辺境伯は、相当傭兵を見下してるようですね? 確かあそこも森や山が多く、傭兵に頼っていたと思いますが……」


 「防衛が得意とか傭兵に頼ってるとか関係なく、見下す奴なんてどこにでも居るよ。総本部に報告でもしてやれば良いんじゃないかな?」


 「勿論ですよ、姉上! 傭兵は自由民なんですから、許して良い筈がありません!」



 周りで傭兵達がウンウン頷いてるな。気持ちは分かるんだが、冷静になってもらわないと困る。仕方ないな、俺がクールダウンさせるか。全く……誰か他に冷静な奴は居ないのかね?。



 「一応言っとくんだが、あくまでもアイツ等の話だからな? 本当の辺境伯がどうなのかは分からないぞ?」


 「それは分かってるんだけど、辺境伯に関しては総本部が調べる事だからねぇ」


 「傭兵がやるのは、あくまでも報告だけですからね。その結果どうなるかは私達の知るところではありませんよ」


 「丸投げ出来るって、楽で良いわー」


 「全くだね。組織として儲けているんだから、そういうところは頑張ってもらわないと」


 「傭兵ギルドって儲かってるのか? 別に買い取りをしてたりする訳じゃないだろう?」


 「アルドは知らないか……まぁ、仕方ない。実はね、ギルドには解体所から一定の金額が支払われてるんだよ。一定と言っても、解体所が儲かると払われる金額も増える仕組みでね」


 「だから、解体所が儲かるように傭兵を使うのがギルドの仕事なんですよ。今の時代は、依頼ではなく狩りが重要な収入源になっていて、狩りの為のサポートを手厚くしてるんです」


 「だから、ダナが武器を作ってくれって言ってたのか……。勿論、傭兵の生存率を上げるっていう理由もあったんだろうけどな」


 「そうね。解体所が儲かるとギルドが儲かって、ギルドが儲かると村が儲かるのよ。だから持ちつ持たれつ、良い関係を続けているの」


 「それは良いんだけど。その話でいくと総本部が出て来た場合、解体所の儲けが減るのかな?」


 「そうです、姉上。総本部に睨まれた所からは傭兵は逃げます。総本部の監視を受け続けたい傭兵なんて居ませんから。そうなると、当然解体所の儲けが減ります」


 「解体所の儲けが減れば、ギルドの儲けも辺境伯の儲けも減るって事さ。更に間引きをしてくれる傭兵が減ると………スタンピードが起きないといいねぇ」


 「起きてもしょうがないって事か。まぁ、その前に情報が出回って平民が逃げ出すのが先だろうし、貴族というゴミが何匹死のうがどうでもいいしね」



 またもや周りで傭兵達がウンウン頷いてるな。君達も腹に据えかねる事があったんだね? 分かるよ、貴族っていうナマモノの面倒臭さは。アイツ等こそ間引きするべきだと思う。


 本当に碌な事をしない連中だからな。……はぁ、こんな所で怒りを持ってもしょうがない。気持ちを切り替えよう。そういえば結局、戦争とかは無いんだよな………あれ?。



 「ちょっと待て。何でアイツ等は俺を殺す為に、わざわざ帝国が攻めて来てるっていう噂を流したんだ? 暗殺するなら、むしろ警戒させてしまうだけだろ」


 「うーん? そう言われれば、そうですね。……混乱を起こそうとしたのかもしれませんよ?」


 「それは朝の話に戻るわ。何の為にやるのか分からないでしょう?」



 俺は7人が連れて行かれた牢屋に向かう。自殺などはしていなかったようなので、更に追加で拷問を行っていく。その結果、色々な事を計画していた事が分かった。


 俺は受付まで戻り、その場に居た全員に説明する。



 「何か新しい事は分かりましたか?」


 「ああ、色々な事を計画してたよ。聞こうとしなかったのが原因で、あやうく大事な情報を聞き逃すところだった」


 「色々な計画……かい? 帝国は本当に碌な事をしないね」


 「まず、噂を流した事だが。これは混乱を起こす事と、ギルドマスター及びサブマスターの暗殺の為だったらしい」


 「ふーん……。私を暗殺ですかー……。随分舐められてますね、私あんなザコどもに負ける程弱くはないのですが」


 「ちなみに。ギルドマスター暗殺後は、村のギルドを乗っ取る気だったらしい。乗っ取った後で、帝国に大森林の素材や魔銅を流す予定だったようだな」


 「随分な搦め手で来てるねぇ……。という事は、辺境伯に依頼したのは皇帝派の可能性があるか……」


 「そもそも辺境伯って侯爵と同じランクだからなぁ。その辺境伯に命令出来るとなると限られてくるぞ」


 「場合によっては、皇帝が命じた可能性も考慮した方が良いと思うよ」


 「とはいえ、その割には強引で杜撰な気はするんだよな。皇帝派って無理せず時間を掛けて浸透してきているみたいだし、その方針と合わない気がする」


 「あのバカどもも、これ以上の情報を持ってないようだしねぇ……」



 そうなんだよな。ここで、あーだこーだ言っても答えは出ないし、まだまだ情報が足りない。とはいえ、少なくとも帝国が俺をターゲットにした事は確定した。



 ▽▽▽▽▽


 0167終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨14枚

 金貨68枚

 大銀貨92枚

 銀貨54枚

 大銅貨105枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 ヒヒイロカネの小太刀

 真っ黒な金砕棒

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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