1678
<異世界842日目>
おはようございます。今日はアジロのダンジョンに行こうと思います。向こうも攻略したら、少しの間はゆっくりしよう。ダンジョンの構造が変わるだろうし、肉の位置も探し出しておかないとな。
それでも攻略して邪気を減らしておくのは重要だ。とはいえ美濃のダンジョンは急がなくてもいい。あそこは鉄が主体のダンジョンだし、俺達は求めてない。そもそも今さら鉄の出番なんて無いしな。錆びる素材は使い勝手が悪い。
朝の日課を終わらせてから台所へ移動し、緑茶を入れて飲みながら朝食の用意をする。今日はシンプルなので楽ではある。麦飯を炊きつつ熊肉を角煮にし、乾燥椎茸と冷凍松茸で出汁をとったアサリの味噌汁を作る。
かす肉と冷凍野菜と蒲鉾の野菜炒めを作って終了だ。後は麦飯が炊ければ朝食なんだが、もう少しだけ待ってくれ、まだ蒸らしが終わってない。エリアも蓮も少し落ち着いてくれ、もう少しだから。
蒸らしが終わると我先に茶碗に入れて食べ始めたな。微笑ましいという程度で済んでるからいいけどさ。俺は最後でいいから、皆の分を用意するか……。よし。それじゃあ、いただきます。
「今日はアジロのダンジョンねえ。鶏肉が獲れるのと魔豊蜂のハチミツが取れるダンジョンだけど、そこも最奥まで攻略しておくか……。まあ悪くは無いし、やっておくに越した事はないね」
「そうですね。最奥の攻略を終わらせれば邪気も減りますし、それがアルドの神命ですから。それに、ここヤシマの国は未だに戦国乱世が終わっていません。ダンジョンも全て攻略しなくてもいいとはいえ……」
「邪気を減らすという神命から考えると、攻略しておかないといけないよ。妙な小競り合いや戦で邪気は増えるだろうから、それを減らす意味でも攻略は必要さ。東のダンジョンも昔攻略したけど、甲斐の国とやらにもあるようだし」
「エドでしたっけ? あそこにあったダンジョンは攻略しましたからね。他には甲斐の国にあるのが分かっているのと、紀伊の国という所にもあったんでしたっけ? 攻略を断念したとか聞いたような」
そういえば、そんな話を昔聞いた記憶があるな。畠山が攻略を諦めたのは被害が大量に出たからだったかな? 確かそんな事を千代女が言っていた気がする。まあ、そういう所は在地の奴に任せればいいだろう。
そのうち有効活用されるだろうし、中の物を持ち出して糧にすればいいだけだからな。難易度は落とした方が良いが、俺達が無理にしてやる義理も無い。中の物を持ち出して浄化していれば、そのうち難易度も落ちる。
死亡したりすると邪気が増えて難易度が上がるかもしれないが、定期的に減らしていれば楽になるだろう。結局は食べ物が手に入る場所と考えれば、入らない理由が無いしな。案外、放っておいた方が色々とやるかも……。
ここ日本だからなぁ。放っておけば民間が勝手に色々やる可能性は高い。いつの間にか俺達さえ想像しないような活用の仕方をしているかもしれないし、そういうのを期待しておこう。
朝食後、後片付けを行ったらアジロのダンジョンに出発する。走る事には何の問題も無いので、一気に進んでダンジョン前の列に並ぶ。ここも色々な奴がダンジョンに来てるなぁ。背中に籠を背負ってる奴なんて、ヤシマの国でしか見ないだろう。
ダンジョンに入ったら一気に走って行く。ここも構造自体は既に把握しているので、攻略するのに苦労はしない。どんどんと進んでいき、途中で昼食にしたら樽を作っておく。昼食後も進み、魔豊蜂の層へとやってきた。
魔豊蜂を倒しつつハチミツをゲットし、それを終えたら進む。ここアジロのダンジョンは28層が最奥だった。それはいいのだが、最奥の敵はお馴染みのキメラゾンビであり、浄化魔法の練習のチャンスだ。
「俺が杭を刺すからエイダと王女組は浄化魔法の練習! 女性陣はそれのサポート! 子供達は万が一に備えてくれ。では、戦闘開始!!」
「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」
「分かったー」 「分かりました」
「ニャー」 「………」
「「「「「「「了解」」」」」」」
俺は精霊木に交換された杭を投げつけキメラゾンビに突き刺す。今回のキメラは馬の足が4本で、猿の胴体に蟷螂の腕、頭はライオン? そんなキメラとなっている。相変わらず杭が刺さると動けなくなる事に変わりは無し。
微妙に動けるのは強力なキメラなのか、杭の性能が低いからか。どちらかは分からないが、どのみち浄化魔法を喰らえば動きは止まる。なので杭だけで止まらなくても特に問題は無い。
エイダや王女組に指導しつつ、少しでも全員の腕を上げさせる。いつもなら疲弊するんだが、今回は指導だけなので楽そうだ。代わりにエイダと王女組は必死の形相だし、相手がなかなか倒れないので焦り始めてきた。
最奥のキメラゾンビは早々倒せないから焦ってもしょうがない。落ちついて魔法を正しく丁寧に使う事を指導する。キメラゾンビを見て焦る気持ちは分かるが、圧倒されてるだけじゃ駄目だ。綺麗に魔法を使え。
そう指導している横で、子供達は魔法陣に均一に魔力を込める練習をしていた。なかなか上手く出来ているが、それは余裕があるからであって、子供達も焦ると上手くいかない事は多い。仕方がない事ではあるが、要練習だな。
王女組も落ち着いてきたのか、徐々に浄化魔法を上手く使う事にシフトしてきた。それよりもエイダの方が早かったが、そこは経験の差だろうな。そんなこんなで浄化魔法の練習をさせるも、魔力枯渇の症状が出る前に止めさせる。
今はエイダも王女組も疲れて座り込んでいて、代わりに女性陣と子供達が浄化魔法を連発している。素早く綺麗に均一に。魔力を用いて浄化魔法を連発し、完全に浄化しきって倒す。皆も上手くなったなぁ……ちょっと感慨深いものがある。
最初は今の王女組と変わらないぐらいだったのに、今やトップクラスの魔法使いと言っても良いぐらいに上達した。何だかんだと上手くなっている事に喜んでいると、女性陣と子供達からジト目が飛んできた。
「いや、アルドの魔法の使い方を見てると全然足りてないんだよ。その状況で上手くなったと言われてもねえ。そりゃ上手くはなってるよ、それはアタシ達自身も分かってる。ただねえ……」
「まあ、その程度ね。上手くはなったけど、全くと言って良いほど足りてないわ。魔神様にも言われたけど、魔力の運用そのものは永遠に終わらない課題のようなもの。それの最高到達点に一番近いのがアルドなのよ?」
「まあ、アルドは神様に教えられてるから当然なのかもしれないけど、僕達はそうじゃないからね。それに下界でトップクラスの魔法使いって事は、まだまだ先は長いって事だし。褒められてる気にならない」
そうは言ってもなあ。下界でトップクラスなら、魔力を大量に持っている女性陣や子供達なら極めて有利に戦えるって事だ。その事を考えると既に十分と言えなくもない。これより先は突き詰めていく領域だから、時間だけが掛かるんだよ。
素早く進める中での最上位だから良いんじゃないかね? そもそも3年程度でその領域にきてるんだから十分だろう。俺はもっと掛かった筈だから、皆は十二分に優秀な筈だぞ?。
そう言うと納得はしていたが、それでも腑に落ちない部分があるのか、完全に納得はしていないようだ。それよりも何も出てこないみたいだし、さっさと帰るよー。
最奥でウダウダやってても仕方ないし、さっきまでゾンビが居た場所だって自覚してくれ。アイツら汚いんだから、妙な病気になったらどうするんだ。俺が【浄化】してるといっても、早く出るに越した事は無い。
まだ夕方にはなってないみたいだけど、温泉地に帰ったら夕日が出ていそうだ。早く帰らないとな。エイダと王女組は厳しいだろうが、後少しだから頑張ってくれ。
▽▽▽▽▽
1678終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1795枚
金貨2897枚
大銀貨1710枚
銀貨2620枚
大銅貨471枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神銀の錫杖
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
神銅の数珠2個
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




