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 「俺が根こそぎ奪ってきた加賀もどうなっているかは分からないな。まあ、あそこはそもそも神殿が好き勝手してた所だし、居なくなって清々したのか、それとも困った事になったのかは民に聞かないと分からないんだが……」


 「国を力で乗っ取って好き勝手にしていた連中ですか? いつかは誰かに潰されていたでしょうが、それがアルドになっただけですね。そもそもやっている事は大規模な盗賊と変わらない訳ですし、碌なものではありません」


 「まあねえ。実際、古い時代にはあったって聞いた事はあるけどさ、現代で同じ事をやるかね? 普通。盗賊がどこかの都市を乗っ取って、新しい都市国家を作った話は聞いた事あるけどさ」


 「それほど古い時代と変わらない事をしているのよね。既にお金も無いし、内部で争っているか逃げたかは知らないけれど。周りに逃げたなら迷惑を被っているでしょうけど、越前は自業自得ではあるわね」



 そんな話をしていると子供達が舟を漕いでいたので布団に寝かせる。2匹も左右に寝かせて【昏睡】を使うと、逸る女性陣に連れて行かれた。丁寧に撃沈していき全員を寝かせたら、部屋と体を綺麗にしてから勾玉を使う。


 連日使っているので多少吸い込んだだけで終わり、王女組は綺麗に出来ないのでさっさと寝よう。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界832日目>



 おはようございます。今日もウェリアの練習です。何が起こるか分からないので、鍛えておいてやらないといけない。林さんも嵐の前の静けさみたいに言っていたし、急に妙な事になっても対処できるだけの力は持たせておこう。


 朝の日課を終わらせて、台所で少しゆっくりするか。そう思い移動して緑茶を淹れる。ゆっくり飲みつつアーマーベアの角煮を作っていく。今日の朝は角煮まんにするつもりだが、角煮だけでも先に作っておけば後は楽だからな。


 そう思って作るも、ついでに生地も先に作っておく。アイテムバッグに放り込んでおき、ゆっくりと緑茶を飲んでいると、ザラとエイルズが起きてきた。珍しい取り合わせだな。


 2人を【浄化】して神水の樽を出すと、緑茶でいいらしいので入れてやる。2人に出すと、おずおずと飲み始めた。



 「今日は珍しいですけど、別にそこまで珍しい訳ではありませんよ? 私達は起きても部屋でゆっくりしている事が多いですから。今日はたまたま起きた後で動いただけで、いつも1番に起きているのは変わりません」


 「そこまで苦労させてるのか? アイツらも少しは自分の身ぐらい守れるようになれば良いんだが、2人が居ないと寝込みを襲われそうだなー。本当に大丈夫なのか、アイツらは?」


 「そこまでじゃないと思うけどね。部屋に侵入者でもあれば反応するだろうけど、無ければ寝てる感じかな? 中でもキューレは割と鋭い方だと思う。1番リラックスしてるのはリヴィだね。あの子は本当にランク12だったのかな?」


 「まあ、政治的な話でのランク12だから仕方ないんじゃないか? 元々は最前線に人を集める為だって言うし、あのスタンピードの事を考えたら仕方ないんだろうさ」


 「ああ、あの竜の起こしたスタンピード……。正直に言って竜がスタンピードをワザと起こすなんて初めて知ったよ。あれを見た時に最初に思ったのは怒りだったね。細かい魔物を嗾けてさ! 竜らしさが欠片も無い姑息さだよ!」


 「エイルズの言いたい事も分かりますけど、アレは<竜に手を出すバカ>が1番悪いですからね。その仕返しでしかありません。子供を襲われた親と考えれば、分からなくもありませんよ」


 「そうなんだけどさー。何か、竜もあんなものなんだなって思いたくなかったよ。しかも擬似的にスタンピードを起こすんじゃ、竜が見えたらスタンピードを警戒しなくちゃならないし」


 「実際、竜が見えたら昔から大騒ぎするんだから、然程変わらないとは思うけどね? 結局、竜より弱い以上は警戒するしかないさ。アタシ達なら勝てるけど、勝てるからこそ分かった事も多いだろ?」


 「昔では無理だったろうね。竜が見えたとなれば、警戒を密にして離れるまで待つか逃げるしかなかった。今は竜を殺せる武器を持ち、戦えるだけの力を手に入れたけどね。そうなれなければ、今でも変わらないさ」



 皆が起きてきたので角煮まんを作りどんどん蒸していく。途中、井戸で水を汲んで神水に変えつつ、更に2度目を蒸し終えてから朝食にする。3度目をセットしているので、おかわり分は良いタイミングで蒸しあがるだろう。


 竜の話をしつつ朝食を食べ、終わると門に閂をして出発。ダンジョンに入り、先へと進んで行く。ある程度を進んだら戦闘開始だ。ウェリアが戦闘を熟せないと意味が無いので戦わせるが、戦闘だと更に途切れるなぁ。


 走りながらの身体強化は途切れなくなったが、やはり戦闘だと一段と難易度が上がる。それでも適宜アドバイスをしつつ、何度も戦闘をさせる事で慣れさせていく。それしか方法が無いとも言うが……。


 途中で昼食を作り、タコスモドキを食べつつ反省会をさせる。自分の間違いや弱点を、他人から指摘されるというのは重要だ。自分では見えない部分が見える。



 「とにかく慌てると直ぐに身体強化が途切れるね。誰でも最初はそうだけど、順調に初心者の失敗をやっている感じかな? そこは慣れる事でなんとかなっていくだろうさ」


 「それと、通常の戦いにおいてもそうですが、思っている以上に目の前の敵に集中しすぎです。もう少し周りに気を配りなさい。私達が居るからといって、安全が担保されている訳ではありませんよ」


 「そうね。思っているより集中力は悪くないのだけれど、目の前の敵に集中する癖があるわね。武術大会などの試合だと良いのでしょうけど、殺し合いだと悪いほうに出るわよ?」


 「周りから急にグサッとやられる可能性はあるね。今まではどうやってきたのか知らないけど、よく生き残ってこれたよ。どちらかというと依頼を熟してきたタイプなのかな?」


 「ああ、そうですね。どちらかと言えば依頼をメインにやってきたと思います。その方が色んな人に会えて都合が良かったもんで……」


 「成る程、そういう事か。色々な意味でブレない奴だが、その結末が病気だから何とも言えないな。果たして良い事なのかどうか……っと話がズレたな。本当に早く直すなら、乱戦に放り込むのが1番だと思うが?」


 「やめてください、死んでしまいます。そもそも皆さんみたいに自在に身体強化とか出来ないんですよ、オレ。どう考えても乱戦になんて放り込んじゃ駄目でしょうよ!」


 「いや、君みたいなタイプは大丈夫だと思うけど。むしろ放り込むと土壇場の集中力でどうにかするんじゃないかな? 僕はどちらかといえば、そういうタイプだと思うんだけど……皆はどう?」



 意外に賛成が多いのが何とも言えないな。狙って乱戦を作る事は出来なくはないが、ここはアーマーベアなどが出てくる層だからな。場合によってはシルバーバッファローに轢き殺される。なので止めといた方がいいな。



 「ちぇー、残念。熊と牛を乱獲できるかと思ったんだけどね。丁度いい囮だし、必死に生き残るだろうから良い的だと思ったんだよ」



 フォルも何気に酷いな。まあ、安くて質の悪い娼館で性病もらってくるような奴だし、何かしら思うところは有るんだろう。分からなくはない。


 そろそろ昼食も終えて練習を開始しようか。既に終わっていたけど、十分食休みは出来たろう。俺がそう言うとノロノロと動き始める全員。


 完全に休憩モードに入ってたな。気持ちは分かるがダンジョンの中だ、そこまで気を抜かれても困る。


 午後からは気合い入れて頑張ってくれよ。この気の抜けた時間が1番怖いな、怪我をする可能性が高い。……って、言ってる傍から危ないな! 周りに気を配ってくれ。ウェリアの事は言えないぞ。


 こんな調子で大丈夫かね?。



 ▽▽▽▽▽


 1671終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2897枚

 大銀貨1710枚

 銀貨2620枚

 大銅貨471枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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