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1655




 「今日も半日ぐらい舟の上だけど、それが終わればヤシマの国だね。戦国乱世であるとはいえ、どうなってるのやら。尾張はそこまで変わらないとは思うんだけど、他の国がねぇ……」


 「美濃も変わらないのでは? 何だかんだと言って、斉藤利政という男は侮れないようですしね。親子二代で成り上がったとそうですから、甘い者では無いでしょうし」


 「それよりも問題は虎と晴じゃないかしら? 虎は故郷の者がいう事を聞かないと言っていたし、晴は父親と弟が一気に亡くなってしまったわ。戦だから仕方ないとはいえ、統制がとれるのか疑問よ?」


 「それだけじゃない。南の駿河の国の今川は敵対。北西の信濃は一部の者と同盟中だけど、どうなったのやら分からない。南東の伊豆の北条には攻めた馬鹿の首を取られ、東からは狙われている」


 「何ですかソレ? その国ってもう駄目なんじゃないですか? 後は周りから攻められて潰されるだけでしょ。流石のオレでも分かりますよ、それぐらい」


 「そう思うかもしれないけど、そうじゃない可能性があるんだよ。僕達が言っている晴は家を継ぐ予定じゃなかったんだけど、こと戦に関しては凄い才能を持っている人物でね。攻められても引っ繰り返す可能性が十分にあるんだ」


 「………ちょっと待ってください。そんな人物なのに何で追い詰められてるんですか? 変でしょうに」



 言いたい事は分かるが、追い詰められたのは今川との戦に負けたからだし、そうなる前は信濃を攻略してたしなぁ。父親と弟を失ったが、代わりに今川の雪斎も居ないんだよ。それがどう出るのか……。


 実際に日本の歴史でも途中で弟は討ち死にしてるしな、確か第四次川中島だったかな? それなりに生きた人物だが、内政が上手かったかは疑問がある。武田家はやたらに盛られたっぽい記録が多いからなぁ。


 実際に強かったのは事実だろうし、信玄堤を含めて治水などはやってるんだよ。信濃から奪いまくってだけど。それもあって評価のし辛い人物なんだ。あそこまでの悪逆非道が当時普通だったかと言えば違うしな。



 「父親と家を継ぐ筈だった弟が、戦争で死んだんですか? 何だか都合がいいような……。いやいやいやいや、本人は敵の本陣に突っ込んだ? 奇襲で? 滅茶苦茶な事をしてますね。尋常じゃありませんよ」


 「そのうえ敵の軍師とも言える人物を討ち取ったのか……。それは凄まじいが、手柄を巡って家臣に襲われたとは……。呆れるしかないが、それで不老長寿の方々の所に身を寄せていたと」


 「何と言いますか、功を欲するあまり主家の娘ですら手に掛けようとする。あまりにも忠義の無い者達ですね。……元々纏まりの無かった国を纏めたのが父親であり、まだ問題の根は燻ったままだった訳ですか」


 「あくまでも国を纏める為に強引に一つにしたんだろうね。そこから時間を掛ければ静められたんだろうけど、そうなる前に纏めた本人が死んでしまった。まあ、普通は分裂するよね」


 「とはいえ、お姉様方が目を掛けていらっしゃる方が、果たしてその程度で終わるでしょうか? 私はそう簡単に終わるような方とは思えませんよ。それに、身体強化を含めて教えたとなれば……」



 食事は終わってるんだから、そろそろ後片付けと出発の準備をしような? そうそう、話なんて後で幾らでも出来るんだ。今やるべき事をやれよー。


 俺はとっくに綺麗にし終わっていたので、テーブルや椅子を壊していき。皆のトイレが終わった後でカマクラを壊す。全ておわったら【念動】で舟を海に浮かべて乗り込ませた。そろそろ出発だ。


 乗り込んだ後は舟を【魔術】で走らせていき、ヤシマの国への道をひた走る。途中で昼食を食べながら移動を続け、ようやくハタの港に辿り着いた。またもや警戒されたものの、すぐに警戒は治まった。


 最初の年に話した漁師だったので顔を覚えていたらしく、すぐに港に案内されたのでついていく。全員を舟から降ろしたら、舟を【念動】で持ち上げて【乾燥】させ、4分割にしたら収納する。


 周りで見てた漁師が驚いているが、俺達は気にせずハタの町へと入っていく。宿で大銅貨8枚を支払い部屋をとったら、少しゆっくりしよう。ようやく舟の上から解放されたからな。体を伸ばしていると、王女組とウェリアが来た。


 何かあったのかと思ったら、いまいち落ち着かないのと中途半端な時間で暇になったらしい。まあいいかと思いつつ雑談を続け、夕食の時間になったので食堂に行く。周りから物凄く注目されてるなー。


 外国人だから注目されてるんだが、王女組は久しぶりの視線に何とも言えないらしい。微妙に今までの視線とは違うからだろう、何とも落ち着かないようだ。分からないではない。


 大銅貨14枚を支払って夕食を頼んだら、席に座ってゆっくり待つ。適当な雑談をしながら待っていると、思っているよりも早く出てきたので食べていく。雑穀の粥と、魚介の入ったごった煮だったが結構美味い。


 やはり味噌味は偉大なんだなと思ってしまう。その割には蓮はあんまり喜んでないな。やはり雑穀じゃなくて米が食べたかったのか。この時代だと都でもない限りは、雑穀を食べるのが庶民の主流だからなぁ。


 だいたい都でも今は麦飯を食べている可能性が高いし。とはいえ多少でも米が入っていれば蓮もエリアも満足するんだよな。米がないと我慢ならない日本人みたいだな。いや、片方はヤシマ人なんだけどさ。


 夕食後、宿に戻って休む。体を伸ばしたり動かしたりしながら、昨日と今日の体の固まりを解していく。子供達にも闘神直伝の体操を軽くさせながらコリを解させた。後は適当に遊ばせるのだが、子供達は絵を描いている。


 今までに見た風景を思い出して描いているらしいが、良い事だ。子供達も色んな所に行ったからな、様々な風景を見てきたし、いろんな事を感じてきただろう。どんな風景を描くのやら?。


 イデアは山の中のゾンビ村? いや、あったけどさ……何でコレを描こうと思ったよ? インパクトは確かにあったよ。村があった所の住民がゾンビになってるんだしな。言いたい事は分からなくもないけどさー。


 で、蓮はコレ? そもそも自分で見てないものを想像で描いたのか。コレが俺でお金撒いてるの? 創作話の石川五右衛門か鼠小僧次郎吉じゃないんだからさ。いや、やったのは間違い無いけど。風景じゃないよ?。


 アレ? 創作話でお金を撒いたのは石川五右衛門じゃなくてゴエモンだったっけ? まあ、どっちも創作だから別にいいか。子供達は絵を描いて満足したのか、次はトランプを出して遊び始めた。


 それに付き合っていると舟を漕ぎ始めたので、敷いた布団の上に寝かせる。いつも通り2匹も寝かせ【昏睡】を使うと、後ろから抱きつかれて連れて行かれた。1番早く脱いだエイダが抱き付いているみたいだ。


 すっかり馴染んでしまったらしい。最初はあんなに戸惑っていたというのに、あの頃のエイダはもう居ない……。ってよく考えたらサキュバスなんだから、馴染むのは人一倍早くて当然か。


 全員をキメて寝かせ、体を綺麗にしてから勾玉を使って【浄化】する。結構な量を吸い込んだが、これで町を越えて綺麗になったろう。王女組とウェリアも綺麗にしたら、おやすみなさい。



 <異世界823日目>



 おはようございます。今日からはヤシマの国を東に進んで行きます。まあ、昔と違って木像があるから速いし、そこまで時間も掛からず京までは行けると思う。あそこまで行ったら清常さんに挨拶しないとな。


 流石に何も無しで素通りは良くないと思う。思うんだけど、去年、天覧試合で京八流をボコってるのがなー。妙なのに絡まれないといいが、それに関しては行ってみないと分からないか。


 名を上げようとか考えてる連中に絡まれるのは嫌だぞ。面倒臭いし、興味も無い。適当に温泉地でゆっくりするくらいで良いんだがなぁ。今年も何かありそうな気がする。



 ▽▽▽▽▽


 1655終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2899枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2624枚

 大銅貨638枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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