1651
木像に乗って砂漠を進む。初めての風景に昨日は驚いたりと色々あったんだろうが、2日目ともなれば飽きるか。王女組もウェリアも淡々と移動している。まあ、移動なんてそんなものと言えば、それまでなんだが……。
ひたすらに進み、途中の第二オアシスで食事をしたら第三オアシスへ。この道が一番長いので早めに第二オアシスで食事をしたんだよ。そう王女組とウェリアに教えておく。溜息を吐くのは止めなさい。
そもそも俺達はこの距離を最初の往復と、2回目の行きの道程は走って移動したんだぞ? それに比べれば最初から木像に乗れているだけ楽だろうに。俺達がどれほど大変だったか……。
そうやって大きな声で会話していると、遠くの方にピラミッドが見えた。皆もそちらの方向を見ているが、俺は先を急がせる。そもそもアレが<光の国>の物かは分かっていないんだ。あくまでも可能性を語っただけでしかない。
そう説得し先を進ませる。妙な物に魅了されて死ぬとか勘弁してほしい。昔のピラミッドの伝説じゃあるまいし。気付いたらミイラとかになってるとか嫌だぞ、俺は。そんな想像を振り払いながら走って行く。
何度か休憩をしながらも、夕方になる前に第三オアシスに到着した。2年前にも泊まった事のある宿に行き、雑魚寝部屋を大銅貨9枚で借りる。久しぶりに見た女将は疲れている表情なので、疑問に思った俺は聞いてみる。
「いや、さっきまでちょいと相手をしてただけさ。若いと性欲強いからね、ぶつけられると嬉しくなって全部受け止めちまうんだよ」
最初に会った時と全く変わらないヤツだなー。王女組もウェリアもどういう人物か一発で分かったらしく、変に遠慮はしなくなった。2組とも部屋をとり、俺達は食事に行く。
大銅貨14枚を支払って夕食を頼んだら、運ばれてくるまで適当な雑談をして過ごす。来たので食事をし、終わったら宿に帰って送風機と冷房を設置して起動する。
それなりに涼しくなると女性陣は酒を飲み、子供達はトランプで遊び始めた。俺は子供達と一緒にトランプで遊んでいる。2人よリ3人、3人より4人。人数が多い方が面白いので、ディルも一緒に遊んでいる。
結局は酒を飲まない者で集まっているだけだが、特にどうこうは無いんだから問題は無いだろう。ただ、向こうの酒は残り少ないらしく、どこかで酒を買いたいとの事。まあ、買うなら東の国だなぁ。
あの乱世の国々の食料が減ったところで、俺達にとってはどうでもいいし。色々な食料はあそこで買うのが一番かなぁ。どのみち金を払えば売ってくれるだろ。あそこは儲かれば良いって奴が多いしさ。民族性かね?。
そんな事を話しながらトランプをしていると、女性陣の方が先に撃沈していた。自分達で布団を敷いたりしていたから特に問題は無いけどさ、完全に泥酔してるぞ。ああいう姿を子供の前で見せるのはどうなんだ?。
そんな事を考えながら子供達が眠たくなるまで付きあった。舟を漕ぐ子供達を布団に寝かせ、既に寝ていた2匹も移動させたら【昏睡】を使う。酔って寝ている皆も移動させて【昏睡】を使ったら、今度はディルを寝かせよう。
いつものリクエストをし、満足するまで御奉仕したディルはスッキリして寝ている。【昏睡】を使う必要も無いのでそのままにし、皆の体を綺麗に【浄化】した。王女組もウェリアも綺麗にしたら、おやすみなさい。
<異世界819日目>
おはようございます。今日は砂漠を突破してサイロウ国に入る日です。ようやく砂ばかりの風景も終わるが、最初の年に走って移動したより遥かに早いんんだよなぁ。王女組やウェリアを連れていても早い。
そういえばウェリアで思い出したが、1度しか身体強化の練習をさせてないな。このままじゃ駄目だから、ヤシマの国に着いたら練習させよう。普通のままじゃ殺される可能性があるから、しっかりと鍛えておいてやらないと。
流石に一定以上の関わりがある者が死ぬのは、見たくも聞きたくも無い。寿命や病気なら仕方ないと思うが、殺されましたは勘弁してほしいところだ。という事で鍛えるのは決定だが、温泉地に着くまでは無理だな。
そんな事を考えながら緑茶を水出しして飲んでいると、エイダが起きて真っ直ぐ俺の所に来た。満足するまで延々とディープキスをしてきたが、昨日は酒で撃沈したから不満が溜まってるのかな? 随分長かったが……。
トイレに行って戻ってきたエイダに聞いてみると、予想通りの答えが返ってきた。
「当然であろう? 旦那様に抱いてもらっていないのだ、不満は必ず溜まる。もちろん昨夜は酒に飲まれた私が悪いのだ。だからといって私の中の”女”が納得しているかと言えば、しておらぬ」
「まあ、それを言われても困るというのが俺の側の本音だけどな。大分前に酒を飲んでいるのに強行しようとした事もあったが、行為の最中に吐かれても困るからなぁ。あの時は無理矢理に寝かせたよ」
「うむ。何だろうな? 酔って無理に突撃せずに良かったと胸を撫で下ろした。旦那様との行為中に吐いたとなれば、きっと立ち直れん」
そんな話もダリアとフヨウが起きた事で終了。2匹に神水を入れてやり、後は普通の雑談し変わった。女性陣と子供達も起きてきて、紅茶を淹れたり飲んだりしながら覚醒まで待つ。
頭も覚醒し、それぞれの布団を仕舞ったりしていると、王女組とウェリアも起きたようだ。連日の移動で疲れが出たかな。休憩時に体は動かしている筈だが、移動ばかりだと飽きもあるんだろう。
少しゆっくりした後で王女組とウェリアに【念話】を行い、忘れ物がないか確認をしたら宿を出る。食堂に行き大銅貨14枚を支払って朝食を頼んだら、席に座って雑談をしながら待つ。
王女組とウェリアは砂漠がいつ終わるのかと、もう1度聞いてきた。
「ここは第三オアシスで、ここから真っ直ぐ東に行けばサイロウ国だ。本当の国境は北東の方角だが、誰もそっちには行かない。理由は荷の7割とかが税として奪われるからだ」
「何ですかそれ? で、別の所から国に入られてると。いや、ビックリするほどバカバカしい事をしてますよね? ……何も考えていない小役人なんてそんなものですか? まあ、そうでしょうけど」
「ウェリアの疑問は分かりますが、我が国の小役人の中にも似た様な者は居ますよ。本人は賢いつもりのようですけどね、つもりで終わる程度の頭の悪さです。本当の国境を使いやすく、税を低くした方が良いんですけど……」
「総合的に見てそっちの方が良いと考えられたら、そんな下らない事はしないよ。勝手に税を大幅に上げて私腹を肥やそうとしたんだろうけど、結果からすれば誰も税を払わなくなったと……実にバカバカしいね」
「本当に。結果、国家に様々な傷を与えてるんですけど、小役人というのは自覚しませんからね。その都度、排除するか叩き潰すか。どのみち居なくならないのですが、放っておいても害しか生み出しません」
「少なくとも東の国々は乱世のようだし、そういう国々では全てに目など届かんだろう。特に争うでもない国の端に興味などあるまい。乱世どころか治世でも目が届くかどうか。争いの無い、緊急性の低い所などそんなものだ」
「まあ、争いの無い所より、争いの有る所を重点的に調べるのは当たり前か。そうやって国の端で好き勝手され、それが広がると駄目な国だと言われる。面倒極まりないね」
「それが国と言えばそれまでですが、上の方まで情報が上がる頃には既に手遅れな場合もあるのでしょう。そうなると憤懣やる方ないでしょうね。本当に政治というのは大変です」
「私もな、そういう事は何度もあった。腹が立って暴れた事も1度や2度ではない。それぐらい上に立つというのは面倒な事なのだ。頼まれたとしても絶対に2度とやらん。そう思うくらいには碌なものではない」
どれほどバカに振り回されたのか。その苦労は分からないが、分かりたくもないのが本音だ。
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1651終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1795枚
金貨2899枚
大銀貨1713枚
銀貨2624枚
大銅貨725枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神銀の錫杖
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
神銅の数珠2個
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




