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 <異世界815日目>



 おはようございます。今日はダルダン聖国まで行けるでしょうか? それとも無理でしょうか? まあ急ぐつもりはないので、ゆっくり進むけどさ。まだ土の季節の前半なんだよな。まだまだ暑いし、日は長い。


 そんな事をボーッと考えていると、皆が起きてきたので朝の挨拶をする。気配の感じだと王女組もウェリアも起きているようなので、それぞれに【念話】を行って出発する事を告げた。今頃は慌てて準備をしているだろう。


 俺達も部屋を片付けて準備を終わらせて部屋を出た。王女組とウェリアと合流し、食堂へと一緒に移動する。大銅貨14枚を支払って朝食を食べたら、セレンの町の外に出て木像に乗り出発。東へと進んで行く。


 ずーっと進んで行き、昼になった頃に王都エルダに到着。登録証を見せて中に入り、食堂で昼食を食べる。大銅貨14枚を支払い昼食を食べ、終わったら<エルダの強欲>の店に行く。紅茶の茶葉を買う為だ。


 店先にはお腹が大きくなった<強欲>が居て、ダナやシュラと目を合わせて固まっている。というか妊娠してたのかっていうのと、店先に出ていて大丈夫か? お腹に触るんじゃないのか? そう思っていると誰か来た。


 そいつは俺達の前まで来ると急に停止したのだが、よく見ると蓮に股間を殴られた元近衛兵だった。2人とも固まっているので、念力を込めて手を叩き正気に戻す。これでようやく話が聞けるな。俺は店員に紅茶の茶葉を買うことを伝え、持って来させる。



 「はぁ……それにしても不老長寿の御二方が、私の店に来られるとは思わなかったわ。お久しぶり。まさか、こんな姿で接客するなんて、御二人に殴られた時には考えもしてなかったけど」


 「アンタが妊娠するなんてねえ……男より金。何は無くとも金。とりあえず金。そういう女だったのに、変われば変わるもんだ。というより、そこまでだから<強欲>と呼ばれてたんだけどもさ」


 「そこに居る男が貴女の旦那ですか? 何故かアルドやメルに蓮を見て固まっているようですが……。その3人で共通するのは………ああ! 近衛兵で股間を殴られた男ですか!?」


 「ハッキリと言わないで頂戴。後、旦那様は殴られたけど潰れてないから。超絶に痛くて動けなかったそうだけど……」


 「へぇ……旦那様って呼んでるのかい? あの<強欲>が? ……本当に変われば変わるもんだ。あんまり茶化せない程に変わるなんて想像すらしなかったよ」


 「私だって思ってなかったわよ。行く宛が無いから警備として雇って、普通に仕事を教えて、失敗して怒鳴って、落ち込んでるから慰めて。気付いたら慰められてて、男女の仲になってた。仕事でイヤな事があったら彼に思いっきり抱いてもらって、気付いたら妊娠してたわね」


 「それは嘘でしょう。<エルダの強欲>が考えない筈はありません。妊娠したという事は、狙って妊娠したという事です。素直に彼の子供が欲しかったと言えば良いでしょうに」


 「そ、それは…///…だって…///」


 「別に幸せならいいと思うんだけど、昔から女が変わるキッカケなんて男ぐらいだけどさ。それにしても変わりすぎっていうくらい変わったね。最早別人みたい……まさか!?」


 「本人よ! 私が摩り替わられるほど間抜けな訳が無いでしょう!」



 そんな話をしている横で紅茶の茶葉を購入する俺。金貨7枚で30キロほどを購入した。店の商人はホクホク顔だが、<強欲>はダナとシュラと話していて理解してないな。別にいいけど。


 ちなみに元近衛の彼からは謝罪があったので受けた。王女の護衛はピリピリしていて、ほんの僅かでも何かあるとイジメのような訓練を課されるらしい。それがイヤで無理矢理に押し退けるような事をしていたそうだ。


 何だかなぁ……と言ったところだ。未だ話しているダナとシュラに移動する事を告げ、王都の入り口へ向かう。俺は紅茶の茶葉を買いたかっただけで、<強欲>の様子を見る気なんてなかったし。


 王都への入り口に向かっていると、王城の方角から騎士がこちらに向かって走ってくる。まさか、また面倒な事じゃないだろうな。俺達は無視して王都の入り口に歩いていくも、騎士は俺達の前に出て道を塞ぐ。


 そいつらは走ってきたからか「ハァ、ハァ」荒い息を吐いていたが、息を整えているので待ってやる。下らない事を言うなら殺すか。



 「待て! キサマはかつて近衛の兵を侮辱し、卑怯な攻撃で貶めた者であろう! しかも不老長寿を騙る不届き者だとバレているぞ! 我々が縄を打つ、覚悟せよ!!」


 「遺言はそれだけか?」


 「は?」


 「遺言はそれだけか? と聞いたんだが、それだけみたいだな。では、死ね」



 俺は神銅の処刑剣を抜き、グダグダ喋っていた奴を袈裟に切り捨てた。あっと言う間に死んだので囲んでいるクズどもは固まっているが、ここは既に戦場だぞ。動けない奴から死ぬという事を知らんのか。


 周囲には20人ほどの近衛が居たのだが簡単に終了し、今は【分解】している真っ最中だ。それを見て呆れている王女組とウェリア。まさか堂々と死体を消していくと思わなかったのだろう。そうしていると、面倒臭そうな馬車が走ってきた。


 その馬車は俺達の後ろで止まると、慌てて中から前に会った王女が出てきて俺達の方に走ってくる。そのまま王女は俺達に話し掛けてきた。



 「近衛の愚か者どもが、不老長寿の皆さんに手を出そうとしていると聞いて来たのですが、無事なようで何よりです!」


 「何を勘違いしてるんだい? とっくに殺して死体は粉にされてるよ。アンタんトコのゴミはもうこの世に居ないさ。それとアタシ達は話す事なんて何も無いし、さっさと出て行くよ」


 「それは困りますなぁ。我が国の近衛を殺したとなれば犯罪者だ。我等は貴方がたを捕縛せねばなりませぬぞ?」



 何だか偉そうな金ピカ鎧を着た奴が後ろから来たんだが、誰だコイツ? この国の騎士団長か何かか? だとしたら、この国の軍も大したものじゃないな。あんなのが上に居るとは……。



 「アレはエルダ海洋国のブルデス近衛騎士団長だな。個人の戦闘力は極めて低いザコだが、指揮はなかなかに優秀で侮れんヤツだ。まあ、コレよりも副騎士団長が頭の切れる男なのだが……」


 「キ、キサマ……傭兵如きが増長しおって……! この場で「お止めなさい!!」切り捨」


 「申し訳ございません。”帝国の”カイルリア皇女殿下。皇女殿下が何故傭兵の格好などしておられるのか知りませんが、あまり良いこととは思えませんよ?」


 「確かに私は帝国の皇女、カイルリアだが……。分かったのは所詮、私一人か。そなたらの目も存外節穴なのだな?」


 「えっ? …………あっ!? ま、まさか……!!」


 「ガイアルムのリンデリア王女、ラグナンドのリヴィアーテ王妹、マールのキューレ王妹、そして私だ。4ヶ国の王族の前で恥を晒している事すら理解しておらんのだからな、我が国としては高笑いしたい気分だよ」


 「な……何故……こんな事に」


 「単にこの国の近衛が間抜けなだけだろ。前回もそうだが、不老長寿に喧嘩を売る国だという事は分かった。俺達はそう扱うだけだ、じゃあな」



 それだけ言って俺達は王都の外に出ようと移動する。周りに居た野次馬は既に遠巻きに見るだけだ。俺達があっさり近衛を叩き殺したのを知っているしな。


 歩いていると後ろから近衛が、前から門を守る兵士が武器を構えてやって来た。ならば是非も無し。俺は戦闘開始の合図を出す。その瞬間、女性陣も、子供達も、王女組も、ウェリアも一気に動く。


 その結果は皆殺しだ。それ以外に無い。俺達は誰も攻めて来なくなった咽返むせかえる程の血の臭いの中を歩いて外に出る。鎧兜ごと一刀両断にされている事に気が付くだろうか?。


 あいつらの力量なら気付かなさそうだなー。そんな話をしながら王都エルダの外に出た俺達は。木像に乗って東へと進む。今日の移動距離は短くなりそうだ。残念。



 ▽▽▽▽▽


 1648終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2899枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2624枚

 大銅貨850枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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