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 エイダが戻ってきて話に加わるも、女将さんや女性従業員はエイダの美貌が気になってしょうがないらしい。とはいえ、エイダにも言える事と言えない事があるうえ、邪生の心臓の事は話せない。


 上手くはぐらかしながら会話を続けていると、蓮を先頭に皆が下りてきた。女将さんはともかく、女性従業員はそろそろ料理を運ぶ為に厨房の方へと移動する。皆がテーブルに揃い、賑やかになった御蔭で有耶無耶になった。


 今日はフォレストベアの肉があったらしく、それで女性従業員が話を持ち掛けてきたみたいだ。蓮もイデアも喜んで食べている。それを見て優しい顔をしている女将さん。年初の頃に言っていた、女の子がほしいというのは本音みたいだな。


 そんな事を考えながら食事をし、終わったら部屋に戻って片付けを終わらせる。その後は昨日と同じく、ギルドの訓練場へと行って訓練だ。エイダと子供達の訓練を始め、【集中】を使って鍛えていると、王女組がやっと来た。


 女性陣はすぐに王女組の訓練を始め、王女組は必死になって訓練に励む。今日も模擬戦なのだが、昨日からボコボコというか良いところが無い。全く無いという訳じゃないが、相当酷い。碌に練習してなかったのが分かる。


 いや、違うな。王女組は自分達なりに練習していたんだろう。ただ、それは非常にヌルい水準でしかなかったという訳だ。明らかに足りていないが、それでも問題無かったのは昨日も言った身体強化の御蔭だ。


 俺達とは違ってヌルい中で留まっていた所為で、自分達の練習に大した意味が無いと理解出来ていなかった。まあ、今分かって良かったな、としか言えない。あっちは女性陣に任せて、こっちを真面目にやろう。ジャン達も来たし。


 昼までみっちりと練習させ、終わったので宿へ。食堂で大銅貨14枚を支払って昼食を注文すると、席に座って休憩する。皆と雑談をしながら待っていると、運ばれてきたので早速食事を始める。



 「それにしても、身体強化を使わないとあそこまで戦えなかったとは……。私も予想外でしたが、皆も予想外だったようですね。碌に戦えないとまでは言いませんが、あそこまで弱かったとは……」


 「ディアーナ殿やシュライア殿を相手にしているんだから当たり前だと言いたいけど、昔よりも強くなった分、駄目なところが分かってしまうんだよね。分かってるだけ強くなっていると言えるんだけど……」


 「私も何が悪いのかは分かりますが……。大枠では間違っていないというのが何とも言えません。細かい部分が全くと言っていいほど違いますし、そこで対抗出来ないのでズルズルと負けてしまいます」


 「うむ。小さな部分が大量に違う、そう言うのが正しいだろうな。積み重なった結果、全くと言って良いほど歯が立たん。小さな部分と侮る訳にはいかないな。そこを練磨せねば、我々は上には上がれぬのだろう」


 「ここからは相当の時間が掛かる感じかー。仕方がないとはいえ、ディアーナ様がどれほどの高みにあるか知ると、憧れも霧散しそうだよ。凄すぎて、自分は届かないんじゃないかと思う」


 「分かります。私も同じ気持ちですよ。武器は違いますが、足運びや体重移動一つ見ても違い過ぎて……。とにかく、全くもって無駄が無いんですよね。最速、最短で無駄な力を一切使っていないので、こちらが一方的に不利になっていくんです」


 「アンタ達は勘違いしてるみたいだけど、アタシ達はまだそこまでの領域に届いてないよ。そこを超えてるのは、神様達に鍛えられたアルドだけさ。神様は反射という速さで、全て正しい動きをされるからねえ」


 「私達も一度鍛えていただいた事がありますが、唖然とするしかありませんよ? 何も見えない拳で、気付いたら殺されているのです。神界という場所は、神々の力一つで簡単に蘇る事が出来るんですけども……」


 「私もシュライアも何度も殺されたよ。嫌になる程にね。そして見えてくる訳さ、今までの自分達の技術が如何に拙かったのか。それを認識した瞬間、猛烈に恥ずかしかったのを覚えているよ」


 「私も同じね。そこからは極みとも言える技術を見せられて、ひたすらそれを模倣し続けたわ。それでも出来ていないけど、それまでよりは遥かに良くなったのよ。足りていないけれど……」


 「「「「「「「「「………」」」」」」」」」


 「呆然としているところ申し訳ないんだが、神様達の技術は極限だからな? アレは行ききったモノだ。そもそも不老長寿ですら、あの領域に届く事はない。それは神様達にも言われた事だ。何故か俺はやらされたが……」



 何故か俺に対して、物凄い同情の視線が飛んでくる。まあ、何となくで理解出来たんだろう。どれほどの地獄だったかが。それはともかく、食事が終わったなら訓練場に戻るぞ。


 訓練場に戻ってきた俺達は再び訓練を始める。女性陣の王女組やジャン達への訓練も始まったが、相変わらずベテラン連中が横で訓練してるなぁ。そこは諦めるとして、それよりも王国の武術大会っていつから始まるんだ?。



 「武術大会ですか? アレって確か………土の季節の10日辺りからだったと思います。丁度、収穫の時期の前にやるんだなと思いましたから。帝国の武術大会もそうですから」


 「収穫前にされているのは、農民が動けない様にする為なのだ。本来なら多くの者が見られるようにするべきなのだが、古い時代、それで帝都が混雑してしまったのだ。それで収穫期にぶつける事で、意図的に見物人を抑制したと聞いている」


 「成る程、そんな理由があったんですね。まあ、理由も無く収穫期にぶつける為政者は居ませんか。王国の武術大会は剣だけではないので、帝国とは違った大会になるでしょうし、気にしなくてもいいと思うのですが……」


 「キューレの言う通りなんだけど、それでも国の面子を云々なんて言うバカは何処の国にも居るからねえ。仕方がないんだろうけど、鬱陶しい事さ。むしろ帝国の上層部の方が、王国に同情してるかもしれないよ?」


 「可能性は高そうですね。何処もそうですが、何をしても文句を言う輩は居ます。何故あそこまで頭が悪いのかは理解出来ませんが、本人は正しいと思い込んでいるんですよね。余計に分かりませんけど」


 「そうだな。文句があるなら対案を出せばいいものを、それもせずに文句を言うのみ。たまに出してきたかと思えば、子供でも失敗すると分かる頭の悪い提案しかせん。アレらは国家にとって無用だ」



 この星でも、こんな時代でも、そういう連中は居るんだなぁ。人間の本質なんて変わらないって事か。それはともかくとして、そろそろ訓練も終わりだから帰るぞー。


 今日が土の季節の6日だから、明後日王都に移動するか。それで余裕を持って望めるだろう。どのみち負けたところで気にしなくていいし、王女組が負けるほど強い相手が居るなら、それはそれで面白いし。


 宿の食堂に戻った俺は、大銅貨14枚を支払い夕食を注文して席に座る。皆と雑談していると女将さんも来て加わった。食事中も話していたが、猥談に移行したので俺は撤退。子供達と食事を楽しんだ。


 夕食後、部屋に戻って送風機と冷房を設置して起動。子供達がミニゴーレムで遊んでいるので、それを見ながら子供達にアドバイスをする。魔力操作のアドバイスなので、練習すれば上達するだろう。


 子供達の電池が切れるまで見守り、電池が切れたので布団に寝かせる。2匹も左右に寝かせて【昏睡】を使うと、起きているのはディルしか居なかった。また酒で撃沈したらしい。


 女性陣をベッドや布団で寝かせ、ディルがいつものリクエストで大満足したら寝かせる。部屋と体を綺麗にした後、勾玉を使うも殆ど吸い込めなかった。連日使って綺麗にしてるから当然か。


 こちらを狙っている者や、敵意や悪意を持っている者も居ない。警戒はするが、そこまで強く警戒しなくても大丈夫そうだな。それじゃ、そろそろ寝るか。


 今日も一日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 1633終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2906枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2628枚

 大銅貨1144枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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