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1624




 「その後、ムル国王が病気だという事でね、主様が薬を飲ませて治療したんだよ。毒を飲まされていて体を悪くしていたんだけど、その毒に関わっていたのが、イデアを無理矢理連れて行こうとして貴族さ。碌な事をしない者だったよ。今頃は家がなくなっているんじゃないかな?」


 「私達にとってはどうでもいい事なので、結末を見る事も無く先へと進んだからな。ムル国の西は砂漠になっていて、東の砂漠と同じくオアシスを越えて行った。最初のオアシスで色々あったがな」


 「そうそう、砂蜥蜴っていう乗る家畜が居るんだけどさ、そいつらのエサが獲れないって困ってたんだよね。砂漠だと一面砂だからさ、武器を調達するのも難しいからなんだけど」


 「そういえば、そうだ。真面目に考えると一面砂だらけの場所で、どうやって武器を手に入れるんだろうね? 我が国には砂漠なんて無いし……厳しい所でどうやって生きるか考えても、私には全く分からないよ」


 「ちなみに言っておくと、答えは黒曜石です。どうも、それらを使った武器があるようですが、第一オアシスだけは近くに黒曜石が採れるような場所が無かったのです。その割には第一オアシスの近くだけダンジョンがあったのですが」


 「まあ、ダンジョンがあっても獲物を獲れないってんで、あたし達が中に入って獲る事になったんだけどね。で、中に入って獲って戻ってきたら、長の子だったか孫だったかが毒にやられてたよ。アルドがあっさり浄化したけど」


 「まあ、そうでしょうね。毒程度、アルドさんならどうにでも出来るでしょう。権能という、とんでもないものを貸し与えられていますし……」


 「その女はアルドがサッと治して去って行ったのが気に入らなかったのか、その後に文句を言っていたけどね。自分の顔が悪いから治した後、無視して去ったのかってさ。まあ、アルドはアタシ達を見てみろって言って終わらせてたけど」


 「言われれば当然だな。そのオアシスの長の縁者がどうであれ、不老長寿の方の美貌には敵うまい。本気だったならば、自意識過剰も甚だしい」


 「まあ、そんな事もなく終わりましたけどね。その後、第二オアシスの者どもが攻めてくるという事で、第一オアシスの者達に武器を作ってやってましたよ。で、実際に争っている間に、私達はダンジョン攻略です」


 「終わったら、私達は一路西へと進んだわ。ダンジョンの中に石板があってね、その石板には地図が描かれていたの。砂漠の地図と、その西にある海と新大陸。丁寧に矢印が書いてあって、ココに行けと指定されていたわね」



 メルが言っている地図の写しをアイテムバッグから取り出して、王女組や女将さんと町長などに見せる。蓮とイデアは別のテーブルで、ミニゴーレムを使って遊んでいるようだ。2匹もそれを楽しそうに見ている。



 「へー……西の砂漠はこのようになっており、その向こうに海があって、そしてこの妙な形の所に行けと神々が仰られた訳ですね。……あれ? どうやって海を越えるんですか?」


 「主様は4分割にした小早という舟をアイテムバッグに収納してるんだよ。いつでも【錬金術】や【錬成術】を使って組み立てられるようにして。だから、それに乗って移動した訳だね。海の真ん中の無人島では、巨大な聖銀が居たよ。島の主みたいな感じだった」


 「その後、西の大陸へと辿り着いた訳だ。あまり裕福ではない村の子供が海に魚を獲りに来ていたので、獲ってやる代わりに案内と村の者への紹介をアルドが頼んでいた。獲って村へと行き、話すと受け入れられたが、1人睨んでくる者が居たな」


 「結構な警戒をされていたよね。まあ、大して強くないうえに、戦争で人を殺した事が心の傷になった人だったけど。警戒してたのも、心の傷を抑えて村を守ろうとしてただけだったし」


 「アルドに殴られた挙句、村に狼と熊が攻めてきた時にへっぴり腰で戦っていたがな。結局アルドに邪魔者扱いされた挙句、目の前で一撃で熊を倒されていた。まあ、心の傷でまともに戦えなくなっていたらしいので仕方がないのだろう」


 「その時に魔戦士という職業とギルドがあると教えて貰ってね、近くの町に行って登録する事にしたんだよ。………これが魔戦士の登録証さ。傭兵と変わらないような物だね。違うのは、魔戦士同士だと殺し合いが黙認されているくらいかな?」


 「殺し合いが? ……魔戦士っていうのは怖いんだねえ。たとえ魔戦士という人達だけでも、町中で殺し合いが始まるなんて怖すぎるよ」


 「それが、そうでもないのです。殺し合いになってしまうからこそ、簡単には喧嘩とかそういった事が起き辛いそうなんです。小さな喧嘩から殺し合いに発展する事もあるので、殺し合いの原因すら起き難いんですよ」


 「成る程ねえ。それなら……まあ、納得かな。誰だって死にたくないから、殺し合いになってしまいかねない喧嘩もしない。殺し合いを認めているから、逆に殺し合いを起こさないようにする……か。分からなくもないね」


 「まあ、町に着いて登録したら新人だからと喧嘩を売られ、ボコボコにして有り金を全部巻き上げたけどね。その後、30人ぐらいで襲ってきたんで、皆殺しにして終わりさ。町中でやったもんだから、喧嘩を売って来る奴は居なくなったよ」


 「それはそうでしょう。皆さんの事だからあっさりと勝ったのでしょうし、それを見ていた人達から強さも伝わっている筈です。喧嘩を売っても殺されるのであれば、誰も喧嘩を売ったりなどしません」


 「最初の村でも聞いてたんだけど、こちらの大陸の英雄デフィルと同じように、向こうの大陸にはシャディアンという幽人族の英雄が居たそうだよ。古の大英雄シャディアンと呼ばれてたね。【念術】で活躍したらしいけど、詳しい話は聞いてないし、集めもしなかったよ」


 「興味がありませんし、アルドの【念術】より下なのは分かりきっていますからね。わざわざ調べる意味も無いうえ、私達は暇人でもありません。その後はギルドマスターをしている王女とあったり、いつも通り神殿の者どもが聖人にされたくらいです」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」



 王女組と女将さんと町長の顔を見れば直ぐに分かるな。「それがあったんだった!」という顔をしている。何と言うか、聞きたくないものを聞いた。そういう感じの顔だ。そろそろ昼食の時間なので銀貨3枚払って、適当に食事を頼んでおく。



 「辿り着いたのはカロセン王国と言うんだけれど、王都のギルドマスターが王子でね。こちらを軽く見たのと、不老長寿は伝説の存在でしかなかったから甘く見てたんだろう、主様に殺されかかってたよ。舐めていた連中は軒並み死んだけどね」


 「その後は古い時代にカロセン王国から分裂した西のジューディム公国に行き、その北東にあるフェイマット聖国へと行ったな。ジューディムはダンジョンの無い国でな。殆ど素通りする形で移動した。塩が少なくて大変な国だった、というくらいか……」


 「そうね。そして……リヴィは分かっているようだけれど、国名に”聖”なんて付けている国は、本当に腐った国ばっかりよ。特にフェイマット聖国は最悪だったわ。どこかの国と同じぐらい腐ってたの。どことは言わないけれど」


 「それ言ってるよね? 我が国の事だと言ってるよねぇ? いや、私も祖国があそこまで腐っていたとは思っていなかったけど………特に中央大神殿があそこまで酷いとは思ってもいなかったけど!」


 「御主人様が仰るには、フェイマット聖国は、聖王国ラグナンドと同じくらい神官が腐っていた国だったそうですよ? 5、6割の神官を聖人にするのは当たり前というぐらい酷かったそうです。中央神殿は9割を越えていたそうですし」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」


 「その呆れは多過ぎるという呆れか? それともラグナンドがそこまで腐っていたという呆れか? 俺としては、どっちもどっちとしか言えないぞ。結局のところ、酷い国というのはそんなもんだ。それに腐らせる原因はあったしな」



 性しん……ゴホンッ! 聖神殿とかいう所がな。



 ▽▽▽▽▽


 1624終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2906枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2633枚

 大銅貨1256枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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