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1620




 何だかエイダってディルみたいな感じだったんだな。サキュバスとして相手を利用しなきゃいけないので、夜の方も相手が中心というか、自分を中心には出来ない。相手を誘惑し、性的な手練手管で支配すると言えば正解に近いだろうか?。


 結局は相手をどうするかであって、自分というものを含めていない。その為、性的な満足を得た事が無かったんだろう。相手を中心にし、自分を含んでいないところなどは、かつてのディルそっくりだ。何と言うか、それを武器にしてきたから仕方ないんだろうな。



 「確かに仕方ないのであろう。私は常に支配する側だったのだ、ある意味で当然の事ではあるのだが……。だからこそ、蹂躙され征服される悦びをサキュバスの不老長寿に教えた旦那様は、胸を張って誇って良いと思うぞ? 今さら私も知らぬ時には戻れぬしな」



 ああ、それであんなに積極的だったのか。支配する側から、支配される側になった訳ね。……というか、朝から何て話をしてるんだよ。他の誰も起きてきてないからいいけど、子供達が起きてなくて良かったよ。蓮はともかく、イデアは理解するかもしれないので気をつけてくれ。



 「あの子な……。妙に聡明な気がするのだが、随分不思議な子供だと思う。子供らしからぬオーラと美貌をしておるし、アレでインキュバスでは無いと言うのだから、どこかを間違えておると思わざるを得ぬ」


 「イデアは呪人族の始祖だし、あの美貌を作ったのは【世界】なので俺達にはどうしようもない。そもそも生物のいない<封呪界>で生まれてるしで、呪神でさえ生まれた理由も分かっていないんだ。呪神の因子を持つにも関わらず」


 「因子な。おそらく神の力か何かなのだろうが、あの子だけが持っておるのか、それとも各種族の始祖は持っておったのか……。よく分からぬな。何より普通の不老長寿と始祖は違うからの。やはり種族の始祖というのは色々な意味で大きいという事だろう」



 そんな話をしていたら皆が起きてきた。子供達はまだ寝ているみたいで良かったが、聞かれていたとしてもそこまで問題になる内容ではない。多分イデアが聞いていても、特にどうこうと言う事は無いだろう。


 うどんの麺を茹で、スープを温めていると子供達も2匹も起きてきた。うどんの麺を茹でつつ、順番にスープを注いだ椀の中に入れて出していく。………やっと全員分作り終わった。それじゃあ、いただきます。



 「今日からはゆっくり進めそうだけど、今日は何処まで行けるかねえ? ムル国は領土の割には村や町が多いから、どこでも止まれるのが利点かな。町も割と多いから、寝泊り出来る大部屋の宿もあるし」


 「それでも悠長にゆっくりと移動する訳にもいきませんよ? 移動ばかりダラダラ続いても困りますし、草原を突破しなきゃいけませんからね。木像がありますし、ダンジョンを無視出来るので速いでしょうけど」


 「そうね、行きはダンジョン攻略もあったから時間が掛かったのよ。すっかり忘れてたわ。帰りは無視出来ると言っても、草原も広いから時間は掛かるでしょうけど」


 「仕方ないさ。彼等はその広さ故に生活できているんだ。広いからこそ草も生え、それゆえに家畜を育てられる。どこから種が飛んできているのかは知らないけど、何故か無くなる事なく毎年生え続けている所だからね」



 会話を続けているが、とっくに食事は終えているので後片付けを始めよう。食器を綺麗に【浄化】し、焼き場などを壊していると皆も動き始める。準備を始めた皆にカマクラを壊す事を言うと、トイレに行くのが何人か居るので後回しにした。


 テーブルや椅子を壊し、全員終わったらしいのでカマクラも壊す。木像を取り出して乗ったのを確認したら、東に向けて出発だ。


 セウルイ村、ムクイズ村、パント村、ヌーチュ村、エッソ町、チャウ村、パッテ村、ポー村、ル村、アウィ町、フル街、王都ゴルで昼食をとろう。入都税である大銅貨1枚を支払い王都に入ると、前と同じ食堂に行く。


 大銅貨14枚を支払い、昼食を注文して席に座るのだが……エイダが滅茶苦茶見られているな。そしてそれと同じくらい、イデアも見られている。最近イデアへの視線は多少減ってたんだが、エイダのついでで激増した感じか。


 それが分かるのだろう、イデアはちょっと居心地悪そうにしている。それでもエイダの方が多いからなのと慣れたからだろう、居心地が悪いという程度で済んでいるようだ。前ほど大きなストレスにはなっていない。


 何より、どれだけ注目されても堂々としているエイダを見て、頼もしさを感じているらしい。元女王様だし、注目されるのは慣れていると思う。後でコツとかを聞いておいたらいいさ。それより運ばれてきたから食事にするか。



 「おいおい! 俺達に相応しいイイ女がいるじゃねえか! お前ちょっとこっちぃっ!?」



 面倒だったので、エイダに目を着けたゴミ5人組にのみ、ピンポイントで威圧を放っている。ガタガタ震えながら失禁しているので、周りの客はクスクス笑っているが自業自得だ。バカが馬鹿な事をやって反撃を喰らっただけ。


 周りの客も何となく分かっているらしく、誰も同情などしていない。バカ5人は俺達が食事を終えて店を出るまで震えていた。食堂を出た俺達は王都の入り口に向かって歩くが、やはりエイダへの注目は凄い。


 そこまでの美女なのだから仕方ないんだけど、やはり誰もが注目する美貌というのは大変だ。横に居るだけなんだけど、改めてそう思う。エイダが耐えられるという事が不幸中の幸いだ、本当に。


 王都の外に出て少し離れたら、木像に乗って更に東へと進む。レル街、ウィー村、ビィー村、ディー村、フック町、モック村、ヤック村、ベルコー村、サルコー村、モルコー村、そしてボムジュの町で宿をとる。


 前回、妙な女に因縁をつけられた辺境伯の町だが、今回は大丈夫だろうか。入町税の大銅貨1枚を支払い、中に入って前回と同じ宿に行く。運良く大部屋が空いていたので、大銅貨8枚を支払って確保する。


 まだ少々早いが、今の内に食堂に行って夕食を食べよう。混雑を避ける為に早めに食堂に入り、大銅貨14枚を支払って夕食を注文する。席に座って待つのだが、まだ少ない客がエイダに見惚れているみたいだ。


 男女関係無く見惚れているので、喧嘩の様な事は起こってないが面倒な事に発展しなきゃいいけど。そう思いながらも運ばれてきた食事を食べる。面倒な連中に絡まれる前に宿へと引き上げ、部屋でゆっくりと休む。



 「それにしても、エイダに対する視線は凄いの一言だね。まあ、そこまでの美貌をしていれば当然だし、妙なオーラも出てるんだけどさ。イデアもそうだけど、そこまでの美貌になるとオーラも出るんだねぇ」


 「ある意味で、強力すぎるものは自然とオーラを纏うんでしょう。例えそれが強さではなく、美であっても。何かが極まるとは、きっとそういう事なのだと思います。それ以上、表現のしようがありません」



 言いたい事は分かるし、納得するんだけどさ。エイダはサキュバスだから分かるけど、イデアは【世界】なんだよ。本人の種族的な事じゃなく、創った大元がとんでもないだけなんだ。しかも何故そう創ったか分からないし。


 そのイデアは蓮と一緒にそろばんを使って<乗算>を習っている。蓮はちょっと苦戦中だが、イデアはスラスラと答えているなぁ。という事は、最初から教えられた知識にあったんだろう。それでも学習の三道具のおかげで学ぶのは早い。


 頭を使って疲れたのだろうか、それとも眠たくなっただけだろうか? 舟を漕ぎ始めた子供達を布団に寝かせると、すぐに寝息を立てて寝てしまった。既に寝ていた2匹も横に寝かせ、【昏睡】を使って深く眠らせる。


 子供達と2匹が寝たとみるや、直ぐに抱きつかれて連れて行かれる。明日も移動なのでさっさとキメて寝かせたら、部屋と体を綺麗に【浄化】していく。それが終わると今度は勾玉を使い、周辺一帯の邪気を吸引して【浄化】した。


 やるべき事も終わったので、神水を一杯だけ飲んだら俺も寝よう。今日も一日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 1620終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2906枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2643枚

 大銅貨1271枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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