1616
<異世界797日目>
おはようございます。今日は三日月浜に行って1泊する日です。舟での移動は明日だな、夜中に舟で移動するのは大変だし危険すぎる。なので三日月浜で1泊は確定だ。今日はゆっくり出来るだろう。
朝の日課を済ませ、緑茶を水出しして飲みながら考える。砂漠を越えるのに必要な食糧と、草原を越えるのに必要な食糧とだ。まあ、結局は食糧の事なんだが、大事な事だからなぁ……。うん、問題なく有るな。
冷凍したジャガイモも残っているし、米も残っている。食べる物は問題な……蓮が起きたか。今日の朝はボーッとする事無く、食糧の確認をしてただけだな。しなきゃならない事だったから、別にいいけど。
部屋に戻ってきた蓮は緑茶を入れて飲んでいるが、今日は頭が覚醒していないのかボケボケしている。このまま放っておくのが1番だな。寝惚けているというか、頭が起きてないのに何か言ってもしょうがないし。
お茶を溢さないように見ておくぐらいでいいか。そう思っていたらイデアが起きてきた。見送った後、部屋に戻ってきたイデアは緑茶を入れて飲んでいる。こちらは起きた時から覚醒しているようだ。
未だ覚醒していない蓮を見た後、何故か俺の膝の上に座るイデア。……何がしたいんだ、イデアは? そんな事を考えていたら、蓮が急に声を上げてイデアに文句を言い始めた。どうやら自分が座ると言っているようだ。
そんな蓮に対して、イデアは「おはよう」と言っている。ああ、蓮を覚醒させる為にワザとやったのか。それで覚醒する蓮も蓮だし、呆れてくるが……。まあ、いいか。
その後、起きてきた皆と挨拶し、適当な雑談をしながら時間を潰す。皆も覚醒したようなので準備をし、終わったら荷物を収納する。忘れ物がないか確認したら、宿を出て食堂へ。
大銅貨14枚を支払って朝食を注文したら、席に座って適当に周りの話を聞く。面白そうな話も役に立ちそうな情報も無かったので、大人しく雑談をしながら待つ事にした。運ばれてきた朝食を食べたら、町を出て東に出発。
ミシュテの街、パヌウェの町、シドエ村、コンヌ村、アジュ町、サウェ村、コシ村、オル村、そして三日月浜に戻ってきた。焼き場とテーブルに椅子を作ったら、すぐに昼食作りを開始する。今は昼を過ぎたくらいだ。
皆、お腹を空かせているので早くしよう。フォルにスープを任せ、エリアとメルと子供達には饅頭を任せる。俺はブラックリザードマンの唐揚げを作るのだが、足下が猛烈に五月蝿い。なので生肉を少しあげる。
そこまで時間のかかる料理ではないので素早く作り、さっさと食べ始める事にした。2度目の饅頭をセットして、いただきます。
「ようやく、この浜辺まで戻って来れたね。今日はこれ以上移動しないから助かるよ。ここ2、3日は木像に乗ってただけだからね。仕方ないんだけどさ。それでも体が固まるような感じがしてたし、後で少し体を動かそうかね」
「そうですね。それにしても、誰も居ない場所です。私達としては助かりますけど、竿や糸や針を作って、釣りでもすれば食料が増えるのに……。何故、海を活用しないんでしょうね?」
「そういう意識が無いんじゃないかしら? 内陸に生きていると、海で食料が得られるというイメージが湧かないのだと思うわ。私達だってそうだったでしょう? アルドが海を活用しているから、食べる物が手に入るイメージがあるけど……」
「元々は無いね。海なんて危ないから近寄らないし、そもそも川ですら危険で近寄らないよ。危険な所から食料が得られるイメージは持ち辛いね。仕方がない事だと言えるし、変わるまでには時間がかかるだろう」
「海というのは食料の手に入る所なのか……。ダンジョンの中にある水の多い所も、本当は海というのだと知ったし、このような景色を己の眼で見る事になるとは思わなんだ。こういう所で、あの水着とやらを着るのか?」
蒸し返さなくていい話を、何故蒸し返す? 悪いけど俺は何も答えないよ。そもそも色々言った筈なのに、何故アレをチョイスしたのかも分からない。ハッキリ言えば、嫌がらせかと言いたくなる。そんな爆弾がアレだ。
皆は俺が乗ってこないので、早々に水着の話題を止めた。そもそも水着があっても魔物に襲われる可能性が高過ぎて、とてもじゃないけど泳ぐなんて事は無理だ。なので、仮に水着があっても別の利用方法を考えるしかない。でも、何かあるか?。
下らない事を考えながらも俺は現在、海の上に立って魚や貝をゲットしている。蛸はまだ持っているのでいいとして、他には何か……って久しぶりだなお前。肉食の凶暴な亀。コイツは本当に久しぶりだ。美味しいから獲っていくか。
ある程度の食べ物は手に入ったので、さっさと浜に戻ろう。そうして戻って行くと、エイダが海に近付いて海水を触っていた。舐めてみると塩っぱかったのだろう、顔を顰めている。
「海の水は塩っぱいし、これを煮詰めれば塩が出来ると聞いたが……これだけ塩っぱければ納得だな。それにしても、我が国では塩はそれなりに貴重なのだが、ここでは幾らでも作れるのだな」
「そんな事はない。海水を煮詰める前には工程が幾つもあるし、それを終えて煮詰める作業になっても、大量の薪や炭を必要とする。舐めて塩っぱかっただろうが、海水の塩の濃度は3パーセント程度だ。これを煮詰めても碌に手に入らない」
「成る程。煮詰めれば手に入るといっても、簡単な事ではないのだな。それでも無限に手に入るだけマシだとは思う。我が国にも岩塩の鉱山は幾つかあるが、その分国土が広いからな……」
今のエイダにとっては色々見聞を広げる旅になってるんだなー。まあ、悪い事じゃないので良いんだが、次にいつエイルアーダ皇国に帰れるかは分からない。それは分かっているとは思うが……どうなのかね?。
ここまで来るのに、どれだけ木像を走らせたか分かってないのか、それとも速さとか距離が理解出来てないのか。まあ、いいや。その時が来たら教えよう。いちいち下らない事を言うのも無粋だし。
皆の下に戻ると鍛練の最中で、エイダも混じって鍛練をする事になった。子供達も魔法や体の動かし方を再確認しているので、俺が付いてエイダに教える事にする。皆のズレを指摘して修正させつつ、エイダの間違いを指摘する。
そうやって過ごしていると夕方になったので、鍛練を止めさせて夕食作りを始めよう。エリアとフォルに麦飯を任せ、メルと子供達には具材の準備を手伝って貰う。子供達には野菜を千切ったりしてもらっている。
ブラックリザードマンの肉、凶暴な亀の肉、海老、蟹、貝。最初に乾燥椎茸と冷凍松茸を【粉砕】して入れ、魚醤なども入れて味を整えたら具材を入れる。後は火の通りを確かめながら、具材を入れて煮込んでいくだけだ。
麦飯が炊けた頃に鍋も出来上がったので、大きな椀に入れて食べていこう。今は夏場で暑いが、俺達の周りは【冷風】で涼しくしている。今日はどうしても亀の肉を煮込みで食べたかったんだ。後悔はしていない。
「まあ、気持ちは分かるよ。熱いけど美味しいからさ。これは煮込みでないと出ない味さ。その代わりに熱いけど」
「確かに熱いですね、代わりに美味しいですけど。とはいえ、煮込みでないと出ない味というのは、その通りですね」
「美味しいなら良いじゃない。汗が出てきそうだけど、美味しい方が先でしょう? 冷たくても不味い物よりは良いわよ」
「かめのお肉、美味しいね。でも熱い」
「確かに熱いね。でも亀の肉は美味しいよ。唐揚げも好きだけど、鍋物も美味しい」
今の時季にする料理じゃないのは分かっているけど、この美味しさの為には仕方がないし諦めてもらおう。
それにしても本当に美味い。良い出汁が出ていて、他の具材も美味しくなってる。やっぱりこれは煮込みじゃないと出ない味だ。
▽▽▽▽▽
1616終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1795枚
金貨2906枚
大銀貨1713枚
銀貨2643枚
大銅貨1309枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神銀の錫杖
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
神銅の数珠2個
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




