0160
「クソ……何で……こんなに強いんだ」
「何を言ってるんだい? アンタ達が弱過ぎるだけさ。自分が弱いのを理解もしてないなんてねぇ」
「本当に。ビックリする程、プライド”だけ”は高いんですね」
「所詮ランク7で調子に乗ってるんだもの、その程度の小物なのよ」
「俺達はランク7だぞ! お前等は何だって言うんだ!」
「アタシはランク10だね」
「私はランク11ですね」
「私はランク8ね」
「……そ、そん……な………」
バカは分かりやすいランクで言われないと理解しないらしい。そもそもランク以前に、ボコられてる時点で力の差に気付けよ。傭兵にとってはランクより実力だろうに。
「で、ランクで言われないと理解しないバカは、いったいランク幾つだったかねぇ……?」
「低ランクがイキがってるなんて、無様と言うか憐れでしょうがないですね」
「あらあら、同情なんてしちゃ駄目よ。どうせ無能はどこかで野垂れ死ぬんだから」
「まあ、放っておくのが1番良いだろうね。それにしても、傭兵は実力が全ての筈なんだけど……いつからランクで決めるようになったのかな?」
アルメアも容赦ないなぁ。さっきからムカついてた奴等が殺気まで撒き散らすようになったぞ。男4人と女2人は、今更ながらに周りの状況に気付いた様だ。顔が真っ青になった。
実力ではなくランクで決めるって、完全に傭兵をバカにしてるからな。コイツ等も傭兵だから分かってるだろうに、何でバカな考え方をしてるんだ?。
「ところで、アンタ達はどこの奴等だい?」
「な、何が……」
「傭兵にとっては実力が絶対さ。そんな事も分かってないアンタ達は、どこの貴族のガキだって聞いてるんだよ!」
「!?」
「まさか、私達が気付いてないとでも思っていたんですか?」
「随分侮っているみたいね、私達の事」
「そもそも私達が不老長寿だと理解してないだろうからね。だから、こんなバカな事をするんだろうさ」
「「「「「「!!!」」」」」」
「まぁ、今さら気付いても遅いけどね。アンタ達! このバカどもの体に教えてやりな!」
「「「「「ハッ!!」」」」」
相変わらず、どっかの軍隊みたいだなぁ。もしくは特殊部隊か? それにしても、結局よく分からないままだったな。まぁ、知りたくもないが……。手続きは終わってるし帰るか。
ギルドの建物を出ようとすると4人が付いて来た。俺が居る事には気付いていた様だな。それより怒りの方が強かったって事か……。どれだけ怒らせたんだ? あのバカども。
「何だったんだ、あのバカどもは?」
「ああ、アタシ達の前に解体所に居たんだけどね。アタシたちの査定の後に、しつこく絡んできたんだよ」
「自分達と一緒に狩りに行けばもっと儲かるとか、自分達の強さを見れば分かるとか言ってましたね」
「明らかに実力不足なのに上から目線なんだもの、呆れるしかないわ」
「挙句の果てには、ランクを持ち出して偉そうに言ってきたんだよ」
「ああ、それでランクの話になってたのか。でも、後でランクの話をしてるのに、よく貴族に関わりがあるって分かったな」
「昔からそうなんだけど、実力が無いのに高ランクなのは貴族に関わりが有る奴だけさ」
「身内が出した依頼を達成して、ランクを水増しするんですよ」
「何だソレ。それで実力があるフリをしてるのか? 結局バレるだろうに」
「バレるのに、同じ事をするのが居るんだよ。いや、居なくならないと言うべきかね?」
バカはどこにでも居るんだな。帰りに青豆を一袋買い、大銀貨1枚で払う。お釣りを全て大銅貨で頼み、99枚を受け取った。そのまま宿の部屋に帰り、皆が装備を外したので浄化する。
まだ夕方には少し早いので椅子に座りゆっくりしていると、ダナが抱きついてキスをしてきた。昨日もそうだが甘えたい気分なのかもしれない。ダナに応えていると、皆が求めてきた。
夕食の時間まで全員でイチャイチャし、たっぷりとスキンシップをしたら食堂へ行く。大銅貨7枚を支払い待っていると、女将さんがやって来た。
「お帰り、皆」
「「「「「ただいま」」」」」 「ニャン」 「グル」
「今日ね、村長の家に色んな人が押し掛けて大変だったらしいよ」
「皆が農具を取りに行ったんだろうな」
「そうだろうね。アルドが作った農具は頑丈だから、そっちを使って仕事がしたかったんだろうさ」
「同じ仕事をするなら、良い道具を使いたいでしょうしね」
「お客さんが作ったのは、そんなに良い物なのかい?」
「とにかく頑丈なのよ。私も自分の畑を耕してたから良く分かるわ」
「そういえば、メルさんは自分の畑を持ってたんだったね」
「自分の畑と言うか、代々の村長の畑ね」
「成る程ね。私達の里でも里長専用の畑はあったし、代々の里長が継いでるよ」
「あの大きな畑の事ですか? 姉上が昔、【土魔法】で作って放り投げた」
「放り投げたのかい? 維持するのは大変なんだけど……」
「私は作ってくれと頼まれた大きさで作っただけだよ。あの大きさを指定してきた、当時の里長が悪いのさ」
「それは……作ってもらった後で後悔しただろうな。ダナが言った通り、田畑は維持するのが大変だからなぁ」
「お客さんの言う通りだね。田畑は放っておくと直ぐに荒れるから、維持するのは本当に大変だよ」
そんな話をしながら食事をとり、部屋へ戻った。浄水を飲みながらゆっくりしていると、2匹が近付いて来たので浄水を入れてやる。2匹は甘えながら浄水を飲む。
甘えるか水を飲むか、どっちかにしなさい。慌てて甘えなくてもいいから、別にどこかへ行ったりしないって。2匹は急にどうしたんだろうな? そういう気分なんだろうか?。
疑問を持ちながらも2匹の相手をしていると、今度は4人が甘えてきた。どうも全員がそういう気分みたいだ。仕方がないので全員に好きなようにさせたら、物凄く激しい。
全員でイチャイチャしていると、2匹は電池切れで眠ってしまった。その途端ベッドに連行されたので、【鋭覚】と【喜昇】で撃沈させた。ゆっくりと内側から丹念に浄化しておく。
皆が激しかったのは、情緒不安定だったのかもしれないからな。綺麗に浄化したし、そろそろ寝るか。今日も1日お疲れ様でした。
<異世界92日目>
おはようございます。今日は特にする事が無いので、ゆっくり狩りに行こうと思います。最近物作りばっかりだったし、たまには狩りに行きたい。同じ事ばっかりするのも疲れるしさ。
「おはよう。ダリア、カエデ」
「ニャー」 「ガウ」
2匹の好きなように甘えさせてやると、2匹は全身を擦り付けてきた。今日はそっちの気分らしい。顔を服に押し付けてくるのかと予想してたがハズレだった。難しいもんだ。
「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」
「おはよう、皆」 「ニャー」 「ガウッ」
「今日はどうするんだい? またアタシ達だけで狩りに行くのもねぇ……」
「アルドが居なくても戦えましたが……」
「アルドが居ないと、ポッカリ穴が空いたみたいに感じるのよ」
「ハッキリ言えば寂しいんだよね。昨日はそれを再認識したよ」
「本当にね。たった半日で耐えられなくなって、村に戻ってきたんだよ」
「何と言うか、味気ないんですよね」
「そうね。何か楽しくないのよね」
「結局のところ、皆アルドを愛しているのさ」
「「「うんうん」」」
口を挟み難いんですが? 何とも言い辛い会話は止めて頂きたい。何を言っても”お前が自分で言うのか?”という事にしかならないんで、何も言えないんですよ。本当に困る。
さっさと食堂に行って、朝食を食べよう。
▽▽▽▽▽
0160終了時点
大白金貨1枚
白金貨2枚
大金貨14枚
金貨63枚
大銀貨82枚
銀貨50枚
大銅貨105枚
銅貨5枚
ヒヒイロカネの矛
アダマンタイトの小烏丸
ヒヒイロカネの小太刀
真っ黒な金砕棒
剣熊の爪のサバイバルナイフ
アダマンタイトの十手
二角の角の戦斧
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
剣熊の骨の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
強打猪の革のジャケット
強打猪の革のズボン
真っ黒なブーツ
大型のアイテムバッグ




