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 <異世界791日目>



 おはようございます。今日はダンジョン攻略の日ですが、エイダは子供達と一緒に木像に乗せて行こうと思います。幾ら正しい感覚を持っていてセンスがあるからと言って、一朝一夕では無理だ。流石に身体強化はそんな簡単なものではない。


 朝の日課を終わらせ、緑茶を水出しして飲んでいると、今日は珍しく皆が早く起きた。珍しい事もあるものだが、殆ど朝の静かな時間が無かったな。まあ、諦めよう。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「おはよう!」 「おはようございます」


 「ニャー」 「………」


 「お、おはよう……ございます///。その、貴方様。昨夜は大変素晴らしい一時を与えていただいて、ありがとうございます///」


 「あー……うん。喜んでくれたなら良かった。最初から【極幸】はどうかと思ったけど、大丈夫そうで何よりだ」


 「大丈夫じゃないとアタシは思うけどね。サキュバスの不老長寿が一切何も出来ずに完敗したんだからさ。最後なんて白目を剥いて涎を垂らしてたじゃないか。完全にキマってたよ?」


 「仕方がありませんよ、【極幸】を使われれば私達だってそうなるんです。心が幸福で満たされて、女の幸せも満たされる。2重の幸福で満たされると抗う事は不可能です。何より、ダナだって白目を剥いて涎を垂れ流すだけでしたよ?」


 「私は最後だったけど、全員そうだったから何も言えないと思うわ。おそらく私も同じだったでしょうし、抗うなんて気にならないもの。むしろ積極的に味わった方がいいわ」



 朝からそういう話は止めていただきたい。今は子供達も居るんだから自制してもらいたいんだけど、難しいのかね? 子供達は分かってないからいいけどさ。それよりも今の内にエイダに神血を飲ませておこう。すっかり忘れてた。


 コップに入れた神血を渡したものの、見た目からエイダが飲もうとしないので皆が説明をしてくれた。その説明を聞いたエイダは仰天し、その後ゆっくりと慎重に飲んでいく。女性陣も飲んでるし、蓮もイデアも飲んでるんだから気にしなくてもいいのに。


 俺の一言を聞いたエイダは何とも言えない表情をしつつ、コップを返してきた。エイダの装備は何も無い為、俺は余っていた中型のアイテムバッグをエイダに渡すも、受け取ろうとしなかったので無理矢理に押し付ける。


 そもそも余り物である事と、自分の荷物は自分で持つようにと言うと納得したが、やはりエイルアーダ皇国でもアイテムバッグは貴重な物らしい。皇城の宝物庫に大型のアイテムバッグが保管されているだけだそうだ。


 古い時代に壊されて殆ど失われた筈の、大型のアイテムバッグが残っているとは……。そう言うと、最初に打倒した国の宝物の1つが大型のアイテムバッグだったらしい。それ以降、戦争の輜重を運ぶのに使ったりと国に貢献してくれたと話してくれた。


 話しながらも部屋を片付け、忘れ物がないか確認したら食堂へと移動。大銅貨14枚を支払って朝食を注文したら、席に座って雑談をしつつ料理を待つ。運ばれてきた朝食を食べていると、近くから妙な話が聞こえてきた。



 「アサロマ王国がベルゲスト商国を攻めたそうだが、ベルゲスト側の辺境の町コルドスで返り討ちに遭ったらしい。そのまま追いかけられて、アサロマ側の辺境であるウォップの町を攻められたんだと。知ってるか?」


 「知ってる、知ってる。ウォップっていう辺境の町は手酷くやられたそうじゃねえか。そのうえ町を攻めたベルゲストの奴等は、町をとらずに帰っていったんだってな。何でも「こんな貧しい土地など要らん」とか言ってたらしい」


 「何だソレ? 完全にアサロマに喧嘩を売ってるじゃねえか。とはいえ、先に攻めたのはアサロマだから、単にアサロマが大恥掻いただけか……。アサロマの奴等ってそんなに弱かったのか? 俺は詳しくないんで知らないんだが」


 「俺も知らないけど、普通なんじゃねえの? そもそも兵士の強さなんて然程変わんねえ筈だし、何処かの国だから強いなんて無い筈だ。知り合いの兵士がそんな事言ってたぞ。何処の国の兵士だって鍛えてるってな」


 「まあ、そりゃそうか。兵士なんて巡回と訓練が仕事だもんな。鍛えてくれなきゃ困るし、「いざ」という時に戦えないか。そうやって何処の国も鍛えているから大して変わらない……と。そう聞くと納得しかないな」


 「話を戻すけどよ、結局ベルゲストの奴等は町を占領せずに帰ったんだろ? 町を陥とすって簡単じゃないのに、奴等は何でそこまでして町をとらないんだろうな? そこまでしたなら手に入れるだろう、普通は」


 「ベルゲストの奴等の言う通り、アサロマが貧しいからじゃねえの? そもそもベルゲストって商売のやり手で、相当儲けてる国じゃなかったか? そういう所だと、無理に町とか奪っても邪魔なだけなんだと思うぜ」


 「町を治めるにも金が掛かるらしいしなぁ。でも、それなら何でわざわざアサロマ側の辺境の町を攻めたんだ? 攻めるのにも金が掛かるだろうに」


 「さあ? 貴族のいうアレじゃねえの。舐められたら負けってヤツ。だから攻めてきたアサロマを叩き潰す必要があったんだと思うぜ。実際、アサロマから攻めたのに逆に叩き潰されてるじゃねえか。赤っ恥だろ、こんなもん」



 確かにな。エイルアーダがやらせたらしいが、それはアサロマとオールゲントだった筈。何故かオールゲントの話は聞こえてこないが、アサロマは手酷くやられたと。適当にお茶を濁そうとするから負けて追いかけられるんだよ。


 ベルゲスト側も実際に適当なのが分かったんだろう、だから躊躇なく追いかけて町を攻めてるんだ。多分相手がやる気も無く、碌に備えていないのも雰囲気で分かったんだろうな。だから追いかけて潰して見せた訳だ。


 ベルゲストの強さを見せ付ける為に利用されたんだろうが、結局は適当な事をした奴等が悪い。オールゲントを利用して、適当にやればいい何て考えるからこうなる。オールゲントからも敵視されたんじゃないか? アサロマは。


 朝食後、ダンジョンへと歩きながら戦争の話をしている。エイダが言い辛そうに「2国を動かしたのは我が国だ」と言っていたが、それとアサロマが適当な事をしたのは関係が無いと言っておく。


 ダンジョン街に着いた俺達は登録証を見せて中に入る。エイダは俺達が居るので問題無く通れた。3人以上の狩人が居れば、素人を一緒に通しても構わないらしい。


 荷物運びの仕事をしている者達がダンジョンに入れないと困る為、こういう形になっているそうだ。初めて聞いたものの、実は傭兵も同じだった。荷物運びだけで生活している人達も居るので、入れないと困るし傭兵や狩人も困る。


 まあ、アイテムバッグでもなければ持って帰るのは大変だし、高値で売れる物なら荷物運びを雇っても儲かるのか。……よく考えたら雇う事なんて無いので、いちいち覚える必要も無いな。明日には忘れてるだろう。


 迷宮紋の前の列に並び、順番を待つ。俺達の番が来たので少し待ってから入る。光が止んだ1層は沼地だった。……おいおい、1層目からコレかよ。エイルアーダのダンジョンはどうなってるんだ。


 脱出紋から少し離れたら、そこで木馬を出して子供達とエイダを乗せる。動かすのはイデアだ。蓮もそこまで大きな問題は無いのだが、自分の興味のある方へ勝手に行こうとしたりする事がある。なので今回はイデアだ。


 そう言われて膨れっ面をしているが、可愛いだけなんで止めなさい。【探知】を使って調べると、人の流れは北東に向いているのでそちらへと進む。いつも通り転移紋があったので2層へ。予想通り沼地だ。


 2~5層まで沼地で、6層は荒野だった。しかしカサカサの草の塊のような物が、丸まって転がってくる荒野だ。確かタンブルウィードって言うんだっけ? アメリカの荒野とかで見るヤツ。転がってくる枯れ草だが、交通事故の原因になったりするらしい。


 地味に厄介な地形が続くなぁ。このダンジョン、こういう系統のダンジョンか?。



 ▽▽▽▽▽


 1608終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2908枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2647枚

 大銅貨1598枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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