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1604




 俺は素早く馬車に近寄り、壊しながら救助する。身体強化で無理矢理に破壊しながら、コソッと【念動】でも壊す。そうして3人を救出したが、どうやら表面的な怪我だけで、脳などに影響は無いようだ。やれやれ、本当に良かったよ。


 その時、左の通りから此方に悪意を向けて接近してくる者どもに気が付いた。もちろん皆も気付いたんだろう、直ぐに迎撃の布陣を整える。



 「皆! 出来る限り殺すな! そいつらは何か知っている可能性がある。後で拷問をしてでも吐かせるから、生かしておいてくれ!!」


 「「「「「「「「了解!」」」」」」」」


 「分かった!」 「分かりました!」


 「ニャー!」 「………」



 左の大きな通りからは20人以上がこちらに来る。馬車を突っ込ませて混乱させ、更にゴロツキを嗾けて確実に殺す。やっている事が完全にテロリストだ。こんな時代でも、こういう強引なやり方をさせる奴は居るんだな。馬車だって高いのに。


 というか、俺ならこの状況で右側の通りからコッソリ暗殺者も送るぞ。………俺みたいな奴だな、ヴァルンドル侯爵って奴は。俺は3人来た暗殺者に素早く接近し、神金のヴァジュラで気絶させ、普通の手枷と足枷を嵌めておく。


 すると今度は皇城がある進行方向から4人ほど悪意を持った奴が接近してくる。いったい何段構えで用意してるんだ? そこまでして子供一人を殺したいのかよ! ここまでの狂人だとは思わなかったぞ。


 それに初代まで巻き込んで殺そうとしたんだ。狂信者じゃなくて唯の狂人でしかない。確実に3人は送り届けるが、それが終わったら関わった奴等全て聖人化だ! ここまでやった以上、俺も巻き込んだと見做す。


 前方から来た4人も神金のヴァジュラで痺れさせ、手枷と足枷を嵌めて捕縛した。初代と子供の近くまで連れて行き尋問させる。左から来ていたゴロツキは潰し終わったらしく呻いているようだ。騎士達も助かった連中は動き出した。


 ただ、右側から突っ込んできた馬車に挟まれた者などは死んでいて、助かった騎士達が燃えている馬車に呆然としている。他の騎士達の遺体を何とかしたいのだろうが、突っ込んできた馬車が燃えていて手出しが出来ない。


 俺は初代と子供の近くに置いた暗殺者どもに、白い枷を2つ着けて尋問を開始する。結果、皇都の裏組織の連中だと分かったが、依頼者は知らなかった。まあ、下っ端が知っているとは思っていないので、気にしてはいない。


 アジトの場所や構成員が聞けたので十分だ。ここまで派手にやって、そのうえ俺達まで巻き込んだ以上は容赦などしない。馬車が突っ込んで来たが、アレは運が悪ければウチの子供達が死んでいたかもしれないんだ。俺が怒るのも当然の権利だと言える。


 女性陣も子供達もこちらに来たが、俺の言葉に「うんうん」と頷く。皆と合流した後、やっと兵士がやってきたので女王と子供とメイドを連れて城へと進む。護衛の騎士達にも声を掛け、一塊で歩いて移動していく。


 兵士達が近付いてきて話し掛けてくるが、特級騎士と初代女王だと分かると直ぐに道を開けた。何人かこちらに悪意を向けてくる奴がいるので、兵士の中にもヴァルンドル侯爵の手の者か、もしくは買収された者がいるのかもしれない。


 最後まで気を抜かず、初代と子供はキッチリと送り届けよう。歩きながら貴族街に入り、そこを越えて皇城まで入る事が出来た。まだ気を抜く事は出来ないだろうが、それでも城の裏にある離宮までは後少し。ここで気を緩める訳にはいかない。


 城の中を歩いて進んでいると、20人ぐらいの騎士を連れたオッサンが現れた。顔に特徴の無い、平々凡々な見た目をしているが、妙に印象に残り難い顔をしているな。もしかして、コイツがヴァルンドル侯爵か? 異様に特徴が無いぞ。



 「ヴァルンドル侯爵。そなたに用など何も無いのだがな。何故、私の道を塞ぐ。何か理由があって、やっておるのであろうな?」


 「何を仰っておられるのかは分かりませぬが、私は皇城に居てはならぬ者どもがおるようなので処分しにきたまで。………やれ」



 ヴァルンドル侯爵の後ろに控えていた騎士達がこちらを襲ってきたが、俺は子供を抱きかかえ後ろに下がる。護衛の騎士達は女王とメイドを守るように前に出たが、相手の騎士は護衛騎士が邪魔でこちらを攻められない。


 これは皇城に着くまでの間に、全員で相談していた通りの動きだ。仮にヴァルンドル侯爵が直接出てきても、殺したいのは俺達や子供であって他の連中じゃない。特に護衛の騎士達が壁になっていれば、奴等は手を出せないという方針に決まった。


 その通りに動いている訳だが、思った通りヴァルンドル侯爵はともかく騎士達は強引な手段がとれない。これが下っ端の奴等になら出来たんだろうが、こっちには初代女王が居る。流石に初代相手に無法は出来ないだろうという読みは当たった。



 「いったい何をしておられるのですか、建国女王様。皇城に居てはならぬウジ虫どもがそこにおるのですが、何故に邪魔をされます。下賤なる者が皇城に居る事など許されませぬ。早く処分せねばなりますまい」


 「何を勝手な事をホザいておるか。いつからヴァルンドル侯爵家が皇城の事を勝手に差配できるようになった? 己の職責を超えるという分不相応な事をしおって。恥を知れ!」


 「恥を知るべきは建国女王様で御座いましょう。この皇城に角付きのゴミを持ち込んだと思ったら、何の生き物か分からぬ雄や雌を連れ込むとは……離宮で飼育でもするつもりですかな?」



 その言葉を口に出した瞬間、俺は威圧系奥義の【幻死】を辺り一帯というか皇城全てにバラ撒く。外したのは初代、子供、メイド、護衛騎士、ウチのメンバー、それだけだ。目の前の騎士どもも、侯爵も一瞬で気絶した。


 俺は歩いて移動し、ヴァルンドル侯爵を蹴り飛ばす。派手に飛んだ後、ヴァルンドル侯爵は意識を取り戻したが、体が震えて動けず声も出せないらしい。



 「俺の事を何と言った? 仲間達の事を何と言った? 俺達不老長寿を愚弄した以上、覚悟は出来ていると見做すぞ。貴様の一族は根切りだ」



 俺はそう言って白い枷を着けた後、ヴァルンドル侯爵から侯爵邸の場所などを聞く。それが終わったら首を落とし、アイテムバッグに回収したらその場を去る。初代に「早く離宮へ行け」と言い、俺は城を出て行く。


 ヴァルンドル侯爵家は建国に名を連ねる家であり、昔から領地を持たず、初代を支え続けた忠臣の一族なんだそうだ。そんな事は俺にとって興味も無い事であり、ゴミが俺達に戦争を吹っ掛けてきたというのが全てだ。


 そもそも狂人なんだから、何処かで殺すか聖人化する必要があった以上は、それが早まっただけだとも言える。皇城を出る際に多くの者が気絶している事を利用して、コッソリ隠密の4つの技を使用した。なので誰にも咎められる事なく侯爵邸に行ける。


 2階の窓から侵入し、侯爵邸の奴等を【衝気】で気絶させたら【昏睡】で寝かせていく。侯爵一族と思しき奴を【忘却】と【白痴】を使ってから【覚醒】させ、情報を聞き出す。コイツは違うか……。


 侯爵一族なら首を落とし、違うなら【昏睡】で寝かせて調べ上げた。全て終わったら、執務室の机の上に一族全員の首を並べて置き、侯爵邸を後にする。不老長寿に喧嘩を売った者の末路だ。


 こうやって毎回々々示しておかないと、ゴミっていうのは直ぐに忘れて自分の都合の良い事しか考えないからな。皇都での襲撃から俺は一切の容赦をする気は無かったが、世の中には敵に回してはいけない相手が居ると徹底的に教えてやろう。この国の貴族どもにもな。


 あの狂人は初代すら殺そうとしたのだし、根切りにされたとて文句など一切言えない立場だ。そもそも初代だって不老長寿だし。


 もしかして初代は神様の面目を守れない事があったのだろうか? それで増長したとか……。



 『その通りです。愛神がとても喜んでおり、貴方について行かせるようにするそうですよ。良かったですね?』



 ………マジで?。



 ▽▽▽▽▽


 1604終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2908枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2651枚

 大銅貨1626枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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