1594
皆と雑談しながら子供達と遊んでいるが、外の監視連中の逆監視は続けている。妙にしつこい気がするが、部屋まで調べたというのに何を根拠に探っているんだろう? 流石にここまでだと何か根拠があるんじゃないかと思ってしまう。
子供達の神経衰弱の相手をしていたんだが、どうやら限界に達したらしく布団に自分で寝転がった。それを見た2匹も寝転がり、そのまま寝てしまう。俺は子供達のコップなどを片付けた後で【昏睡】を使うと、即座に連れて行かれた。
昨夜は無かったので仕方ないのだろうが、あっと言う間に脱いで準備万端なのはどうなの? 今まで何度も同じ事を思ってきたが、何回でも同じ事を思う。女性陣の性欲が思春期の男子中学生レベルだ。
そんな女性陣を丁寧に、しかし激しく撃沈させ寝かせていく。満足出来たみたいなので良かったが、俺はこれからだよ。部屋と体を綺麗にし、勾玉を使って邪気を吸引して【浄化】する。これで準備は完了だ。
次に、未だ外でこちらを見張っている連中を纏めて【衝気】で気絶させ、隠密の4つの技を使い窓から外に出る。監視は1ヶ所に纏まっていたので、白い枷を着けて尋問していく。どうやら予想通り、辺境伯の子飼いのようだ。
なので聖人化もせず聞きたい事を聞いたら、【昏睡】でその場に寝かせていく。次に神殿を目指して移動し、敷地内に入ったら宿舎へと進む。中に入ったので、近い場所から聖人化を始めよう。
下っ端ほど入り口に近い筈なので、最初は何も聞かず淡々と聖人に変えていく。赤く光る者を変えていくのだが、思っていたよりも随分少ないぞ? どんどんと聖人化していくのだが、おそらく全体の3割もいかない。
今までの国や町に比べれば驚くほどの少なさだ。この国ではマシなのか、それとも国境に近いから少ないのか、はたまた辺境伯が優秀なのか。どれかは分からないが、クソ神官が少ないのは良い事だ。
赤く光る神官だけを聖人化しているが、もう少しで終わりそうだ。流石に上層部の多くは赤く光っているが、聖人化のついでに情報を聞き出していく。地理の話からエイルアーダ皇国の色々な事も。
その結果ビックリする様な情報があったが、これは明日皆と話し合う必要があるな。聖人化も情報収集も終わったので、さっさと部屋に戻って寝よう。短い睡眠で済む体だとはいえ、限度というものがある。
宿の部屋に戻って自分を【浄化】したら、神水を1杯飲んで布団に寝転がる。それじゃあ、おやすみなさい。
<異世界787日目>
おはようございます。今日は移動前に皆に話しておかないといけません。昨日の事は少々驚く事だったが、聞いて時間が経ったからかマシになっている。いきなりだと驚くが、そもそも情報自体は驚くようなものではない。
朝の日課を終わらせてから緑茶を水出しで飲んでいると、ダリアとフヨウが起きてきた。今日は早いんだなと思いながら、2匹の水皿に神水を入れて飲ませる。少し飲んだ後、ダリアは部屋を出て行き、フヨウは吸い上げて定位置へ。
ダリアはトイレに行ったのだろうが、いつ頃からか【念動】まで使えるようになったので、扉の開閉などは自分で出来る。どう考えてもツインホワイトではないと思うが、とても今さらなので皆もスルーしていて口にはしない。
ダリアはダリアで終わらせているような感じだ。それはともかく、子供達や女性陣も起きたので朝の挨拶をし、皆が部屋を出るのを見送る。神水の樽を出しておき、皆が帰ってくるのをフヨウと待っていると、ダリアが戻ってきた。
水皿に残った神水を飲み、終わったら膝の上にジャンプしてくる。ダリアを撫でていると皆が戻ってきたんだが、蓮が膝の上に座ろうとして止まった。既にダリアが居たからだが、お互いに見つめ合っている。
ロマンチックな感じではなく、完全に縄張り争いの目をしている気がするんだが、そもそも俺の膝だという事を忘れてませんかね? ……先に起きたのはダリアだから、今日はダリアの番だ。前は蓮が早かったんだし、そういうものだろ。
渋々という感じで蓮は椅子に座った。女性陣はベッドに座ってるんだから、椅子に座れる方がマシだぞ。俺だってたまに起きるのが遅いが、その時は床に座ってるしな。おっと話が横に逸れてる、そろそろ昨夜の話をしよう。
「昨夜、神殿に行って聖人化してきたが、思っているより遥かに少なかった。その事も含めて話すが、まずは地理だ。ここエジム町から南南西にセオジ村、その南西にコエト村、西にヴェギンの町。北西にドン村、北にモレ村、その北にタッテン町」
「とりあえず、そこまでの地理は分かったと。あんまり分からなかったと言うべきか、それともエイルアーダがそこまで大きいと言うべきか。まあ、おそらくは田舎な所為だと思うけどね」
「田舎の農民は国の地理など知らなくても生きていけますから、知る必要の無い事だと知らない者も多かったりしますね。神官の場合は、どこからか派遣される場合もあるので知っていたりしますが……」
「それと最初に聞いた時には驚いたんだが、この国には不老長寿が居る。それもムルヴァントと同じ建国王だ。正しくは建国女王みたいだが、俺達に関わってくる可能性がないとは言えない」
「不老長寿が……ね。面倒な関わりがありそうな気がするけれど、出来得る限り無視しましょうか。どのみち建国した者であれば丁重に扱われているでしょうし、皇都から動く事もないでしょう」
「そうだと思うんだが、この国にあるダンジョンは皇都近くの1つだけらしい。この国には山も多いらしいが、そのぶん水も豊富で豊かな土壌が広がっているらしく、むしろダンジョンに頼らず農業が盛んなようだ」
「農作物を多く作り、鉄も豊富に採れる国か。環境としては最高に近いね。これで豊かな国に出来ないなら、それは政治に関わる者達の所為さ。ここまで恵まれている国なんだから、普通で十分だろうし」
「いえ、だからこそ余計な事をやる連中が後を立たないかもしれません。厳しい国では団結しますが、豊かな国だと揉め事は多いですから。この国が恵まれていればいる程、内部には馬鹿が多いと思いますよ?」
「とにかく昨夜の情報はさっき言った通りだ、俺としては町に止まりながら進んで行こうと思う。神官連中を聖人化しなきゃならないし、大きな国であればある程、腐った奴等は多いからな」
「一気に行って、夜中に戻って聖人化は駄目なのかい? この国に不老長寿が居て、その御蔭で腐ったのが少ないなら、そこまで時間は掛からないと思うんだよ。夜中だから木像も使えるだろ?」
「とりあえず子供達がお腹を空かせてるから、一旦話を終えて食事にしようよ。僕もお腹空いたし」
フォルの一言で話は終わり、部屋を片付けた後で忘れ物がないか確認する。全て終わったら食堂に移動し、大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら席に行く。座って寛いでいると、大きな声が近くから聞こえてきた。
「どうやらウチの国に押されたアサロマが、ベルゲストを攻めたらしいわよ。その前にオールゲントが攻めたらしいんだけど、アサロマは動かなかったみたいね。その所為で国の上層部は随分怒ってるんですって」
「それ私も聞いた。本来ならアサロマとオールゲントで一気に攻める筈だったらしいんだけど、アサロマの方が遅かった所為で失敗したんだって。そのうえ殆ど戦う事もなくアサロマは撤退したらしいわよ」
「そりゃ、お国の上の方々も怒るだろうな。ベルゲストって商売の国で金持ってるからか、値段を不当に吊り上げたりしてるらしいしな。こっちが普通の値段で売っても、向こうに行くと4倍ぐらいに変わるって聞くし」
「幾ら運ぶのにお金が掛かるって言っても、限度ってものがあるわよね。流石に武具が4倍は無いでしょうけど、鉄を4倍とかは商売の国ならやりそう。食糧はベルゲストに売らないでしょうし、後は銀とかガラスかな?」
「多分4倍とかになるのはガラスだろうな。あれは高価だし、高値で何処かに売ってるんだろ。東との交易はベルゲストを通すしかないからな。あいつらは都合良く値段を吊り上げれば幾らでも儲かるんだ。楽な商売だよな、本当」
それぞれの国によって見えるものも違えば、印象も変わる。ベルゲストが碌でもないのは同感だが。
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1594終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1795枚
金貨2908枚
大銀貨1713枚
銀貨2651枚
大銅貨1746枚
銅貨50枚
神鉄の刀
神鉄の槍
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




