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 オールゲント王国やアサロマ王国、そしてその裏にいそうなエイルアーダ皇国。これらがどの様に動いているのかは分からないが、何かしらの動きはしているのだと思う。俺達に関わらなければ何をしていようが構わないのだが……。


 これからアサロマ王国、そしてエイルアーダ皇国に行こうとしている以上は、何かしらの騒動に巻き込まれる事を考えておかなくちゃいけない。だからこそ皆で予想している訳なんだが、情報が少な過ぎて予想も出来ない状態だ。


 アレコレと意見は出てくるが、情報が無さ過ぎて妄想に近い物にしかならない。それでも起こりそうな事を考えておく事で対処出来る様になるのだから、予想するのは大事な事だ。それはそうと、子供達がそろそろ限界の様だし運ぶか。


 抱き上げて布団まで連れて行き、寝かせる。蓮とイデアを寝かせた後、ダリアとフヨウも寝かせて【昏睡】を使う。2人と2匹を寝かせたタイミングで連行されたので、今度は女性陣を寝かせる。


 じっくり丁寧に撃沈し皆も寝かせたら、部屋と肉体を綺麗にして勾玉を使う。邪気を吸引して【浄化】したら準備を始め、完了したら窓から出た。もちろん隠密の4つの技を使って見つからない様にし、神殿を目指して移動する。


 【探知】と【空間把握】で神殿の位置を調べ、走って行くと視界に神殿が見えた。何処もそうだが、神殿は特徴的な建物が多く分かりやすくて助かる。敷地内に侵入し、生命反応を元に宿舎へと移動。


 中に入ったら聖人化を開始し、どんどんと神官を変えていく。もちろん赤く光る者達だけだが、それでも多く居る。何処も変わらないなと思いながらも淡々と神官どもを変えていき、半分が終わった辺りから情報を聞いていく。


 一応の感じで聞いているが、なかなか驚くぐらいに収穫はあった。国の地理はともかく、この国が何をしているのかは少し分かったので、明日皆に話しておくか。地理の方は案外簡単だったので、これでエイルアーダまでは行ける。


 それからも聖人化しながら聞き込みを行い、幹部連中からの聞き込みも終わった。情報を聞いていたので時間は掛かったが、収穫としては十分なので撤収しよう。ここの辺境伯は問題のある人物ではなかったのでスルー。帰って寝よう。


 宿の部屋に戻った俺は、もう1度部屋と体を綺麗に【浄化】しておく。神水を1杯だけ飲んだら寝転がり目を瞑る。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界784日目>



 おはようございます。今日は更に西へと走って行く日ですが、ここアサロマ王国は思っている以上に小さい国でした。小さいというよりも南北に広い国というべきかな。意図的にこういう国だから放置していた気もする。


 東西に狭いので、いつでも奪う事はできると考えているんじゃないないかと思う。それに南北に広いと言っても、山などがあるのでそこまで広い訳でもない。ベルゲストとの緩衝地帯として置かれているような印象の国だ。


 実際、昨夜侵入した神殿の幹部連中は、意図的に放置されてきたと言っていたしな。俺もそれで間違い無いと思う。エイルアーダの国内事情か、それとも奪いやすくなるまで待っていたか。どちらにしても生かされているだけの国だ。


 こういう国はバランスが崩れると、どちらかに奪われて終わる。場合によっては半分ずつ奪われる恐れもあるが、そこを考えても始まらない。重要なのは、いつ消えるか分からない国だという事だ。


 ベルゲスト攻めを失敗したら、エイルアーダから兵が雪崩れ込んでくる可能性すらある。場合によっては、移動中の俺達が戦争に巻き込まれる怖れすらあるのがマズい。可能性として高くはないが、この国ダンジョンがあるんだよなー。


 そこで若干の足止めを喰う事も考えると、嫌な予感が拭えない。最悪は何日か野営をして、主要な町からは離れているべきだな。朝の日課を終わらせて、緑茶を水出しで飲んで考えていたら、皆が一斉に起きてきた。


 朝の挨拶をし、部屋を出て行く皆を見送って水皿に神水を入れる。ダリアはゆっくりと飲んでいるが、フヨウはいつも通りに吸い上げて首に巻きつく。そして俺の足をペシペシするダリアさん。本当に変わらないな、キミは。


 皆が帰ってきたので話を始めるのだが、俺も頭の中で整理しつつ話をしていこう。



 「昨夜、神殿の聖人化は終わらせてきた。それはいいんだが、面倒な事も色々分かってきたので話す。まず1つ目は、この国の国土は小さい。特に東西に狭く南北に長いので、攻め込まれれば一気に奪われる可能性が高い」


 「この国が奪われやすいのは分かったけど、それがアタシ達にどう関わってくるんだい? 今はアサロマとオールゲントがベルゲストに攻めようとしてるんだろう。仮にエイルアーダが出てくるとしても、もっと後だと思うんだけどね?」


 「それはそうなんだが、アサロマが攻めてないのが気になる。神官長も言っていたが、アサロマは被害を受けたくなくてワザと国境の町に留め置いているんじゃないかってさ。それが事実だとすると……」


 「裏切りとしてエイルアーダが攻めて来る可能性があるという事ですか? 確かに無いとは言いませんが、建前をどうするんでしょうね? 仮にアサロマとオールゲントの双方に圧力を掛けていても、実際に動くかは別です」


 「ただ、オールゲントは既に動いているみたいだし、これで動かなかったら難癖を付けて攻めてくるというのも分かるわ。建前は整えなければいけないけど、整えば攻めてくるのは間違い無いわね」


 「神殿はそれを怖れていたな。ただ、エイルアーダに都合良く使われるなんて不甲斐ないとも言っていたが……。とはいえ大国を隣に持つ小国なんて、大抵そんなものだと思うがな」


 「そうだね。圧倒的に国力が違うのだから、集められる兵力が違いすぎるんだよ。現場の者からすれば防衛すらままならない可能性もあるんだ。現実的に考えれば従うしかないだろうね」


 「一旦横に置いて、地理を話そう。ここはウォップの町。ここの西にヘルドの村、カーエイの町。その西に王都サロナ。その西にキロンの町。そしてその西が国境の町ヴェンス。この国は東西にこれだけだ」


 「成る程、アルドが東西に短いと言う筈だ。本当に僅かしか村や町がないのだな。結構な距離を離れているとしても、それでも少ない。南北に幾ら広くても、狭い東西を攻められたら陥落するしかないだろう」


 「どう考えても攻め手にとって都合が良い国だよね。むしろ今まで何故攻めなかったのか不思議なくらいだよ。国内がバラバラだったのか、それとも十分に搾り取るまでは待っていたのか……」


 「私としては国内問題の方が大きいと思いますよ。獲りやすい国が近くにあるのなら、手に入れるよりも国内安定の方が先でしょう。大きくなり過ぎても上手くはいきませんし、まずは足下を固めるのが基本です」


 「まあ、足下が緩んであっさり崩壊するなんて事があっても困るしね。自分達の足下の方が大事なのは、何処の国も変わらないんじゃないかい? 流石にそれが分からないほど王が馬鹿だと、国が滅びかねないよ」


 「お腹空いたー」


 「ボクもお腹が空きました」


 「すまん、すまん。そろそろ片付けて宿を出るか」



 子供達の事をすっかり忘れて話し込んでしまった。俺は送風機と冷房を収納し、忘れ物がないかを確認したら部屋を出る。食堂に移動し、大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら席に座って待つ。


 空気を読んだのか、子供達が文句を言い出す前に運ばれてきたので助かった。早速食事を始めると、近くの席からヒソヒソと声が聞こえてくる。面倒だけど一応聞いとくか、案外馬鹿に出来ないし。



 「今日の朝から兵士どもが東に出発したらしいが、やっとかよ。アイツらがどれだけ無駄に食糧を食ったと思ってやがる。ここの伯爵様も仕方ないんだろうけどさ、もっと早く追い出せなかったのかね?」


 「あんまり言うなよ。伯爵様だって、お上には逆らえねえさ。そもそも兵士どもは東を攻める為の兵だったのに、何故か4日ほど居たからな。何かしらの策だって聞くけど、本当かどうか……。俺達のようなのには分からんね」



 何かの策ねえ……。



 ▽▽▽▽▽


 1588終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2908枚

 大銀貨1713枚

 銀貨2653枚

 大銅貨1884枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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