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 脱出紋で外に出ると、既に夕暮れで日が沈みかけている。慌てた俺達は身体強化で走り、王都には滑り込みセーフで入る事が出来た。直ぐに食堂に行き、大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら、直ぐにテーブルに運ばれてくる。


 既にお客も多くなく、食べたらさっさと帰ってくれと言わんばかりだった。まあ遅い時間だし、なるべく蝋燭とか使いたくないという気持ちは分かる。とりあえず【光球】を使って明るくしたら、食事を始めよう。


 皆も疲れているが、だからと言って食べないという選択肢はない。子供達は食べながらもウトウトしているが、【覚醒】を使って起こし食べさせる。寝るにしても食事が終わってからにしてもらわないと困るんで、すまないな。


 流石に栄養はしっかりと摂ってくれないと、体の成長に何らかの影響が出たら俺が怒られかねないんだよ、神様に。子供達も【覚醒】を受けたので今は起きて食事をしているが、いつまた眠たくなって寝てしまうか分からない。


 子供達に注意しながら食事を終え、宿に帰るものの部屋に入ったら力尽きたようだ。一応椅子に座らせておき、送風機と冷房を設置して起動する。後30分ぐらいは座ったまま寝かせ、その後は布団で寝かせよう。


 椅子に座って寝ているが、それでも寝転がっていないだけマシだ。逆流性食道炎になる可能性は高くないだろうが、だからといって食べて直ぐ寝る事は決していい事じゃない。子供の時から妙な病気になってもな。


 それに椅子に座っててくれれば【念動】で支えるのも楽なので、30分くらいは大した苦労でもないし。それよりも、ダナがブラックコブラを取り出してきた。どうやら焼いてほしいみたいだが……食べるのか?。


 今日は疲れてるんだし、大人しく寝ておいた方が良いとおも……ああ、うん。分かった。………何故か女性陣全員から強烈なプレッシャーを受けたぞ? 今日は大変だったんだから、1日ぐらいゆっくり寝ても良いと思うんだがなー。


 どうして、こう……性欲旺盛なんだろう。俺が無さ過ぎるのか? いやいや、無い訳じゃない。流石にそんなに枯れてないだろう。ただ、そういう肉体なだけな筈だ。何だか自信が無くなってくるが、とりあえず焼こう。


 適当に魚醤と香辛料を混ぜたタレを塗りながら焼いていく。焼くぐらい難しくもないんだし、自分で焼けばいいと思うんだが、何か違うのかねぇ。……焼けたブラックコブラの肉は皿に移して渡す。


 女性陣は楽しみな顔をして食べているが、それは君達が弱くなるだけだぞ? ……それが良いって言われてもなぁ。どうも技を使われた時とは違うらしく、これはこれで凄くイイんだそうだ。


 俺には分からないので曖昧に返事をしておいたが、そこまでだとヤバい成分でも含まれてるんだろうかと疑問に思ってしまう。ちょっと<毒物図鑑>を確認しよう。流石に危険物質が入っているなら止めないといけない。


 ………あー、成る程なぁ。そういう事ね。ブラックコブラの毒は強力で、身にも少し回っているらしい。ところが身の強精作用と混ざって、興奮などを促進する媚薬のように変化してるんだと。


 更には浄化しても残ってしまう。何故なら有害ではないから。そういう理由でブラックコブラの身は強力な媚薬成分になってしまうらしい。なお、既に絶滅している為、ダンジョン内でしか見つからないそうだ。


 古の時代に媚薬として乱獲された過去があるみたいで、奴隷に無理矢理戦わせて手に入れていた愚王が居たと書いてある。消えたっぽい歴史を書かれても、どうリアクションしていいか反応に困るんだけどなあ。


 女性陣にも話したが、愚王に対してブチギレているぞ? でも生き残ってたら、それはそれで女性が危険だろ。そう言うと、難しい顔をし始めた。俺はその間に子供達と2匹を布団に寝かせ、【昏睡】を使って深く眠らせておく。


 それを見た女性陣はいそいそと脱ぎだすが、まだ効果が出てないだろうに。もう少し落ち着いたらどうだ? そんな事を言っていると効いてきたらしく、直ぐに全員から連行された。


 相変わらず驚くほど弱くなっており、あっさりとダメになってしまった皆を寝かせていき部屋と共に綺麗にする。最後に勾玉を使って吸引と【浄化】をしたら、おやすみなさい。



 <異世界781日目>



 おはようございます。今日は休みの日にしようと思います。ついでに皆の持っているブラックコブラも解体しなきゃならないし、今日一日は休みでいいだろう。朝の日課を終わらせながら、そんな事を考えていた。


 皆が起きたので朝の挨拶をし、ゆっくりとお茶を飲む。子供達と2匹はまだ寝ているが、昨日は大変だったので寝かせておこう。女性陣は何故かツヤツヤで元気だが、そこにツッコミを入れるほど俺はマヌケじゃない。なので何も言いません。


 適当に皆と雑談をしていると、子供達が起きたのかモゾモゾ動いている。その動きで2匹も起きたようだ。寝惚けているものの、部屋を出てトイレに行った2人を見送る。少し経つと戻ってきたが、髪が爆発したままだ。


 神水を手に付けて、髪に馴染ませながら手櫛で梳く。その後、飾り紐で縛ったら終了。いつものイデアになった。蓮の方はメルがしているが、そちらも終わったので送風機と冷房を仕舞って忘れ物がないかを確認する。


 全て終わったら食堂へと移動し、大銅貨を13枚支払って朝食を注文し椅子に座る。皆と適当な雑談をしながら待ち、運ばれてきた朝食を食べた。食後は町を出て、適当に離れたら土でテーブルを作り解体を始める。


 皆のブラックコブラを受け取って解体していき、肉だけにしたら冷凍して返す。当然何度も【浄化】しているので非常に綺麗であり、凍らせているので腐る事は無い。そうやって解体を繰り返していると、近くに寄ってくる奴等が現れた。


 女性陣も気付いて警戒するも、それは<緑の剣>の4人組だった。何でこっちに来たんだろうな? 若干嫌な予感がしないでもないが、流石に蔑ろにする訳にもいかないので話を聞くか。



 「アンタ達と会うのは久しぶりだけど、何か用でもあるのかい? アタシ達を見つけた後すぐにこっちに寄って来たろ。一応言っとくけど、アタシ達に用は無いよ」


 「警戒させてしまったのなら謝ります。申し訳ございません。それよりも、折り入ってお頼みしたい事があるのですが……」


 「どうせ貴族か王族か、愚か者が私達に関わってこようとしているのでしょう? そういう話をし出すのが分かっていたので警戒していたのですよ。あくまでも貴女を助けたのは気紛れでしかありません」


 「そうね。貴女の火傷は流石に可哀想だったからアルドも薬を分けてあげたんだけど、強欲な連中に分けてあげる薬の持ち合わせなんて無いわよ? まあ、貴女達も立場があるのでしょうけどね」


 「すみません。実家に戻った後で説明し、何とか収めたのですが……何故か側室殿が王族の方の耳に入れたらしく、その所為で登城する事になってしまいました。流石に王族の方に隠し事は出来ませんので……」


 「側室”殿”という言い方をするという事は、君の母親は正室という事かな? ……ああ、君を産んだ後に亡くなったのか。それは申し訳ない。とはいえ、その側室が好き勝手をしたと。それで、君は何を言いたいのかな?」


 「はい。私と一緒に登城していただけませんか? 少なくとも私は全力でお守りする事を誓います。例え命を失おうとも。既に諦めかけていた火傷の跡を治していただけたのです。今死んでも、綺麗な顔で死ねますので……」


 「言いたい事は分かるけど、命をかける意味は無いよ。そもそも命をかけなきゃいけないのは、君に連れてこいと言った者達だ。私達は全員が不老長寿なんだ。神の加護を賜る私達を敵に回す覚悟があるなら、行ってあげてもいいよ」


 「アルメアの言う通りだな。俺達を怒らせた場合、その場に居る奴等が皆殺しにされる覚悟があるなら行ってやる。何処の誰が俺達を呼んでいるのかは知らんが、今から行って伝えてくるといい。俺達はここで解体をしているし、終わったら宿に戻る」


 「私達が泊まっている宿はスラムの中にある宿です。たしかスラムの中には1軒しかないので間違う事は無いでしょう。今から行って伝え、帰ってきてここに居なかったら宿に行きなさい」


 「分かりました。失礼いたします」



 4人組は頭を下げて礼をした後、王都の方へ歩いていく。4人とも敵意も悪意も無かった。あの4人なら別にいいんだが、この国の奴は欲望に塗れ過ぎだ。敵対してきたら全員聖人に変えてやるか。



 ▽▽▽▽▽


 1579終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2676枚

 大銀貨1649枚

 銀貨2425枚

 大銅貨1098枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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