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1578




 31層は南東なんだが、ここには何故かブラックコブラが居る。ブラックリザードマンも居るが、何故かブラックコブラが居る。大事な事だから2回言ったが、女性陣が気付いたのかロックオンしてるんだ。そんなに欲しいのか?。


 ここまで来て時間を使うのはあまり宜しくないんだが、皆が欲しがるので仕方ない。進路上のブラックコブラとブラックリザードマンを倒しつつ、血抜きと【浄化】をして収納していく。ブラックリザードマンは誰かさんが五月蝿いからだ。


 南東の転移紋への進路上とはいえ、それなりにモンスターは多く居る為、皆は大量にゲットしたからかホクホク顔だ。あれは間違いなく売らないな。自分で食べるのか皆と食べるのか知らないが、アレの効果はなぁ……。


 俺とフォルが血抜きをし、皆は自分で浄化と冷凍をしている。そのまま35層まで駆け抜けて行き、36層へと進んだ。このダンジョンどこまで続いてるんだよ。そう思っていたが、ようやく最奥らしい。


 地形は草原で、周囲には大量のゴブリンが居る。カラフルなゴブリンが大量に居るが、それぞれ環境に適応したゴブリンなんだろう、肌の色がそれぞれ違う。とはいえ、俺達のやる事は変わらない。



 「皆、ここが最奥で周囲には大量のゴブリンが居るぞ。戦闘準備! たかがゴブリンと侮るな、気を引き締めて戦え! 弓持ちが居るぞ!!」


 「「「「「「「「了解!」」」」」」」」


 「分かった!」 「分かりました!」


 「ニャー」 「………」



 流石に皆は敵を舐めたりはしないし、たかがゴブリンと侮る事もない。それでも口に出して注意を促しておく事は重要だ。特に弓持ちが居る事に関して話した後は、更に気を引き締めたように思う。


 乱戦の最中に矢を放たれると、気付かずに受けてしまう可能性がある。矢に毒でも塗ってあったら最悪だ。即効性の毒だと【浄化】が間に合わない可能性すらあり、非常に危険だと言わざるを得ない。


 幾ら権能を貸し与えられているとはいえ、助けられる事に限度がある。俺がするべきなのは勾玉での邪気吸引と【浄化】。ならびに何かの怪我を負った際に、即座に【浄化】して神薬を飲ませる事だ。これだけは徹底する。


 皆は周囲から攻めてくるゴブリンを順調に倒しており、子供達は<爆音の魔道具>を使って気絶させている。上手く敵を無力化しつつ戦えているので、子供達の奮闘も大きい。しかし、倒したゴブリンは邪気になるので壁にはならない。


 死体が壁になってくれるともう少し防ぎやすくなるが、そうなると今度は敵の攻撃が見づらくなるか。痛し痒しと言ったところで、なかなか上手くはいかないな。死体が積み重なって見にくくなり、不意の一撃を受ける。


 そういうのは勘弁してほしいので、このままでいいか。それにしても、ゴブリンの軍団を見ていると商国の連中の心の醜さを見ている気分になるな。儲かれば何でもよく、儲かるものに群がる。


 言葉は悪いが、本当に人間種なのか疑問が湧いてくる。しかしながら、同時に物凄く人間種臭いとも思う。もちろん商国とて全員が全員そうではないのだろうが、そういう者が多いという事は、そういう国だという事になる。


 ゴブリンの数が減ってきた。皆も少しずつ減ってきたゴブリンに気が緩み始めていて危険だ。俺は皆に気が緩み始めている事、まだ終わっていない事を告げる。



 「皆、大変なのは分かるが緊張感を持て! 数が減ってきた事すら罠かもしれないんだ。ゴブリンの森の事を思い出せ! こちらに罠を仕掛けているのかもしれない!」



 少し緩んでいた空気が引き締まった。流石にトラップを思い出したら緩んではいられないだろう。場合によっては致死性のトラップすらあるのだから、たかがゴブリンと侮っていたら殺される。それは皆の方がよく知っているだろう。


 リューが最後のゴブリンの首を、戟で突き刺して殺害。これで全てのゴブリンを倒した筈だが……やっぱりな。【探知】を使い続けているので直ぐに気付いたが、どうやらディルも気付いたようだ。それなら言って大丈夫だろう。



 「皆、遠く離れた所に真っ黒なゴブリンが現れた。間違いなく呪いのゴブリンだ! 武器は持ってないが気を抜くな。ここからが本番だぞ!!」



 数は少ないものの、周囲から呪われた真っ黒なゴブリンが現れる。ブラック○○と呼ばれる魔物は殆どが皮膚だけが黒く、目や口の中などは普通の色をしているし、決して真っ黒ではない。


 それとは違い、呪いの魔物は全てが黒い、烏骨鶏のように何もかもが黒いのだ。だから口が開いていても非常に分かり辛い。当然のように口の中も黒いからだし、呪いの魔物は光を反射しない。何故か吸収するんだ。


 その所為で非常に見辛く、この世のものとも思えない気配を漂わせている。もちろん日の光の下では見えるので特に問題無いが、夜だと厄介極まりない敵になる。……と、余計な事を考えている場合じゃないな。


 皆は浄化魔法を使いながら、順調に呪いの魔物を倒していく。ここからが本番と言った俺の言葉は本当に正しかったようで、先ほどから呪いの魔物が倒される毎に新しく出現している。無限おかわりみたいな状態だ。


 皆も段々と魔力や闘気が減ってきて、随分と疲弊し始めている。子供達も合間に浄化魔法を使って女性陣を助けているが、そろそろ魔力が限界なのだろう、座り込んでしまった。お疲れさんだが、攻撃がきたら盾で防ぐんだぞ。


 ただ、前で戦い続けている女性陣の魔力と闘気も既に怪しい領域だ。倒した後に邪気になるので俺が【浄化】しているが、それより手前では皆が浄化したり切り裂いたりしている。疲労度も高く、本当に限界が近い。


 無限おかわりというトラップは流石に反則に近いと思うが……おっと、遂に打ち止めらしい。呪いの魔物も100体近く出てきたと思う。もともと様々な種類のゴブリンが400~500体ぐらい出てきた後にこれはキツい。


 俺は遂に出現しなくなった事を皆に伝え、最後の1体はシュラが【神聖八重浄化】を使いつつ、ダナが首を斬り落として終わった。その後、邪気に変わったものの、俺が勾玉で吸い込み【浄化】したら終了。脱出紋が出た。


 俺が手助けせずに最奥を突破出来たのは、もしかして今回が初めてか? なかなか上手くいったから出来たと言うべきか、それともゴブリンだったから出来たと言うべきか。どちらかは少々悩むところではある。


 とりあえずは皆の手だけで突破したのだから喜ぼう。俺は脱出紋が出た事を皆に伝え、頑張った事を労った。皆は喜んでいるので、ちょっとした自信に繋がったんじゃないかと思う。本人達は疲労困憊みたいだが。


 俺は皆の回復を待つ間にブラックリザードマンを解体し、肉以外を捨てていく事にする。そもそも誰かさんが肉を欲しがったので狩っただけで、俺は別に欲しかった訳じゃない。穴を掘ってから解体し、要らない部位は捨てていく。


 フヨウが穴の中に潜りこみ、何故か消化と吸収とお漏らしをしているが放っておこう。数えたら、全部で16体もブラックリザードマンを収納していた。進路上とはいえ、思っているよりも多く収納してたなぁ。ちょっと驚く。


 解体を終わらせて肉だけにすると、ダナが自分のアイテムバッグを渡してきて、中のブラックコブラも肉だけにしてほしいと頼んできた。別にいいけど、結構な量が入ってるぞ。よくもまあコレだけ集めたもんだ。


 数が多かったのは事実だが、それにしても多くないか? 数える事まではしないけどさ、他の皆の分もするのか……。無言で用意するのは止めてほしいが仕方ない、頑張りますかね。


 解体して肉だけにしたら、残りの不要部分を捨てて凍らせる。淡々と同じ作業を繰り返し、終わったら皆を立たせて脱出する。終わったのはダナの分だけだが仕方ない。このまま続けていると、夜になってしまう。


 早く脱出して王都に帰らないと、今日は王都の外で野宿をする事になる。流石に嫌なので、さっさと戻ろう。



 ▽▽▽▽▽


 1578終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2676枚

 大銀貨1649枚

 銀貨2425枚

 大銅貨1124枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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