表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1567/1948

1566




 食堂に行き、大銅貨13枚を支払って夕食を注文した。席に座って雑談していると、周りからいつものようにジロジロ見られる。特に見られるのはイデアなんだが、別にウチの女性陣が見られていない訳じゃない。


 ウチの女性陣は耐性が高くスルーしているだけとも言える。鬱陶しい事には変わりはないみたいだが、かといってスルー出来ないほどじゃない。そんな感じらしい。イデアはまだ慣れてないし、何より子供なのでどうしても気になるようだ。


 誰だって周りからジロジロ見られたら鬱陶しいに決まっている。そんな中、食事が運ばれてきたので食べていると、妙な一団が食堂に入ってきた。怪しげな仮面を被った4人組だが、何故か誰も怪しまない。……なんだアレ?。



 「<緑の剣>がこんな所にやってくるとはな。有名なチームとかクランって、普通は表通りの店に行くだろうに。相変わらず実力はあるのに妙に庶民派な奴等だな。しかし、<緑の剣>って王都に行ってたんじゃなかったか?」


 「ああ。確か王都に行ってた筈だ。チームリーダーが顔に火傷を負ってから全員が仮面を着けてるって話だから、相当火傷の跡が痛々しいんだろうな。元々は15層まで行ける優秀なチームで、将来を期待されていたのにな」


 「そんな言い方するなよ。苦労したり大怪我負った狩人なんてほかにも沢山居るんだし、亡くなった奴等なんて数え切れねえ。ダンジョンに行ってる奴が全員じゃねえんだ、町を守ってくれてる奴等も居る」


 「すまん、そういうつもりじゃねえんだ。俺が言いたかったのは、ダンジョン攻略よりも治療を優先するようになったのが勿体ないって思えてな。魔法薬や霊薬の材料って簡単には見つからねえんだろ? それの探索ばかりなのがな……」


 「言いたい事は分かるが、しょうがねえよ。俺だってカミさんや子供が酷い火傷を顔に負ったってなったら、薬を探すだろうしな。そんな高級な薬を買う金なんて無いけどよ。それでも探すのが家族ってもんだろ」


 「<緑の剣>のリーダーは確か伯爵令嬢だったか? 気前の良い方だったって聞くけど、俺達のよう庶民じゃ何とも言えんな。今は切り詰めてるのか俺達が来るような食堂に居るけどよ」


 「かつては10数人居たらしいけど、今じゃ4人だもんな。でも3人は火傷の後も残ってくれた仲間って事だろ。だったら信用出来るメンバーなんだから、むしろ今の方が良いんじゃないか? 俺はそう思うけどな」


 「でも代わりに攻略は深層まで行けなくなってるぜ? やっぱり人数が居なきゃ厳しいだろうし、難しいんじゃねえのかな。火傷を治す為の薬草も、深層に行かなきゃ手に入りそうも無いし」



 顔に火傷ねえ……ベタな漫画の主人公みたいだな。顔に火傷を負っていて顔が出せない。漫画ならキャラの個性で済むけど、現実問題としては悲惨だろうと思う。特に女性となれば婚約とかそういったものは、おそらく全て破棄されるだろうし。


 この星だと魔物が居るし、戦えれば十分に生きていける。地球よりも遥かにマシな人生だと言えるだろう。古い時代のヨーロッパなら修道院に入れられて終わりかね? いや、入れられるだけマシか。病死……って事も無いとは言えない。


 この星だと実力があれば生きていけるからな。それの方が何倍もマシだし、努力すれば良いだけなんで楽だろう。努力してもどうにもならない事に比べたら。そんな話を夕食を食べながら皆としていた。


 何故か<緑の剣>とやらは此方の方をチラチラ見てきたが、俺達は用も無いのでスルーし続けた。食事も終わり、宿の部屋へと戻って送風機と冷房を設置する。魔石を入れて起動すると早速ダリアが風に当たっている。


 俺は冷房に神水を入れて起動すると、布団を敷いてゆっくりと寛ぐ事にした。フヨウが胡坐の中に入ってきたが、好きにしなさい。



 「それにしても、貴族の御令嬢で顔に火傷とは気の毒ねえ。流石に火傷の跡がハッキリとある令嬢は貰い手が無いでしょう。妾にされて虐げられるだけよ。それに比べたら狩人をしている方がマシでしょうね」


 「メルの言う通りさ。ガイアルムでも怪我やら何やらで破談になるってのは聞くし、傭兵になって活躍しているのも居るからねえ。クソ貴族に碌でもない目に遭わされるくらいなら、傭兵になって自由に生きれば良いんだよ」


 「昔から聞く事でもありますけど、社交界だと顔の良さも必要な武器ですからね。未来の妻からそれが無くなったら、婚約解消となっても仕方がない部分はあります。貴族どもの結婚なんてそんなものですし」


 「まあ、下半身が緩々な者同士だからね。そもそも必要な子供を作れば、後はお互いが好きな相手と居るというのはよく聞く事さ。別にそれが悪いとは言わないけど、そんな親を見ている子供がズレない筈はないんだけどね」


 「ズレるというか、狂っちゃいそうだよね。父親も母親も浮気ばかりしているって、子供だと頭が変になりそうになっても不思議じゃないよ。そう考えると貴族がおかしいのって、貴族だからじゃない?」


 「まあ、それが答えなんじゃないの? 貴族の奴等ってそんなもんだし、ずっと狂ってればいいんだよ。あいつら貴族がまともになるのは、聖人化された後だけさ」



 そりゃな。そうでもなければ貴族とかいう連中がまともになる筈がない。自分達の努力でまともになるなんて事はあり得ないんだ。それが出来るなら誰も苦労なんてしない。……考えていても腹が立つんで、全力で横に放り投げよう。


 子供達は字の練習を始めたが、最近やってなかったからか腕が鈍っている。なので集中してゆっくりと綺麗に書く練習を始めた。別に構わないんだが、女性陣は酒を飲み始めたし、これ女性陣の方が先に撃沈しそうだな。


 神水から水出しで入れた緑茶を飲んでいると、蓮とイデアも欲しがったので入れてやる。ダリアとフヨウは既に眠たくなったのか、布団に行って横になった。子供達はキリの良いところまで練習すると、今は絵を描いて遊んでいる。


 そんな部屋の中でゆっくりしていると、女性陣が撃沈し始めた。酒を飲んで寝るのはいつもの事だが、今日は子供達が長く起きているから仕方ないんだろう。眠った者から順に【念動】を使って寝かせていく。


 最後にリューを寝かせたが、その時には子供達も舟を漕いでいた。子供達を寝かせて【昏睡】を使った後、ディルのリクエストに答えて大満足させたら寝かせる。その後、部屋と体を綺麗にしたら勾玉で邪気を【浄化】した。


 準備は全て完了したので部屋の窓から外に出る。隠密の4つの技を使い、まずはオムドン商会へ。宿の近くには不審な奴は居なかったので、おそらくスラムの組織は手を出してこないと思う。それよりも商会が先だ。


 俺はオムドン商会の店の裏に行き、従業員が寝泊りしている家に行って話を聞く。もちろん腕輪を既にしていて、赤い奴等は聖人に変えている。オムドン商会のボスの居場所を聞いたら、どうやら男爵家の近くに立っているデカイ屋敷のようだ。


 用は無いので【昏睡】で眠らせ、聞いた屋敷へと行く。万国ほぼ共通の閂を外して勝手口から侵入したら、素早く生命反応を頼りに聖人にしていく。話は聞いているものの、屋敷の中にオムドン商会のトップも居るので纏めて聖人化だ。


 赤い奴を手当たり次第に聖人にしていき、屋敷の中で1番広い寝室に来た。ここが最後だが、他にも行かなきゃいけない所があるのでさっさと終わらせる。話を聞いてから聖人にしたが、スラムの裏組織とも関わりがあった事が確定した。


 全て終わったので次は神殿へ。敷地内に侵入し、宿舎に入って赤い連中を聖人化していく。素早く機械的に聖人にしていき、話を聞かずにさっさと変えていく。神官長や神殿長の話すら聞かず、一方的に聖人にしたら次へ。


 今度は男爵家だが、ここの男爵家も閂なのでさっさと侵入。中に入ったら、メイドだろうが執事だろうが赤い奴を聖人に変えていく。ここでも話を聞く気が無いので一方的に聖人にしていき、終わったらさっさと出る。


 とっくに日を跨いでいるだろうが、とにかく早く終わらせないといけない。その一心で、最後のスラムの組織の下へ。聞いていた場所は静まり返っていて、既に多くの連中が寝ているようだった。


 見張りも無しか。



 ▽▽▽▽▽


 1566終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2676枚

 大銀貨1649枚

 銀貨2429枚

 大銅貨1399枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ