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 食堂に入り大銅貨13枚を支払い夕食を注文する。席に座った俺達が適当な雑談をしながら食事を待っていると、近くに座った狩人がなにやら面白い話をしていた。



 「おい、知ってるか? 何でも神官の奴等が改心したらしいぜ。俺は初めて聞いた時、ついに奴等の頭も狂っちまったかと思って見に行ったんだよ。そしたら本当に狂っちまってたんだ」


 「いや、知ってるよ。狂ったっつうか、壊れた連中だろ? 何だか大半の連中がそんな感じだったけどな。神様に怒られて目覚めたとか意味不明な事を言ってたけど……アレが壊れてなきゃ、何を壊れたって言うんだろうな?」


 「俺なんてダンジョン街の出張所で、そんな神官の奴だったんだぜ。神にどうこうとか言われ続けて頭がおかしくなりそうだった。あいつら別の意味で狂っちまってるぞ。今までは神様の事なんて信じてもいなかった癖にな」


 「分かる。神官にも関わらず、あいつらが1番神様を信じてない感じだった。今は頭がおかしいくらい信じてるけど、あれはあれで神様に何かされたのかね?」



 神様じゃなく俺がやったんだが、神様の命令だから神様がやった事と大して変わりはしないか。それよりも、やはり聖人を見ると誰もがおかしいって思うんだな。今までの神官連中と差が有りすぎるからだろうけど。


 バレても良い場合は問題無いんだが、バレちゃいけない場合の事は考えておかなきゃいけないな。でないと妙な失敗をしなかねない。とはいえ、追及してきた奴も纏めて聖人にしてしまえば済むので、そこまで考える必要も無いか。


 夕食後、宿の部屋に戻って子供達と遊ぶ。何度か強く【浄化】しているからか、子供達はトラウマにはなっていないようだ。流石に戦いを続けて、怪我をしないって事はありえない。いつかは大怪我を負うとは思っていた。


 神薬を貰えた時は、これで何かあっても死ななきゃ助けられると喜んだんだが……。今回はピンポイントで子供達が狙われた感じだ。言うなれば、子供を危険な場所に連れて来ている自覚をしろ。そういう感じかな。


 自覚はしているし、何としても守る覚悟もあった。とはいえ、それで足りるほど乱戦というのは甘くない。だからこそ子供達の怪我に繋がってしまったのだろう。今回の事は反省材料として持っておかないといけない。


 神経衰弱の相手をしながら考えていると、子供達から上の空だと怒られた。「すまん、すまん」と謝罪をしつつ、ダリアをブラッシングしながら相手をする。相変わらず俺が引っ繰り返す札が覚え辛く、2人は必死に頑張っているようだ。


 そんな子供達を見ながら、絶対にこの子達は死なせない事を誓う。そう思っていると、子供達の頭が揺れ出した。2人とも舟を漕ぎ始めたので、2匹も含めて布団に寝かせる。【昏睡】を使って深く眠らせたら、次は女性陣だ。


 抱きつかれて連行されているが、皆も変わらないな。女性陣を十分に満足させて寝かせた俺は、部屋と体を綺麗にして寝転がる。勾玉で吸引と【浄化】を行ったら、おやすみなさい。



 <異世界770日目>



 おはようございます。今日は近衛の訓練場で試合をする日ですが、あの近衛騎士団長を殺すかどうかは実は決めていません。俺としてはどっちでもいいというのが本音で、無理して殺す必要は無いんだよな。


 俺達が信用ならないという話だし、その事を確認しようとするのは当たり前の事だ。とはいえ、報告も信じずに難癖を付けるような形にされた以上は、こちらが慮ってやる理由も無い。あの状況自体は、完全に自業自得だ。


 別に殺したい訳でも無いんだよなぁ、適当に痛めつけたら聖人にするか? 何かそれが1番良い気がしてきたな。死なないんだから誰も文句は言わないだろう。聖人になれば少なくともおかしな事を言い出さなくなるだろうし。


 それにコンプレックスを持っている所為とも聞いているしな。聖人になれば、その辺りも無くなるか薄まるだろう。おっと、子供達が起きたか。コップに神水を入れて出しておこう。……と思ったら2匹もか。


 水皿に入れた神水を【冷却】して2匹に出すと、片方はゆっくり飲み、もう片方は吸い上げて首まで登ってきた。そして片方が足をペシペシ叩いてくる。2匹が同時に起きると何故かこのパターンだな。


 ダリアの相手をしていると子供達が帰って来て、神水を冷やして飲み始めた。子供達の顔色も良いし、おそらく昨日の事は問題無いと思う。蒸し返しても良い事は無いので、何も言わないでおこう。


 そうしていると女性陣も起きてきたので、朝の挨拶をしたら子供達と適当な雑談をする。皆の準備が整ったら送風機や冷房を片付けて、忘れ物がないかチェックしたら食堂へ。大銅貨13枚を支払って朝食を注文する。


 席に座って待っていると、何故か巨人と長女がやってきて近くに座った。どうやら俺達の案内らしい、ついでに朝食を注文している。



 「実は案内ついでに決まった事を伝えてこいって言われててね、そっちの人達も怒ってたから全員と戦わせてほしいとなったらしいよ。1対1での勝負だね。近衛騎士団長はいいけど、それ以外は殺さないでくれってさ」


 「流石に俺達も殺したくて言っている訳じゃないからな。アイツが言った事は、俺達に加護を与えた神々を侮辱する形だったからだ。そうでなければ、あんな事を言い出したりはしない」


 「そもそも馬鹿がアタシ達を嘘吐き呼ばわりしなきゃよかったんだよ。そうすればこんな事になってない。疑うのは当たり前だけどね、何の根拠も論拠も示さず嘘吐き呼ばわりは侮辱でしかないさ」


 「まあ……それは誰が相手でもそうです。不老長寿の方々がどうこう以前の問題で、根拠も無く姫を誑かしたとか言ってましたからね。アレはどう考えても駄目です」


 「そこで喧嘩を売っているんだもの、私達からすれば殺し合いの要件は満たしているのよね。加護と祝福を授けていただいた神々の面目を守るには、侮辱した相手を殺すしかないわ」


 「「………」」


 「どうも2人にはそういう視点が無かったようだな。とはいえ人間種の国でも同じだぞ? 任命した王の面目を守る為には殺し合いしかない場合もある。王の面目を傷つけられて、何もしないなんてあり得ないだろう?」


 「「あ~……」」



 どうやら2人も理解できたらしい。自分達の国の王が面目を傷つけられたのに、何も反撃しないなんてあり得ない訳だ。相手の命を奪う事も、王の面目を回復する手段の1つだ。そもそも不敬罪がそれに当たるんだしな。


 まあ、俺達に不敬罪を適応するのは無理だけど。そもそも俺達の最上位は神だ。どっちが不敬かは考えれば分かる事なうえ、不敬罪に問おうと騎士や兵士を派遣してきても叩き潰すしな。それでは余計に恥を掻くだけだ。


 冷静に判断できる王なら得が無い事は直ぐに分かる。それが分からない奴が喚いている訳だが、本当に不老長寿だったら……と想定していない時点で程度が知れる。だからこそのコンプレックスなのかね?。


 俺達も2人も朝食が終わり、食堂を出て王都の入り口へ。門番に登録証を見せて外へ出たら、王都をぐるりと回っていく。近衛や軍の宿舎や訓練場は王都の北側にあり、外から回るか王城から行くしかない。


 逆を言えば、即座に王城を守る態勢はとれる訳だ。平民街を盾にしているように見えるが、実際には逆で距離があった方が邪魔にならなかったりする。緊急時には、大きな訓練場に王都民を受け入れる形らしい。


 言いたい事は分かるし間違っていないとは思うが、よく王都民が納得したな。そっちの方が驚きだ。そんな話をしながらゆっくりと歩いて行き、王都の北側に行くと兵士が立っていた。2人が居るので顔パスだ。


 そのまま訓練場まで案内されたんだが、其処彼処から悪意と敵意を感じるな。コレは楽しみだが、何故に子供達の気合いが凄いのだろうか。「ふんす、ふんす」と鼻息が荒い。そもそも子供達を戦わせる気は無いんだが……。


 どうしよう、この殺る気……。



 ▽▽▽▽▽


 1556終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1649枚

 銀貨2439枚

 大銅貨1559枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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