1555
1~3層は荒地で東。4~6層は平地で南。7~9層は森で西。10~12層は荒地で北。13~15層は砂漠で南東。16~18層は洞窟で南西。そして19層は荒地なのだが、前回はここで遅い昼食を食べた。
19層は北西に転移紋があるのを知っているので、それに乗って20層へ。20、21と進み22層への転移紋前で昼食をとる。昨日とは違って昼か、少し早いくらいの時間の筈だ。流石に事前情報を知っていると速く進めるな。
今日の昼食はタコスモドキで終わらせ、少し休憩したら22層へと進む。22層は山なのだが、岩だらけの山とは珍しい。これも乾燥しているというか、水があっても地下水として流れてそうな場所だ。
方角は北東しかないので進んでいき、転移紋から23層へ。山の地形だが、厄介なのは空を飛んでいるスカイホークぐらいだろう。スカイホークは空の色とよく似た色の鷹で、目に頼ると敵の位置を見失いやすいモンスターだ。
外でも生息している魔物でもあり、上空から物凄い速さで強襲してくるので危険な魔物でもある。とはいえ、滅多な事では人間種を襲わない魔物なので、ダンジョンぐらいでしか襲われないそうだ。
天然のスカイホークは、自分より大きな体の生物は飢えていない限り襲わないらしい。普通というか当たり前というか悩むが、動物は基本的に自分より大きなやつは避ける。傷を受ける可能性が高いからだ。
そして、その傷で死ぬ可能性がある以上は慎重にもなる。ダンジョンモンスターは侵入者を抹殺するように創られているから違うが、普通は死なば諸共なんてしない。それはともかく、そこまで面倒な地形でもないのでさっさと進もう。
24層の転移紋前まで来たが、ここから先の方角は分からない。厄介ではあるものの、最奥の可能性も否定できないので予想もし辛くなる。仮に最奥なら、緊張感を持って戦わないといけないので気合いを入れよう。
皆にも声を掛けて、緊張感を持って24層へと進む。すると「ザーーーーッ!」と降りしきる、大雨の草原だった。急に何故? と思ったが、周りを囲まれてるぞ!? 俺は直ぐに【空間把握】を使い、敵を理解した。
『皆、おそらくここが最奥だ。周りをオーガに囲まれてる。大雨で視界が非常に悪いが、おそらく弓持ちがいる筈なので注意してくれ! 場合によっては死にかねないから、決して当たらないように!!』
『『『『『『『『了解!』』』』』』』』
『分かった!』 『分かりました』
『ニャー!!』 『………』
大雨が降りしきる中では声が聞こえないので【念話】で伝えたが、2匹も使う事が出来たのは初めて知った。それは横に置いといて、緊張感を持って戦おう。流石にオーガは色々ヤバい。特に弓持ちのオーガは本当に危険だ。
あいつらの矢は、普通に鉄の鎧を貫通するんだよ。俺達の竜革の鎧を貫通させるのは不可能だろうが、衝撃は受けるので、それだけでも相当にマズい。そこから崩されて戦線崩壊なんて事になったら、ほぼ間違いなく誰かが死ぬ。
流石にそれを許す事は出来ないので、集中に集中を重ねて頑張ろう。死ななければ神薬で治せるから何とでもなる。とにかく子供達だけは何としても守らないといけない。子供達も魔法を使いつつ牽制しているので大丈夫だとは思うが……。
前から突っ込んでくるオーガは特に問題無い。こいつらは十分な装備をしているものの、こちらの武器が非常に良いので簡単に倒せる。本来なら鉄製の武器やプレートアーマーを装備しているオーガなんて、反則もいいところだ。
俺達の相手には全くならず、袈裟懸けに両断されたり、真っ二つにされて死んでいるけど。子供達は仲間に当たらない様に<爆音の角笛>を使い気絶させている。倒したオーガが邪気になって襲ってくるが、これは俺が【浄化】してるので問題無し。
このまま終わってくれれば良いんだが……。そう思って叶った例が無いな! 増援が新たに出てきたが、弓持ちがそれなりに居る。俺は皆に【念話】で伝え、注意を促す。筋力が極めて高い奴等が弓を持つのは、反則だろうと言いたい。
天然のオーガでさえも強いのに、ここのオーガは死なば諸共の連中だ。死体が邪気に変わるくらいだし、押し潰される恐れもある。それよりも早く殺し続けないと、押し切られたら終わりだ。俺は【浄化】に集中しなきゃいけないし。
子供達に矢が当たらない様に女性陣が盾を持って防いでいたのだが、遂に来てしまった。蓮に矢が直撃したのだが、幸いにも左足の太ももだ。貫通しているので【浄化】だけして、そのまま放置する。今は治している暇が無い。
俺の盾の後ろに避難させ、何とか我慢させる。泣くのは我慢しているものの、痛みでそれどころじゃないらしい。もう増援は出てこないようなので、残っているのは4体だけだ。もう少しで終わる。
そう思っていたら、今度はイデアの左腕に直撃した。これも貫通しているので、【浄化】だけして放置する。倒し終わっても増援が出てこないという保障が無い。子供達2人ともが負傷してしまったが、いつかこんな事になるとは思っていた。
それよりも身体強化を使っていたからか、矢を受けても手足が千切れずに済んだな。その事は間違い無く不幸中の幸いだ。オーガのパワーで放たれた矢だ、場合によっては腕や足が千切れ飛ぶ。そうならなくて本当に良かった。
どうやら増援も無く、全て倒し終わった後に脱出紋も出現した。やれやれ、やっと終わったか。俺は地面の土を使って屋根のある場所を作ると。すぐに子供達を屋根の下へと連れて行く。椅子も作って座らせよう。
まずは蓮から治療するのだが、【浄化】をしながら矢を引き抜いていく。既に矢は切ってあり、そこまでの長さを引き抜く必要は無い。それでも矢を引き抜くのは大変で、蓮は激痛に泣いている。
俺は引き抜いた後、直ぐに蓮に神薬を飲ませた。あっと言う間に傷が治り痛みは無くなったが、蓮はメルにしがみついたままだ。よほど痛くて辛かったんだろう。トラウマにはなっていないが、気をつけておこう。
次はイデアだ。イデアも怖がっているが、矢を切り落とした後で引き抜く。痛みに呻いているものの出来る限り早く引き抜き、直ぐに神薬を飲ませる。傷口が塞がり、直ぐに痛みは無くなったが泣きそうになっている。
俺は子供達2人に強く【浄化】の権能を使い、感染症やその他に罹らないように、トラウマにならないようにしておく。相変わらず大雨のままの地形だが、アイテムバッグが出現したようなので取りに行く。
また中型のアイテムバッグだったが、取って戻ったら脱出紋から出る事を提案。皆も疲れているので了承し、直ぐに脱出紋で外に出た。周りの狩人が濡れている俺達を妙な目で見てくるが、俺達は無視してダンジョン街を出る。
服やアイテムバッグなどを【乾燥】を使って乾かし、【凝水】を使って体の水分を取る。王都の門に着く頃には全員が乾いていたので、変な目で見られる事も無いだろう。
列の最後尾に並んで待ち、順番が来たので登録証を見せる。王都の中に入ったら直ぐに宿へ行き、ようやく一息吐く。まだ夕方には早い時間だが、ゆっくりと休もう。蓮も既に泣き止んでいるし、トラウマにはなってなさそうだ。
中型のアイテムバッグを取り出して中を確認すると、子供達用の防具一式と服が入っていた。それと小型のラウンドシールドだ。子供達に防具はまだ早いかと思っていたんだが、今日の事を考えるとそうも言っていられないな。
それに神様がくれた物だから、ちゃんと子供達に渡さないと神罰を受ける。もともと渡す気だから問題無いけど、防具はおそらく岩硬竜の革だと思う。俺が色々弄ったのと違うので何とも言えない。
素材から作り出せる神様とは、出来る事が違いすぎるからな。比べても仕方ないんだけどさ。子供達は喜んで着けてみたものの、時間が経つと「重い」と文句を言い始めた。防具なんてそんな物だが、まだ体が小さいから仕方ないか。
鎧や篭手に脛当と剣帯なんかは外したが、指貫グローブは気に入ったのか着けたままだ。黒いのと白い指貫グローブなんだが、それって呪いの奴の革だよな? 2人用のブーツも白と黒だったけどさ。もう気にしたら負けだし、放り投げよう。
白い革のジャケットとズボンに黒い革のジャケットとズボンも入っていたが、それも子供達に合わせた物だった。普段はコレを着て身を守れという事なんだろうな。十分過ぎる防御力だし。ちなみに蓮が白で、イデアが黒だ。
ちょっと早いけど、そろそろ夕食に行くか。昨日遅かったし。
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1555終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1704枚
金貨2679枚
大銀貨1649枚
銀貨2439枚
大銅貨1585枚
銅貨50枚
神鉄の刀
神鉄の槍
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




