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1553




 「ハッハッハッハッ! 申し訳ない。話には聞いていたのでな、本当に気配を読むなどという事が出来るのか知りたかったのだ。すまぬ。余はヴィラノーア国の国王、オルヴァルド・セリオ・ヴィラノーアだ」


 「陛下、以降は2度とこのような真似はお止めくだされ。始祖様が居られるというのに斯様な無礼をさせられる羽目になるとは……。真に申し訳ございませぬ、始祖様。私めは宰相をしているオルドヴァーン・エオ・ヴィスクルと申します」


 「お久しぶりです、皆様。オルドヴァーンが孫、オルトーザ・エオ・ヴィスクルでございます」


 「お久しぶりでございます。宰相閣下の下で文官をしております、ナウロ・ウム・カントでございます」


 「私は近衛騎士団長をしている、エクセテオ・ドグ・ヴォンデオだ」


 「外ではフルネームを申せませんでしたが、私はティアルヌ・リムト・ディルスナと申します」


 「あたしは名乗る必要はもう無いね。貴族のように長ったらしい名前じゃないし」


 「メリウェス! キサマ何度言えば分かるのだ。目上の方が居られる時には、近衛騎士らしい態度をとらぬか!」


 「ハッハッハッ! 構わん、構わん。多く居ても困るが、1人くらい斯様な者が居らねばつまらんしな。それよりも、余も報告書の中身に関してお聞きしたい。果たして本当に正しいのかをな」



 俺達も挨拶し、その後に報告書とやらを読ませてもらう。特に形式ばった面倒臭い言い回しなどは無く、簡潔に纏められている報告書だった。綺麗に纏められるなら最初からやれよ。何で手紙とかは意味不明な言い回しを使うんだ。


 愚痴ってもしょうがないが、特に報告内容に不備は無い。俺達がやった事は不明としてあるものの、それ以外は特に間違っていないだろう。伯爵のミスは書かれていないが、強行軍の話を蒸し返しても仕方がない。


 あの伯爵に指揮が執れるかは大きな疑問があるが、それはゴブリンの森の事が解決したかどうかに関係は無い。ゴブリンの森で起きた出来事を含め、終息までの過程に間違いは一切無いな。皆にも読んでもらうか。



 「皆にも読んでもらうが、俺からは間違い無いと言える。こちらがやった事は不明となっているが、それは見ていないので当たり前だろう。こちらはこちらで伯爵達とは別に動いていた。で、ある以上は不明とするのは当然だ」


 「まあ、そうですね。私達も何をしていたかは詳しく存じません。特に夜中に出て行って知恵あるゴブリンを始末されていた事に関しては、私達には不可能な事ですので……」


 「特に問題無いけど、そこの騎士団長がこっちを疑ってる理由はそこかい? アタシ達というよりアルドがした事が信じられないってところか……。アルドも気付いているんだろうけど、どうするんだい?」


 「どうもしないな。仮にやった事が不明だから支払いは無しだと言われても、それをヴィラノーアという国の”答え”とするだけだ。だから俺としては何でもいい。疑うなら好きにしろと言うくらいかね?」


 「まあ、そうだね。私達はこれからも旅を続けるし、その時にこの国はどうだったとか、あそこの国はどうだったと喋るだけさ。ここは私達の故郷でも何でもないんだ。名が落ちたところで知った事じゃない」


 「「「「「「「「「………」」」」」」」」」


 「国家として見られるというのは、そういう事だと思うがな。私達が今までどれだけの国を見てきたと思っているのやら。当然その中で良かった国、悪かった国と順位付けはされていくのだが……そういう発想は無かったようだな」


 「国家を背負う、国家を担うとはそういう意味なのですが……近衛騎士団長をしている者が、その自覚無しですか。よく、そこのメリウェスに言えたものですね。私達相手に、してはいけない態度をしておいて」


 「ぬ……ぐ………」


 「アッハッハッハッ! いい気味だよ。あたしにゴチャゴチャと五月蝿く言うから返されるのさ。他人に文句言う前に、自分の態度を直しなよ」


 「ググググ……キ、キサマ……!!」


 「こんな茶番を見せる為に俺達を呼んだんじゃないよな? ………だったら、いいが。とにかく俺達としては、この報告書に対し何も言う事は無い。それで終わりなら帰らせてもらうが?」


 「そうはいかん! お前達が姫を誑かした可能性がある以上、おいそれと認める事なぞ無い! 嘘を付き、姫を騙しているかもしれぬのだからな!」


 「なら、それでいいじゃないか。そういう国なんだろ。さっきアルドも言ってたけど、あたし達にとっては極めてどうでもいいしね。おなか空いたからさ、さっさと帰ろうよ」


 「そうですね。実力の無い者ほど喚きまずが、それは何処の国も変わらない事のようです。所詮その程度なのですが、本人にはその自覚が無いのでしょうね」


 「キ、キサマら………試合だ! キサマらが強いというなら戦って証明しろ!!」


 「またコレか……バカは同じ事しか言わないな。まあ、戦うというなら構わないぞ。ただし、お前は出て来いよ。そしてお前との戦いは殺し合いだ。それなら受けてやろう」


 「は? な、なぜ私がそんな事をせねばならん! 死ぬのはキサマら平民だろうが! 何故、侯爵家たる私が命を掛けねばならんのだ!」


 「おや? 少し前にダナを妾にしてやるとかホザいていた奴も、同じ様な事を言っていましたね。名前なぞ覚えていませんが……不老長寿に対してその言葉、覚悟は出来ていると見做していいですね?」


 「いえ! それは近衛騎士団長が勝手に言った事でして、我が国を代表した言葉ではありません! 更に言えば、あれはデルオン子爵が愚かだっただけです。我が国は、そんな愚か者ばかりではありません!」


 「そもそもなんだけど、近衛騎士の中で1番強いあたしが手も足も出ないっていうのに、どうやって勝つんだろうね? 意味が分からないよ。あたし、一撃で負けたんだけど……」


 「「「「!?」」」」


 「そういえば、お伝えしておりませんでしたね。私達は見ていなかったのですが、狩人ギルドの外で喧嘩になり、一撃を受けたらしく血を吐いていました。薬を頂いた御蔭で直ぐに治りましたが……」


 「個人としては最も強い、あのメリウェスが歯が立たぬか……流石は不老長寿の方々よな。伝説とも語られる方々であるが、ここまで強いと笑うしかないな。ハッハッハッハッ……」


 「笑い事ではない気が致しますがな。それよりも近衛騎士団長が喧嘩を売った形になっておりますが、どう決着を着けるのですか? 不老長寿の方々を侮辱した以上、「悪かった」では済みませんぞ?」


 「………」


 「そもそも不老長寿というのは、神々から加護や祝福を賜ったから不老長寿なのよ。つまり私達を愚弄するという事は、加護や祝福を与えた神々を愚弄するという事。当然、命で贖ってもらわないと……ね?」


 「致し方あるまい。とはいえ、我が国としては最低の被害で乗り越えたいので、死するはヴォンデオだけにせねば。そもそも己で招いた事なのだ、己で責をとらねばな?」


 「うっ……ぐ………」


 「仮にやるとしても明日な。もうとっくに夕方を過ぎてるんでな、俺達は帰って夕食にしたい。報告書の事は終わったんだから後は明日にしてくれ」


 「おお、そうですな。流石に今すぐというのも難しいですし、近衛の訓練場を使わねばなりません。さすれば明日、いや明後日ですかな? それならば空ける事が可能かと」


 「うむ。その時には必ずヴォンデオ侯爵を連れて行く事、王としてお約束致す」



 話も決まったので俺達は帰る事にした。どうやら王女一行が城の外まで送ってくれるらしい。後ろをついて行きながら王女一行と話しているのだが、非常につまらない理由が原因だったそうだ。


 あの近衛騎士団長は頭が相当悪いらしい。いや、だからこそケチを付けてきたんだろうな。



 ▽▽▽▽▽


 1553終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1649枚

 銀貨2439枚

 大銅貨1611枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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