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1552




 現在、洞窟の地形を進んでいます。16~18層は南西に転移紋があるのだが、久しぶりに面倒臭い地形になっている所為で時間が掛かっている。大回りしたり、死角に正解ルートがあったりと、非常に鬱陶しい構造だ。


 それらを進み、ようやく19層へと辿り着いた。またもや荒地だったが気にしない。とにかく食事が出来る地形と言うだけで十分だ。脱出紋の近くに焼き場やテーブルに椅子を作り、昼食作りを始める。


 麦飯を炊いてもらい、海老と蟹と貝のスープを作ってもらう。俺はデスボーアの角煮だ。直ぐに作り終え、後は適当に味を馴染ませればいいと思い、マヨネーズ作りを始める。野菜を食べる為だが、手を出さないでくれ。


 何故かダリアが飛び掛かってきたが、【念動】で空中に止めてやった。ボウルに入れた物を掻き混ぜているのだが、その動きにウズウズしたらしい。人間並みの知能を手に入れる事と猫の本能は、まったく関係無いんだなぁ。


 よく考えたらいつもの事なのでスルーするか。スープも出来たし、サラダの用意も完了した。後は麦飯が炊けたら昼食の開始だ。そう思っていたら蒸らし終わったようなので、配膳したら早速食べよう。いただきます。



 「やっと昼食が食べられるよ。サーサが食べられるのは良いけど、乾いた地形ばっかりのダンジョンだね。あたしは面倒臭いと思うけど、文句言うともっと面倒なダンジョンを作られそうで怖いよ」


 「もう言ってますよ。それはともかく、確かにここでの会話とか聞いてそうですよね。いえ、私達だけではないのでしょうけど、色々な狩人などの話も聞いていて難しくしていったのでしょうか?」


 「それはあるかもしないね。ブツブツ文句を言っていたら、それを拾って反映し、更に凶悪なダンジョンにする。でも、それを万年も繰り返されると攻略不能のダンジョンにならない?」


 「どこかで歯止めは掛けると思うが、システムが何を考えているかは考えても仕方がないだろう。それに、ある程度は攻略させないと邪気が減らないので、システムとしても困るのではないか?」



 だろうな。流石に1層目から攻略不能のダンジョンを作ったら、神様達が激怒するだろう。システムとて邪気の浄化が最優先に設定されているだろうし、そこら辺はちゃんと考えられている筈だ。じゃないと浄神がキレそうだし。


 昼食後、後片付けをして出発するのだが、ここの荒地ではイビルラビットやレッドウルフが出てくる。それはいいのだが、何故かパープルボアがちょこちょこ居るぞ? 皆にそれを言うと、一斉にパープルボア狙いになった。


 高く売れるけどさ、絶対に君ら自分で食う気だろ。いや、まあ悪くはないけどさぁ……。結局、俺とディルをメインに二手に別れて狩りをする事となった。理由は【探知】が使える事であり、それでパープルボアを探す為だ。


 そこまでして狩るのかと思うが、今の女性陣には何を言っても無駄だろう。俺はウロウロしながらパープルボアを探し、皆に倒させていく。時には子供達にも戦わせたが、上手く連携して倒していた。


 無理に攻撃はせず、片方に攻撃されたら回避し、もう片方が攻撃する。蓮の場合は魔法での攻撃、イデアの場合は魔法か短剣の射出。その連携で倒していたが、ちょっと傷付いてしまったな。綺麗に倒すには練習あるのみだ。


 ちなみにエリアは右手で盾を持ち、盾で噛み付きを防ぎつつ、左手の義手で首を持って握り潰していた。義手のパワーが強過ぎる気がするが、気にしたら負けなんだろうな。リューは綺麗に剣で切断していた。


 俺以外の全員が1匹狩れたので十分だろうと思い、ディル達と合流する事にした。そもそもこの層ではパープルボアはレアらしく、あまり多く配置されていない。ディル達の方はあまり狩れていなかったので、次の層に行って狩る。


 最終的に1人1匹確保したので、今日はもう帰る事にした。ここまでの道程を覚えていれば、明日の攻略は簡単に終わるだろう。そう思って脱出紋に乗り外へ出る。まだ夕方にもなっていないが、それなりに疲れていたようだ。


 外に出たら安心からか、疲れがドッときたので脱出して正解だった。無理をする必要も無いし、そうしなければいけない経済状況でもない。ノっていると分からなくなるのは怖いが、それはベテランでも起こるからなぁ。気をつけよう。


 解体所に行ってパープルボアを売ると、一気に騒がれて注目された。まあ、仕方ない。これ以上の強精作用のある食べ物は無いからな。貴族どころか王族が買う事もあるものだから、売値が高い。


 金貨4枚以上で売れたりする物が騒がれない筈も無いな。俺以外のメンバーは1人金貨4枚を貰っていた。貴族や王族に直で売れば更に値段が上がるんだろうが、そんな面倒な事は御免なので解体所で売る。


 皆はホクホク顔をしているが、早速尾けてくる奴等が居る。頭の悪い連中のやる事って本当に変わらないなー。バカはスルーして王都に戻り、大通りを歩いていると、前から巨人と長女やってきた。向こうもビックリしているようだ。



 「あっ!? 探していたんですよ、皆さん。いったい何処に行っていたのです? 皆さんが何処に泊まっているかも聞いていなかったので、平民街を探し回る羽目になりましたよ」


 「やっと見つかって良かったよ。姫が王城で待っておられるから来てほしいんだけど、大丈夫かい? いきなりだからね、準備が必要なら待つよ」


 「特に準備は要らないね。そもそも王城に行く様な服なんて持ち歩いてないし、着飾ってやる義理も無いし。必要な事を喋ったら、さっさと宿に帰るだけさ」


 「そうね。どこの国でも私達は変わらないし、似た格好で各国の城に行っているわ。格好がどうこうと言うなら、貴族や王族が用意するべきでしょうにね。平民を呼んで笑い者にするなら、死ぬ覚悟があると見做すだけよ」


 「「………」」



 どうやら、そういう下らない事をしそうな貴族に心当たりがあるらしいな。とはいえ、何処の国にも居る虫という程度の話だが。そういう奴は、自分が綺麗な花園を汚すゴミ虫だと気付いていない。その程度の存在だ。


 そんな話をしながら王城への道を歩く。後ろから尾けてきていた奴等は、王城という話を聞いてスゴスゴと退散したようだ。流石に絡むとマズい相手だと思ったらしい。襲ってくれても良かったんだがな。残念。


 貴族街を越え、王城へと入って行く。正門から堂々と入る事になったけど、それは良いのかね? 俺達としては特に気にしないが。王城の中を歩き、目的地へと着いたのか長女がドアをノックして入室の許可を求める。


 中から王女の声がして許可が下りると、ドアを開き中へと入る。俺達は巨人と長女が入った後、中に入ってソファに子供達を座らせる。俺達は適当でいい。



 「そういう訳にもいきません。椅子はあるのでお座り下さい。皆さん、お久しぶりです。私達は既に挨拶をしておりますので割愛しますが、こちらに居るのが私の母でメイリアン・サリサ・ウィルスコルです」


 「始めまして不老長寿の皆様。ヴィラノーア王が第1側妃、メイリアン・サリサ・ウィルスコルでございます。娘が大変お世話になったようで、真に申し訳なく、謹んでお詫び申し上げます」


 「お母様、何故私が皆様に御迷惑をお掛けした事になっているのですか? 私は御迷惑などお掛けしておりません。それよりも、邪魔はしないで下さい」


 「はいはい、分かりました」


 「もう!」



 仲が良いのは分かったが、早く本題に入ってくれないもんかねぇ。ウチの子供達でさえ白けてるじゃないか。親子の仲の良い掛け合いか何か知らないが、俺達には欠片も関わりが無いんだから空気読め!。



 「ゴホン! 皆様をお招きしたのは、ゴブリンの森の報告書がマッコール伯爵から届いたからです。私が読んでも特に問題の無いものでしたが、皆様に最終確認をお願いしたいのです」


 「まあ、それくらいなら構わないね。それよりも、その扉の向こうに居るのは誰だい? 5人そっちに居るだろう? 気配で分かってるんだから隠れても無駄だよ。アタシ達からすれば滑稽でしかないから、さっさと出てきな」



 部屋の中には隣の部屋に繋がる扉があったんだが、その向こうには王冠を被ったダンディなオッサンと孫と三男、それに老エルフとスキンヘッドが居た。その内、スキンヘッドだけが此方に敵意を向けている。会った事が無いにも関わらずだ。


 どうやら、報告書に理由がありそうだが……。



 ▽▽▽▽▽


 1552終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1649枚

 銀貨2439枚

 大銅貨1611枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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