1551
<異世界768日目>
おはようございます。今日は休みにしようか、それとも適当にダンジョンに行くか悩みます。昨夜の事で疲れているので休みたい気持ちもあるけど……さて、どうするか。綺麗にしなきゃいけないと思うし、明日でもいいとも思う。
朝の日課を終えてゆっくりしながら考える。皆の意見に乗っかるか。本当にどっちでもいいので、特にどうこうとは思わないんだよな。そんな事をつらつら考えているとイデアが起きたようだ。
神水の小樽は出してあるので、飲みたかったら勝手に飲むだろう。そう思っていると、戻ってきたイデアは勝手に入れて飲み始めた。折角なのでダンジョンの事を聞いたが、イデアもどっちでもいいらしい。気持ちは良く分かる。
その後は下らない話を2人でダラダラしていると、フォルが起きてキスした後に部屋を出た。そういえばフォルは元男だけど、最近は元々女だと言われても違和感が無いくらいに変わったな。それを言うとイデアが変な顔をした。
男だった時のフォルに会った事が無いから分からないんだろうが、初めて会ったときのフォルは男だったんだよ。そう言うと、やはり変な表情をした後に神水を飲み始めた。どうやら考えるのを止めたようだ。
フォルが部屋に戻ってきた後で男だった時の話をすると、イデアは何と言っていいのか分からない表情をしている。フォルいわく、元男というのが受け入れられないんじゃないか? との事だ。
皆も起きてきたので話を止め、送風機や冷房を片付ける。起きたダリアが頭突きをしてきたが、部屋の中に置きっぱなしには出来ないんだから諦めてくれ。そう言って容赦なく仕舞うと、ようやく諦めたようだ。
宿を出て食堂に行き、大銅貨13枚を支払って朝食を注文して席に座る。そこで皆に話す事にした。もちろん【止音】を使っているので、周りに声が漏れる事も無い。
「へぇ~、つまり奴隷密売組織の親玉は神殿だったって事か。本当に碌な事をしない連中だね。とはいえ、連れ去られても仕方のない連中を連れ去っているとは……何とも言えなくなってくるよ」
「ですね。犯罪者連中や借金で首が回らない者。無理矢理に連れて行かれて働かされても、文句が言えない連中ですからね。露見しない筈です。上手くやっていたんでしょうが、聖人にされた挙句に全てが露見しました」
「それに関しては当たり前としか言い様が無いわね。でも、どうやって王女様達に伝えるの? 私達はあくまでも協力してほしいと言われただけで、私達に解決しろとは言われていないし……」
「私達が解決しても意味が無いからね。解決するならば、この国の者がするべきだし、旅人に頼るようでは駄目だ。まあ、そんな事は国政を担う者ならば知っている筈だけど……何を言ってくるのやら」
「何かを言ってきたとしても、私達が聞いてやる義理も無いだろう。私達はアルドと神命と共に生きていくだけだ。即ち、邪気をどうにかする生活だな。ついでに愚か者の浄化か」
「ようするに、これからも変わらず生きていくって事だね。それは僕達の生き方だから横に置いておくとして、伝えるだけは伝えないといけないんだけど、王女様達が平民街まで来てくれないと説明も出来ないね」
「流石にこの国では、貴族街や王城までは行けませんからね。そもそも向こうから頼んできたのですが、連絡手段を確保しておかなかったのは向こうの落ち度です。私達が気を揉む必要は無いでしょう」
「まあ、そうだね。平民が王族に連絡する手段なんて有りはしないんだし、向こうが悪いって事でいいと思うよ。それより今日はダンジョンに行くのかい? それとも休みにするかい?」
「どうしようか迷ってるんだよな。昨日それなりに面倒で時間が掛かったから休みでもいいし、適当に進む程度でダンジョンに行ってもいいし……判断に迷うところだ。どっちにしても、本格的に攻略する気は無いかな」
「ダンジョン内を浄化しておくって事だね。1度で浄化しながら攻略してもいいけど、それが出来るかは分からないから難しいところさ。中途半端に浄化すると、地形が変わりそうだし……」
「そうなると再び1から転移紋を探さなければいけませんし……面倒なので、今日は浄化は無しで調べるだけにしましょうか。モンスターを適当に倒しながら進み、少し稼いでおきましょう。お酒の為に」
そうやって今日の方針が決まったが、周りから少々見られていたので【止音】を解く。おそらく口が動いているのに全く声がしないので不審に思われたんだろう。解除した後で普通の話をしていると、多少視線が減ったからな。
どうやらイデアを見る視線は減ってない様なので、朝食を食べ終わったら直ぐに食堂を出て移動する。王都を出てダンジョン街に移動し、迷宮紋の前の列に並ぶ。何処のダンジョン街も大した違いは無いな。
そう思って周りを見るも、これが1番最適な形なんだろう。個性を作っても使いにくいと意味は無いしな。おっと、下らない事を考えていたら俺達の番だ。前の奴等が乗って1分は経ったか、そろそろ乗って中に進むかな。
迷宮紋に乗ってダンジョンに入り、光が止んで1層目が見えると、そこは荒地だった。ただの荒地ではなく、非常に乾燥した荒地であり、まるで砂漠を思わせるような熱さだ。暑さじゃなく熱さなところが嫌らしい。
とりあえず人の流れに乗って進もう。人の流れは東に向かって進んでいる。出てくるモンスターはビッグリザードとかビッグボアなので、乾燥に強いタイプのモンスターが出現するみたいだな。両方とも毒を持っていない種か。
まあ、1層目から毒持ちが出てくる事は無いだろう。それは流石に凶悪すぎるダンジョンだ。人の流れに乗って進むと転移紋があったので2層に進む。2層も荒地で、同じ様な装備の若者が頑張って戦っているのが見える。
俺達はそれを横目に東に進んで3層へ。3層も同じ荒地だったので4層へと移動していく。4層に到着すると、今度は平地だったものの草が殆ど生えていない。このダンジョンは荒れているというか、水不足の地形ばかりなんだろうか?。
よく分からないままに人の流れがある南へと進む。4~6層を突破して7層へ。7層は森だったが、足元が岩ばかりの森だった。ようするに死んだ森なんだが、地形が不吉すぎる気がするんだが気のせいか?。
何だか嫌な感じというか雰囲気がするものの、それは放り投げて進んで行く。この層も高値で売れそうなのは居ない。7~9層を西の転移紋から突破し10層へ。また荒地の層だが、今度はモンスターが違う。
出てきたのはデザートスコルピオンと毒水ラクダだ。お久しぶりと言いたくなるが、このラクダは汚いので会いたくはなかったな。両方ともに高く売れるものではないのでスルーする。進路を塞ぐ奴は処理するが、真面目に狩りをする気は無い。
10~12層を北の転移紋で進み、13層へ。今度は砂漠の地形だ。本当にこのダンジョンは、不毛の大地という言葉が似合うダンジョンだな。これだけ酷いと言うか、外の環境と合っていないダンジョンも珍しい。
普通はある程度は外と似通うものなんだが、ここは外の環境をほぼ無視している。外はそれなりに緑があるし川も流れていて、このヴィラノーアという国自体も水で苦労している感じはしない。今までの村や町もそんな感じだった。
何でダンジョン内だけ矢鱈に水が少ない地形か、死んでいる環境ばっかりなんだろう。人間種に対する警告なのか、それともシステムがそう設定しただけなのか。ここら辺はイマイチ分からないところだ。
13層の転移紋は位置を探さなければならなかったが、南東だったので楽に発見できた。最初が東で次が南だったからな。似通っている場所が多くて助かる。バラバラだと面倒臭くてしょうがない。
13~15層を突破して16層へと進んだ。そろそろ昼食にしたいんだが、食事が出来る地形だと助かる。そう思っていたんだが、16層は洞窟だった。皆の顔を見るも諦めているので、このまま進む事に。
子供達も耐えているので、今の内に突破してしまおう。
▽▽▽▽▽
1551終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1704枚
金貨2679枚
大銀貨1649枚
銀貨2439枚
大銅貨1611枚
銅貨50枚
神鉄の刀
神鉄の槍
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




