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1547




 狩人ギルドの登録証がランク6になったが、子供達の物はランク1のままだ。15歳までは登録出来るものの、どれだけ狩ってもランクは上がらないらしい。子供が登録出来るのは、本来は生きていけない子供の為にある制度だった。


 なので、どれだけ実力があってもランクは絶対に上がらないそうだ。まあ、それなら仕方ないし、子供達も納得しているので構わない。俺達はやる事も終わったのでとっととギルドを出る事にした。


 もう夕方だし夕食を食べようと思っていたのだが、何故か王女一行もついてくる事に。お前さんらは情報収集してたんじゃないのか? 何でまたおかしな騒動を起こしているのか知らないが、あまり迷惑は掛けないようにな。



 「別に迷惑を掛けようと思ってやった訳じゃないさ。何処にでも喧嘩を売ってくるバカは居るんだよ。毎回毎回イヤになるけど、コレばっかりはねえ……巨人族だから特にそうなるんだ」


 「ああ、よく分かるよ。あたしも子供の頃から喧嘩を売られる事はあったからねえ。巨人族は大きいから、大きい奴を倒せば名が上がると考えるバカが喧嘩を売ってくるんだよ。いちいち面倒な事さ」


 「それよりも貴女達は情報収集をしていたのではないのですか? 何故ギルドに居たのかも気になりますが、奴隷密売組織の方は何か手がかりがありましたか?」


 「有るには有ったのですが、王都に拠点らしきものが有る。そう聞いた事があるという話は聞けました。ですがそれだけで、スラムの裏組織の連中はそれ以上知りませんでした。彼等は奴隷に関わっていないそうです」


 「奴隷は足が付きやすいそうで、それ故に彼らは関わらなかったと言われて納得しました。そもそも人を誘拐したり拉致したりして連れて行かなければいけない以上、見つかりやすいですからね。当たり前の事を見落としていましたよ」


 「ただ……そうなると、どうやって町や村から連れ出しているのかサッパリ分からなくなりましたけどね。誰にも見咎められず誘拐したり拉致したり出来るのかと。借金のカタに奴隷にする事も出来ませんし」


 「あれ? この国にも奴隷制度そのものは有るんだよね? なら借金奴隷ぐらいは居るでしょ。もしかして犯罪奴隷しかいないの?」


 「いえ、そうではなくてですね。借金があっても、身柄は奴隷商の物なのです。我が国では奴隷を買う事は1部を除いて出来ません。奴隷商から奴隷を借りる形なんですよ。買えるのは本人だけで、それは奴隷からの解放となっています」


 「成る程ね。だから調べれば暴行を受けたとか分かる訳だ。身柄は奴隷商の物だから国としては管理しやすいだろうし、上手くできてるねえ。とはいえ、抜け道もありそうだけど、それは言い出したらキリが無いか」



 無いな。奴隷商と客がグルなら幾らでも好きに出来るだろう。ただし、取り上げた物は国と山分けだから、おそらく貴族ぐらいしかそんな事はしないだろうけどな。貴族以外だと、常に奪われるリスクを背負う事になる。


 宿に戻り、大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら、席に座る。女性陣と王女一行は話を続けているが、俺は子供達とゆっくりとしながら待つ。次は王都だが、結局2日ぐらいしか居なかったな。まさか攻略が1回で終わるとは……。


 ここのダンジョンは特筆して短かった。だからと言って簡単だった訳じゃないけど、短かった分早く終わったのは間違い無い。おっと、下らない事を考えてないで、運ばれてきた夕食を食べよう。



 「一緒に王都に行くのは構わないんだけど、アンタ達は良いのかい? 国の中を見て回るっていう仕事をしてるんだろ? なのに王都に戻ったら怒られると思うんだけどね?」


 「そんな事はないわ。戻って来いと五月蝿いくらいなんだけど、私が意図的に戻らない事の方が多いのよ。面倒だから。実際、私達は表で暴れるというか、分かりやすい囮なのよね」


 「裏で調べる影の者達が居ますので、私達はそういった者達を助ける為の囮という事です。ちなみにですが、私の所属する第4騎士団ではありませんよ?」


 「あそこは対外的な情報を取りに行く騎士団だからね。他国に派遣される連中であって、国内に派遣される事は殆ど無いんだよ。あってもティアルヌみたいに特別な形じゃないかい?」


 「まあ、王女が居る以上はどうしたって目立ちますからね。私達の知り合いの王女も世直しをしようとしたら、顔を隠す事も出来ずに失敗していましたし」


 「あの子達が面白がってアルドの提案を受けたまでは良かったんだけどね。身分を隠して不正を暴き、実は……という流れをやろうとしたら、顔がバレて上手くいかなかったそうよ」


 「それはそうでしょう。流石に1国の姫の顔を知らないというのは、色々な意味でマズいです。余程の無能以外はしっかりと覚えているものですよ。でなければ己の家を失いますからね」


 「我が家では必死に顔と名前を覚えます。子供の頃から徹底的に覚えさせられますからね、処世術として仕方ないのですが、子供の頃は大変でした。とはいえ下級貴族なんてそんなものですけど」


 「上級貴族だと、お付きが教えてくれますからね。ただ、そのお付きは下級貴族ですから、必死に覚えるしかないのは分かります。我が家も子爵家ですから、私も子供の頃から必死でした」


 「うん? 前に顔を覚えないのは子爵家が多くて、次に伯爵家とかいう話をしてなかった? ……あれ? 違ったっけ?」


 「それは確か、食事のマナーの話じゃなかったかしら? それが出来ていない者が多いのは間違い無いわね。特に次男や三男になると予備でしかないから、どうしても適当になるのでしょう。もちろん厳しく教えている家もあるのでしょうけど……」


 「それは上級貴族か名門くらいですよ、姫。我が家もそうですが、名門と呼ばれている家は誰も恥を掻けませんからね。子供の頃からアレコレ厳しく指導されます。私は御祖母様でしたが、思い出したくもないくらい厳しいものでした」


 「遠い眼をしておられるのを見ると、怖くて聞けませんよ。話は変わりますが、皆さんは普通にマナーを守ってらっしゃいますね。まあ、貴族のマナーではありませんが……」


 「ウチの中じゃ、あたしが1番危ないけどね。とはいえ、昔の盗賊団じゃそういうところを気にしてたから問題無いね。マナーも無ければ怪しまれるから、徹底的に教え込まれるんだよ。出来なきゃ町に行かせてもらえないのさ」


 「僕も怪しいところだけど、孤児院ではしっかり教えられるんだよね。体を売るのに粗相があっちゃいけないから。御蔭で子供の頃からマナーだけは良いんだよ、孤児院に子供を買いに来るのは貴族ばかりだからさ」


 「「「「「………」」」」」


 「ちょっと待って、何故エルフの不老長寿の貴女がそんな事を? いえ、後で不老長寿になったとか言ってたわね。という事は、神殿の孤児院の中で虐げられていたという事? そんな事が本当にあるの?」



 横でフォルが端折りながらも解説しているが、孫の顔が色々ヤバい。何と言うか、あの時の狂信者と同じ顔になってる。何も分からない能面みたいな顔。コイツもヤベー奴ってどういう事だよ。何でエルフってこんな奴ばっかりなんだ。


 食事も終わったから部屋に戻ろうと思ったんだが、孫が矢鱈に俺を褒めてくる。フォル達を虐げていた奴をブチ殺したからだろうが、狂信者と関わりたくなんてないから! 放してくれ!。


 俺は出来得る限り狂信者を刺激しないように手を放させ、素早く部屋へと戻った。皆はとっくに部屋へと戻っていて、俺を生贄にしやがるとは……。というか、どうしてエルフはああなんだろう、本当に勘弁してほしい。


 やっと部屋に戻ると、皆は労ってくれたが酒を飲んでいた。もう放っとこう。俺は子供達の神経衰弱の相手をしながら、ダリアのブラッシングをする。ダリアは暑いのか若干嫌がったが、俺は気にせずブラッシングを始めた。


 送風機も冷房も使っているので直ぐに涼しくなるだろう。大体ダリアは自分で【冷風】の魔法が使えるのに、何故か横着して自分では使わないんだよな。たまには自分で使いなさい。



 ▽▽▽▽▽


 1547終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1649枚

 銀貨2442枚

 大銅貨1668枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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