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1542




 <異世界765日目>



 おはようございます。今日は南に移動するか、それとも休む日です。俺としては南のダンジョンの町に行ってから休みたいと思ってる。いちいち休んでから移動より、移動した後に休んだ方が気が楽だ。


 朝の日課を終わらせて椅子に座り、冷たくした神水をコップに入れてゆっくりと飲む。久しぶりに頭を空にしていたら、ダリアがむくりと起きてきた。水皿に程好く冷えた神水を入れてやると、美味しそうに飲んでいる。


 その後、送風機の前に陣取り、風を浴びて涼み始めた。毎年の光景だが、これを見ると夏だなぁと思う。おかしな気分だが、よく引っ付こうとするダリアが暑くて近付くのを拒否し始めると、本気で夏を感じるよ。


 そんな事を考えていたら頭を空にする事も出来ず、皆が起きるまでアレコレと考え続ける羽目になっていた。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「おはよう!」 「おはようございます」


 「ニャ」 「………」


 「昨日で面倒臭いゴブリンの森は終わったけど、今日は南にあるというダンジョンかい? それとも休みにするかい? ゴブリンの森がそれなりに面倒だったからねえ。アタシはどっちでもいいよ」


 「俺としては南のダンジョンがある町まで移動したい。1つ目は移動した後なら気兼ねなく休める。2つ目は面倒な貴族に絡まれたくない。あのアホ伯爵が何を言い出してくるか分からないから、早めにこの町から去りたいんだ」


 「ああ、それは仰る通りですね。有能だと分かれば利用しようとするでしょう。狩人に拒否する権利があるのか分かりませんし、ギルドは貴族に媚を売る組織かもしれません。逃げた方が無難でしょう」


 「リューの言う通りだね。僕もアルドの意見に賛成だよ。碌な事にならないと思うんだ、昨日の受付嬢の事もあるし」



 皆との話し合いはあっさり終わり、今日中にこの町を出て行く事に決まった。部屋の中を綺麗に片付け、忘れ物が無いかを確認してから部屋を出る。宿の従業員に残りのキャンセルを言い、返金不要を話していると王女一行がやってきた。


 俺達の話が気になったのか聞いてきたので、残りをキャンセルして南のダンジョンがある町まで移動する事を説明。すると、王女一行も一緒に行くと言い出した。何故か直ぐに部屋に戻り、急いで片付けを行い部屋を出てくる。


 何で俺達について来ようとするのか分からないが、とりあえず食堂に行くか。王女一行もキャンセルし、返金不要で宿を出た。食堂へ行き、大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら席に座る。


 雑談しながら食事を待っていると、近くから狩人の声が聞こえてきた。どうやらゴブリンの森の話らしい。



 「領主様の伝令が、昨日の夜に町に帰って来たらしいぜ。兵士をやってる知り合いに聞いたんだけどよ、400以上のゴブリンが集落を作ってたんだと。400以上だぜ? 集落じゃなくて、完全に村の規模だろ」


 「あの森には、そんなにゴブリンが居たのかよ。あそこの森は意外っちゃなんだけど、結構儲かるんだよな。ここ最近は駄目だったけど、森の近くに村があるから拠点に出来るし。森には高く売れる実やキノコが生えるからなぁ」


 「今までそれもゴブリンに喰われてたと思うと腹立たしいな。あそこには高級キノコも生えてる筈だし、俺だって食った事が無いっていうのによ。ゴブリンに喰われるなんて納得いかないぜ」


 「しかし400も居たんだろ? だったら諦めるしかねえだろ。ただでさえ、罠を使ってくるって言われてたのに、それが400だぜ? 高ランクでも殺されかねないほど罠は怖いからなー」


 「まあ、そりゃそうだけどよ……」



 高く売れるキノコがどんなのか知らないが、滋養強壮タイプか美味しいタイプかのどちらかだろうな。そんなトコまで見てなかったが探せば良かったか? いや、面倒だったからな。早く終わらせるには、あれで正解だ。


 朝食後、食堂を出て町の門へ。門番に登録証を見せて町を出発、少し離れたら木像を出す。王女一行は嫌な顔をしたが、そろそろ慣れてくれないもんかね? それにこれに乗るのが1番早いって分かるだろ?。


 そう言うと渋々納得したのか跨ったので、それじゃあ移動開始だ。俺達は真っ直ぐ南へと走る。普通は街道に沿って移動するので時間が掛かるらしいが、俺達は真っ直ぐにしか行く気が無い。木像なら問題無く走れるし。


 どんどんと走っていき、村が見えたのだがスルーする。あそこはトゥモノ村というらしく、その西にエットン町という男爵領の町がある。そこの南にダンジョンがあるので、このままだと昼前に着くな。


 トゥモノ村を西に進む事1時間ほど、エットン町が見えてきた。意外と言ったら何だけど、ワルダンからトゥモノ村の方が遠かった気がする。俺達はエットン町が見えてきた時点で木像を下りたので、ここからは歩いて行く。


 王女一行の具合は、乗っている時間も少なかったからか随分マシのようだ。下りた後も倒れる事無く、普通に歩けている。昼になるよりも前にエットン町に来れた事については、5人全員が微妙な顔をしているが……。


 そろそろ慣れてもらいらいが、難しいことなのかね? ウチの女性陣も子供達も直ぐに慣れたけどな? それを言うと色々グダグダ言ってくるので言わないが、段々慣れてきている気もする。


 門の前まで来たが時間的に並んでいる者は多くない。直ぐに俺達の番が来たので登録証を出し、町の中へと入る。近くの人に大銅貨を渡しつつお薦めの宿を聞くと、4人目で当たりの宿を教えてもらった。


 町の中のスラムに近い所へ行き、そこの宿に入る。それなりに大きいのは、商隊を相手にしている宿だからだそうだ。中に入って大部屋が空いているか聞くと、商隊用の雑魚寝部屋が空いていた。


 そこを10日間、銀貨5枚で借りる事にしたら、何故か王女一行もここに泊まる事に。スラムの近くなのに良いのか聞くと、慣れているので問題無いそうだ。この国の王女が逞しいのか、それとも王女はこんなものなのか。


 今までの王女もアレだったので判断に迷うな……。それはそうと宿が決まったので食堂も決まった。この宿は食堂も兼ねているので、1階は食堂になっている。部屋は全て2階にあるので部屋数が少ない。


 少ないという事は、同じ宿泊客に襲われにくいという事でもある。宿がスラムと関わりがあるなら纏めて聖人にするだけだな。部屋に入り、送風機を設置しながら言うと、王女一行が何やら変な目を向けてくる。


 どうやら聖人が分からないのと、送風機が気になる様子だ。それを王女に教えていると、王女以外と女性陣が話をしていた。



 「アタシ達と共にこの町に来た理由は何だい? アンタ達はゴブリンの森と奴隷密売組織とやらを調べる筈だろ。アタシ達についてきたとて意味があるとは思えないけどねえ?」


 「申し訳ありません。……簡単に言いますと、皆さんなら奴隷密売組織も目を付けるのではと思いまして。それで皆さんについてきた形です。私達は今まで1度も襲われた事が無いのです。おそらくは……」


 「貴女達の顔は割れているという事ですか。まあ、王女の顔です。裏の組織とはいえ、知っている可能性は否定出来ないのではありませんか?」


 「それはそうなんだけどね。<豪腕>として有名なあたしはともかく、ティアルヌやナウロは知られていない筈なんだよね。第4騎士団だし、男爵家の三男だし。にも関わらず、誰も襲われないって変だろ?」


 「裏に貴族が居る、その可能性が1番高いでしょうね。もしくは他国の者の可能性もあるわ。そもそもこの国では奴隷は違法なの? それとも合法なの?」


 「我が国では奴隷は合法です。ただし、国が認可した奴隷商でしか買えませんし、無体な事をしていた場合は全て没収されます。年に1人は財産を全て没収される愚か者が出ますね」


 「特に没収は、奴隷以外の全てを没収出来ますので血眼になる貴族も居ます。国に半分収めなければいけませんが、もう半分は領主の取り分です。領主が捕縛する事になりますので……」


 「それは血眼になるでしょうね。大店の商店だと、どれだけの財が手に入るのやら……」



 そういう奴は、敢えて持たないと思うぞ? 難癖つけられても困るだろうし。



 ▽▽▽▽▽


 1542終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1636枚

 銀貨2440枚

 大銅貨1720枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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