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 老人ゴブリンを殺した以上、これで罠の知識が広まる事は無いと思う。もしかしたら覚えている奴がいるかもしれないが、これで特に問題無い筈だ。今現在、俺はゴブリン1体1体に【忘却】を使って回っている。


 そこまで厳密に使っていなくて、敢えて驚くほどアバウトに使う。正しくは、いつも以上に適当に強く使っているんだが、相当部分の記憶が思い出せなくなっている筈だ。これで罠の知識がある奴も思い出せまい。


 まあ、序列とかも忘れて殺し合いになるかもしれないが、それは俺の知った事では無いしな。全てのゴブリンに【忘却】を使うのは時間が掛かったが、それでも中央神殿1つを聖人化するよりは遥かにマシだ。


 向こうと人数は同じぐらいだが、地面に寝ていてなんてくれないからさ。一塊になってくれているので、こちらの方が遥かに楽なんだ。いちいち部屋に入って話を聞き、白い枷を着けて聖人になるまで待つ。


 そんな面倒臭い事を毎回やらなきゃいけないんだ。それでも神命である以上はやるんだけどさ、でも面倒なものは面倒なんだよ。そんな愚痴を溢しながら森の外へ出た俺は、穴を掘って死体を【浄炎】で焼いていく。


 灰と骨になったら新たな死体を投入し、燃やして灰と骨にする。その繰り返しをし、全ての死体の焼却が終わったら【粉砕】。粉砕した粉を土と混ぜ合わせたら埋めて終了。


 埋めた部分がこんもりと盛り上がっているが、それが墓に見えるので手を合わせておく。俺が殺したんだけど、放っておくと多くの邪気を生み出す原因にしかならない。申し訳無いが、諦めてほしいところだ。もう生きてないけど。


 自分を何度か【浄化】して綺麗にしたら、拠点へと帰った。カマクラを開け、今度は全員纏めて綺麗に【浄化】し、勾玉での吸引と【浄化】も行った。全て終わったので、カマクラをしっかり閉じて、おやすみなさい。



 <異世界764日目>



 おはようございます。今日はゴブリンの森に到着してから4日目です。伯爵軍もゴブリンを倒しているようだが、そこまで数が多くない。おそらく士気が上がらないのと、兵士が安全第一で動くようになったからだろう。良い事だ。


 おそらくゴブリンが見えたら襲いに行き、罠にかかる奴等が続出したのだと思う。昨日の感じでは、罠を撤去する方に力を注いでいる感じだった。最終的には殲滅できるだろうが、そこまでにどれだけ時間が掛かるのやら。


 伯爵軍の遅い行動になんて付き合えないんだが、いったいどうしたものか……。俺にとっては知恵のあるゴブリンを始末できればそれで良かったのであって、アホ伯爵の駒になる気なんてない。既に知恵のある奴は全て始末したし……。


 伯爵軍の兵士の鎧をまだ持っているので、あれを出して王女が説明したら理解するか? 分からないが、伯爵も軍を発している以上は成果無しじゃ帰れないだろう。あの集落を潰させれば満足するっぽいし、道中の罠は撤去してある。


 その線で王女に話させたら、なんとか通るかもしれないな。とりあえず朝の日課は終わらせたんだから外に出よう。カマクラの扉を開けると、今日もムワっとした空気に包まれる。本格的に暑くなってきたなぁ。


 一応カマクラの中を【冷風】で冷やしておき、問題無いようにしておく。王女一行の方も確認しておいたが、熱中症にはなっていないようだ。茹だる様な暑さでは無いからだろう。暑いもののカラっとした暑さだ。


 椅子に座り、コップに神水を入れて冷やして飲む。ゆっくりと1人の時間を楽しんでいると、暑かったのか孫と三男が起きてきた。お互いに挨拶し、神水の小樽を出したらキンキンに冷やして置いておく。


 2人には適当に飲むように言い、俺は水を汲みに出掛けた。後ろから悲鳴っぽい何かが聞こえた気がしたが、きっと気のせいに違いない。樽の中に余っていた神水を川に捨てると、またもや五月蝿く波立った。


 俺は無視してそれぞれの樽に神水を作って入れ、全て満タンにしたら拠点へと戻る。既に女性陣も子供達も起きていたようだが、男2人から恨みがましい視線を向けられた。どうやら悪戯か何かだと思われたらしい。


 俺は皆と朝の挨拶をし、その後に一応の愚痴を聞いておく。文句を言いたい気持ちは分かるが、調べもせずに一気に飲んだのは俺じゃないんだがな。ゆっくり飲めば気付いた筈だが、一気に飲んだのは自分の所為だろう。


 俺の反論に黙ったのは、自分達も薄々は気付いていたからだろう。そうしていると王女と巨人と長女が起きてきたので、キンキンに冷やしてから、飲むなら自分で入れるように言っておく。


 どうやら長女が3人の分を入れるらしい。王女も巨人も眠そうな顔をしているので、昨日の夜は暑かったのかね? 3人が何故か息ピッタリなほど同じタイミングで口をつけ、同じタイミングで絶叫した。芸術点、高いなー。



 「何て酷い事をするんですか!! 常識というものが無いのですか貴方は!? こんな嫌がらせをするなんて!!」


 「嫌がらせじゃなくて、悪戯な。おかげで目が覚めただろう? それはともかく、昨日の夜に知恵のあるゴブリンを皆殺しにしてきた。おそらくあの集落には、もう罠を作れるゴブリンは残っていないだろう」



 俺はゴブリンの集落の中央に知恵のあるゴブリンが集められていた事。これは昨日集落に案内させたゴブリンが居たから等と言っておき、集落よりも先に洞窟があった事も伝えた。


 そこには兵士の鎧を着て、兵士の剣も持っていたゴブリンが5体いた事も説明する。老人の様なゴブリンの事も言い、最後にそいつらは皆殺しにした事を伝えて終わりだ。で、ここからは提案だと言うと、王女の顔が引き締まった。


 集落に行く為の道がある事、そこには罠が無い事、集落のゴブリンを殲滅すれば手柄になるんじゃないかという事だ。俺達は知恵のあるゴブリンが広がらないならそれでいいので、さっさとアホ伯爵には終わらせてもらいたい。


 それを伝え、愚かな伯爵を誘導できないかを話していく。すると、ゴブリンの森に飽きていた王女一行は飛びついた。まあ、気持ちは分かるんだが、一応危険な魔物を討伐する仕事なんだから本音は隠せよ。


 王女一行と色々話し合った結果、鎧と剣は証拠として持っていく。洞窟にいる偉そうだったゴブリンは始末した。残りのゴブリンを掃討すれば、伯爵の手柄になるんじゃないの? と誘導する事に決めた。


 俺達は朝食を作っているから、その間に王女一行が誘導する事で話が纏まり、5人は伯爵の下へと向かう。一応建前としては、洞窟のゴブリンは数が少なかったが集落は多く、こちらの人数では到底足りない……的な事を言うそうだ。


 何でもいいから、さっさと終わらせろ。そう思うものの、ここまでやって報酬無しは腹が立つ。なので貰える物は貰ってから去りたい。だからこそ、名誉はやるから後はお前達でやれという形にしたいんだ。


 ジャガイモパンとかす肉のスープ、それに玉子焼きと出来たが帰ってこない。仕方ない、冷めたら美味しくないし先に食うか。そう思ったら走って戻ってきた。直ぐに椅子に座って食べ始めたが、そんなに急ぐ事か?。


 食べながら話すと、どうやら伯爵は信じたらしく、一斉攻撃を行うと息巻いているらしい。ちなみに信じた理由は兵士の鎧だった。今回兵士が着けている鎧は、今までの物に比べて軽量化しているそうだ。


 ゴブリンが着ていたのが軽量化された鎧だったから信じた様だが、丁度5人行方不明になっていて鎧の数と一致している。それを取り戻したというなら、間違いなくゴブリンからだろう。伯爵は、そう結論付けた。


 俺達からすれば何でも良い。名誉は要らないからさっさと終わらせろと言うだけだ。まあ、王女一行が言いに行かなきゃ信用しなかっただろうけど、信じて戦うなら今日中にでも終わるだろう。


 伯爵軍は数も多いし、あそこはゴブリンの集落でしかない。烏合の衆を殲滅するだけの簡単なお仕事だ。



 ▽▽▽▽▽


 1540終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1635枚

 銀貨2445枚

 大銅貨1750枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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