表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1534/1948

1533




 ヘビーブルのステーキを焼くのだが、そんなに早く焼いても仕方がないので先にカマクラを作って寝床の準備をしておく。王女達はテントを使うらしく、町に買い物に行って戻ってきた時には2つ立っていた。


 いわゆる三角形のテントで、アイテムバッグに入れていた青銅の棒が支柱らしい。どうも、伯爵軍が使っているのも同じ様な物なんだそうだ。雨が降ったら濡れるんじゃないかと思うが、大丈夫なのか?。


 そう思ったので聞くと、濡れたら濡れた時らしい。王女一行はメルから料理を習っているので、これ以上は邪魔にしかならないと思い、自分の料理場所へと戻る。まだちょっと早いかもしれないが、そろそろ焼くか。


 肉に香辛料を振って馴染ませておいたので、丁寧にじっくり焼いていこう。ジュージューと良い音をさせながら焼かれていく肉の匂いを嗅ぎ、横の土鍋から吹き上がる麦飯の匂いを蓮が交互に嗅いでいる。


 どうやらお腹が空いている様だが、出来上がるまで待ちなさい。匂いを嗅いで誤魔化すなんて事をせず、もうちょっとゆっくりと待てないもんかね? 今日の昼食だって麦飯だったろうに……。


 イデアの横の椅子に座って待っているように言い、俺は引き続きステーキを焼いていく。フライパン2つで焼けるのは本来は2枚なのだが、俺は横着して6枚焼いている。2枚の上に浮かせた2枚ずつを焼く形だ。


 こうでもしないと何回も焼く羽目になり、夕食が大幅に遅れるんだ。流石にそれは困るので一度に大量に焼くしかない。次は7枚焼きだ。それが終われば夕食となる。焼けた6枚用のソースを作り、上に掛けたので新しい肉を焼く。


 王女一行の料理もそろそろ終わるみたいで、発酵無しのパンとスープにゴブリン肉を焼いたらしい。向こうにゴブリン肉の食べ方を教えたようだな。それに関しては別に構わないのだが、今のところ狩王国だけだな、自ら気付いていたのは。


 食べ物がある所では無理してゴブリン肉を食べようとする必要が無いからだろう。厳しい所ほど、食べ方を工夫すると言うか、手間が掛かっても食べられるように加工するんだろうな。どんぐりとか、河豚の卵巣みたいなものか。


 下らない事を考えている間に焼けたので、皿に盛ってソースを作る。ささっと作って掛けたら、ようやく夕食だ。皆も椅子に座っているし、俺も座って食べよう。それじゃあ、いただきます。



 「うん、いつも通りの味は出ているから及第点かな? 肉が縮んだりせず柔らかく焼けているのと、ソースを作る時に少しだけ竜の脂を追加したのが良かったな。その御蔭でソースがヘビーブルの肉の強さに負けてない」


 「お肉が美味しい! 噛むとね、お肉の味がぶわって広がるの。へびーぶるはね、塊焼きじゃなくてすてーきの方が美味しいよ。れんね、こっちの方が好き」


 「うん、塊焼きだと中に残りすぎるのかもしれないね。赤身の味が強いから、脂を落としてあっさりにした方が旨味を感じやすいのかな? お肉を食べてるって感じる焼き方の方が美味しいね」


 「ま、美味しければ何でもいいさ。ヘビーブルはガッツリ食べるタイプの肉だからね。四の五の言わずに黙って味わうのが1番だよ」



 まあ、確かにそうだな。冷凍していた肉だけど、それでも赤身の強さはちゃんと残ってるんだから驚きだ。焼いて美味しい肉だから堪らないね。向こうから恨みがましい目が向けられているが、知った事じゃないくらいには美味い。


 王女一行だって普通に自分達で作って、自分達で食べてるんだから上出来だろう。今まで殆ど料理らしい事をした事が無く、肉を焼いた事ぐらいしかないらしいし。パンを焼いたり出来たんだから、随分進歩したんじゃないかね?。


 向こうからの視線なんて一切気にせず食事をし、終えたら食器を綺麗に【浄化】して収納する。王女一行も魔法は多少使えるらしいので、食器の汚れを【清潔】で綺麗にしてから仕舞っているようだ。


 意外と言ったら何だけど、生活に魔法を使う事に抵抗が無い感じがする。割と攻撃とかに使う事が多いが、生活で使わないと腕も磨かれないし魔力もなかなか増えない。思っている以上に生活で使う事は重要なんだが、やっているようだ。


 まだ寝るには早いので外でゆっくりしているが、王女一行も今はゆっくり休んでいる。俺は子供達とディルとトランプで遊んでいて、女性陣はシードルを飲みながら雑談中だ。何故かそこに王女一行も加わっているが。


 どうやらタダ酒が目当てらしいが、そこは好きにしてほしい。俺は酒の配分をどうするか何て知らないし、皆も割と好きに飲んでいるみたいだしな。それに飲み方は大人しいので、特に注意する事もない。


 王女一行はこの国以外の国について聞きたがっており、女性陣はその話をしてやっている。ちなみにだけど、この国はヴィラノーア連合国というらしい。元々幾つかの国が合併して出来上がった国だが、帝国と違い最早1つになっている。


 連合国の名前を未だに使っているのは、過去に4つの国が合併して1つになった事を忘れない為なんだそうだ。まあ、古くにどんな国があったとしても、今は1つに纏まっているなら良いんじゃないかと思う。


 女性陣は北にある狩王国や、その東の聖国。南西の公国に東の王国の話をしている。この国からすれば東から北東の方向が王国だ。ただし、山を越えてくる事は不可能に近いだろう。そう言うと安堵している。


 何処の国でも、自国の国防が第一だからな。それは当然なんだが……そろそろテントに行った方が良いぞー。随分暗くなってきたからな。このままだと【光球】の魔法を使わないと話も出来なくなる時間帯だ。


 それにお前さんら酔っ払ってるだろ? 既に足元が覚束ない状態じゃないか。ほれ、さっさとテントに行って寝ろ。俺は男2人をテントに連れて行き、中に放り込む。久しぶりに飲んだらしく、加減が分からなかったようだ。


 そんな男2人を放り込み、さっさとカマクラへ。女性陣も3人をテントに放り込んだらしく、カマクラへと向かっている。そういえばトイレは王女一行が作っていたらしい。【土壁】と【落穴】の魔法でだ。


 意外と言っては何だが、この国では魔法は生活寄りなんだろうか? それとも王女一行がそういう教育を受けているだけなのか……その辺りは聞いてみないと分からないな。とりあえず、既に舟を漕いでいる子供達を寝かせよう。


 カマクラの中に連れて行き、すのこの上に布団を敷いて寝かせる。左右にダリアとフヨウを寝かせたら、【昏睡】を使って深く眠らせた。いつも通りに連れて行かれるも、丁寧に撃沈して寝かせていく。


 女性陣を寝かせたら体を綺麗にし、勾玉で吸い込んで【浄化】した。やるべき事は既に終わったし、後は寝るだけだが………うん。周囲に異常は無いな。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界762日目>



 おはようございます。今日はゴブリンの森2日目です。昨日もそうだが、あまり多くを討伐すると伯爵が何か言ってくるかもしれないので、間引くにも加減しなきゃならないのが腹立たしい。もっと早く殲滅できるんだがなぁ。


 女性陣からも聞いているが、賢いゴブリンが現れると面倒な事にしかならず大変だ。この森のゴブリンも罠を仕掛けたりしているし、このまま色んなところに伝播していくと危険な事になるのは間違いない。そこら中が罠塗れとか嫌すぎる。


 朝の日課を終わらせた後カマクラを出ると、何だかどんよりした空模様だった。何と言うか、雨が降ってきそうな天気だなー。今の内にテーブルと椅子の上に、土で屋根でも作っておくか。雨が降ってても食事はするからな。


 王女一行の方にも屋根を付けておいて……と。これでよし。とりあえず南東の方に行って水を汲んで来よう。身体強化で走って行くと川が見えたので、近くに行って水を汲む。当然のように神水にして入れるのだが、古い神水は捨ててしまう。


 川に流した直後から川の中が騒がしいが、俺はスルーして水を汲み、終わったらさっさと戻る。誰かに見られても面倒だし。



 ▽▽▽▽▽


 1533終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1635枚

 銀貨2445枚

 大銅貨1750枚

 銅貨50枚


 神鉄の刀

 神鉄の槍

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ