1517
アディアムとフェリューと共に移動し、宿に着いたので分かれた。2人は宿の部屋をとり、俺達は部屋に戻る。既に王都のダンジョンは攻略しているので、次は西のダンジョンだ。そこが終わったら………どうしよう?。
順当に行くなら次の国へと行くんだが、次の国があるのかどうか不明だ。そういった情報収集もしていない。場合によっては、ここより先に国が無い可能性もある。そうなると、西のダンジョンを攻略したら戻る事になるな。
とりあえずの目標はあるものの、宿の部屋が確保出来ている間に情報収集はしておくべきか。とはいえ明日には移動するだろうから、情報収集は今日しかないな。俺は部屋で皆にその事を話し、宿の部屋を出た。
1人で部屋を出た俺は、近くの人から情報収集を開始する。大銅貨を渡しながら話を聞き、昼までに12人から話を聞くも芳しくない。情報が無かった訳じゃないんだが、何と言うかアバウトな情報しかなかった。
どうも西の端から南に行く道があるので、そこに国境の砦はあるらしいのだが、この国でも他国があるのか分かっていないらしい。どうも険しい山を越えた先に国があるそうなのだが、国交が無いそうなのだ。
この国の者もそれなりに知っているのだが、かと言ってどんな国なのかは知らない。そんな奇妙な状況になっている。その昔、険しい山を越えて向こうの国に行き、交流して帰ってきた者が5人ほど居た。
その結果、国があるという事は分かっているのだが、山が険しすぎて何も分かっていない。それが一般人の知る情報だった。この国の上層部なら詳しい事を知っているかもしれないが、そいつらに借りを作る気は無い。
なので、後は行き当たりばったりで行くしかないな。駄目なら東の大陸に戻るという事で、とりあえずは行ってみるか。
そもそもこの国で終わりかどうかも定かじゃない。俺達は神様に示されてこの国に来ているが、どこまで行けば終わりか分かってないしな。
宿に戻り、皆に一声掛けて食堂に移動する。大銅貨13枚を支払って昼食を頼んだら、席に座って話しながら待つ。情報収集の成果を話しているものの、芳しくなかった事を皆も理解したようだ。大銅貨12枚も使ったのにな。
「西の端から南に行くとある険しい山ねえ。久しぶりの山越えだけど、山の越え方が分かってなかったり、道が無いと越えるのは難しいか。帝国の2つの山は、それでもマシな方だったんだね」
「まあ、アレは帝国国内ですからね。国内の移動の為なら整備もするでしょう。今回の山は国境です。互いに相手国が攻めやすくなるのは良しとしないでしょうから、整備なんてする筈ないですよ」
「そうだね。正直に言うと懐疑的だけど、平民が知っているくらいだから一応は国が在ると思うしかない。予算獲得の為に架空の国をでっち上げている可能性も無いとは言えないんだけど……」
「国防ともなれば、国としては予算を出すしかないものね。たとえどれだけ怪しくとも国は守らねばならないから、出さないとは言えないしょう。相手がいきなり山を越えて攻めて来る事だって無いとは言えないし」
「でも、仮に攻めてきたところで、町なんかを確保し続けられるのかな? 直ぐに攻められて帰れなくなるかもしれないのに? ……そう考えて、向こうも攻めてこないのかな」
「攻め取る事は出来ても、取った町を維持するのは難しいからな。兵士の食料に壊れた武具の修理、反撃してくる相手への対処に、国を隔てている険しい山。どう考えても維持は無理だろう」
「無理と言うより、自殺行為と言って良いのでは? 本国からの補給もままならない状態で戦争なんて出来ませんし、する意味もありません。維持できないのなら、略奪して帰る事ぐらいでしょうか?」
「やってる事が戦争じゃなくて盗賊だね。元盗賊のあたしが言うのも何だけど、国ってよく考えたらそんなものか。相手の国を攻めて奪うんだから、やってる事は本当に盗賊と変わらない」
「まあ、それが”国”ってもんさ。とりあえず西のダンジョンという目的はあるが、それ以降の目的が曖昧だ。もし何かあるのなら、また神様から石板でも下ろされるだろう。指示が無いなら戻っても良いしな」
皆も同じ意見だったので、まずは西のダンジョンに向かって出発だ。とはいえ明日からであって、今日ではないけどね。昼食を終えた俺達は宿の部屋へと戻ったが、皆はそれぞれの修行内容を反復しているらしい。
俺は子供達にそろばんを教えながら過ごし、夕方になったので食堂に行く。女性陣はニヤニヤしていたが俺はスルーする。ニヤニヤの理由? アディアム達の部屋だよ。【気配察知】でナニをしているかは分かるからな。
食堂に行き、大銅貨13枚を支払って夕食を頼む。席に座って待っていると直ぐに運ばれてきたので食べ始める。今日は妙に早いが何かあったかな? とりあえず食べ始め、早めに席を空けようか。
夕食後は直ぐに宿に戻ったが、丁度俺達が部屋に戻ったタイミングでアディアム達は部屋を出たようだ。これから食事かね? 皆も気付いたのか、その話で盛り上がっている。それは放っておいて、俺は子供達と過ごそう。
子供達がリバーシで遊んでいるのを観戦しつつ、ダリアをブラッシングしている。既にダリアは眠っているが、俺は気にせずにブラッシングを続けて毛並みを整える。ダリアは毛が抜けるときには抜けるが、そもそも毛繕いをしない。
理由は【清潔】を使えば取れるからだ。そのうえ俺が毎日綺麗にしているので、自分でする必要が無いと理解もしている。なので全く毛繕いをしなくなった。特に邪生の心臓を食べて知能が高くなってからは、本当に一切しない。
そんな事を子供達2人に聞かせつつ、全身をブラッシングした。その後、フヨウにもブラッシングを行い、撃沈してもしつこく続けた。どう影響が出るかは分からないが、少なくとも悪い影響は無いのが分かっているので大丈夫だろう。
子供達の髪にもブラシをかけ、2人とも撃沈させたら布団に寝かせていく。【昏睡】を使って深く眠らせたタイミングで、女性陣に腕を持たれ連れて行かれた。昨日無かったものの、神界だったので意識的には……いや、何でもないです。
【房中術】【鋭覚】【精気】で満足するまで付き合い、終わったので全員を寝かせた。部屋と体を綺麗にし、勾玉を使い【浄化】し終わったので寝よう。布団に横になり目を瞑ったら、おやすみなさい。
<異世界756日目>
おはようございます。今日は西のダンジョンの町に移動する日です。さっさと朝の日課を終わらせてゆっくりするか。……よし、終わった。椅子に座って神水をコップに入れて飲んでいると、朝から外に気配がするな? それも結構多い。
【探知】と【空間把握】で確認すると、何故か兵士がうろついている。何かあったのかと思うが、兵士は宿をスルーしてそのまま歩いて行った。俺が夜中に起きていないという事は、俺達に危険が迫っていた訳では無い。無いんだが……。
何があったのか分からないのは、妙にモヤモヤするな。それを振り払うように眼を閉じて、頭の中を空っぽにしているとフヨウが起きてきた。水皿に神水を入れてやると、いつも通り吸い上げて定位置へ。そのまま力を抜く。
動かなくなったフヨウと同じ様に、俺も眼を瞑り頭を空っぽにする。再び何も考えないで居ると、今度はダリアが起きてきた。水皿に神水をいれて出してやると、ゆっくりと飲み始める。
ダリアがどう動くか分からないので待っていると、蓮とイデアも起きてきて、その音で皆も起きてきた。静かな朝に、上手く頭を空っぽに出来ていたんだが……仕方ないな。上手くいっている時ほど、こんなもんだろう。
皆が起きたので布団などを片付けて神水を入れる。部屋に戻ってきた皆に出しつつ、少し雑談。飲み終わり、頭も覚醒したら部屋を出る。片付けと忘れ物が無いか確認したら、カウンターに居る少年に説明しよう。
宿のキャンセルと返金不要を言い、食堂へと移動。大銅貨13枚を支払って、朝食を注文したら席に座る。ゆっくり待とうと思ったが、何やら五月蝿いな。
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1517終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1704枚
金貨2679枚
大銀貨1637枚
銀貨2488枚
大銅貨1953枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




