1516
左右に並んだ貴族の後ろ、壁際に近衛と思しき騎士が並んでいたんだが、貴族の言葉でこちらを捕縛か殺害する為に動き始めた。剣を抜いたので即座に左半分の連中15人を、【念動】で首を絞めながら宙吊りにする。
右の近衛は5人程がディルに【念動】で首を占められて宙吊りに、残りの10人は殴り飛ばされ、蹴り飛ばされ、投げられて叩きつけられ、股間にアッパーを喰らって沈んだ。あっと言う間の出来事だったので、周りの連中は唖然としている。
「何だ、この程度の雑魚で俺達をどうにか出来ると思っていたのか? 入り口の扉の向こうにも待機させているんだから、あいつらも入れてこい。纏めて殺してやる」
俺は味方以外の連中に対し威圧を叩きつける。もちろん、入り口の扉の向こう側に居る連中にもだ。ガタガタ震え失禁しているバカの腹を前蹴りで蹴り飛ばし、もう1度言ってやる。
「皆殺しにしてやるから扉の向こうのゴミを呼べ……。さっさと呼べっ!!!」
「は、入ってこい! 早くワシを助けろ!! 早く!!!」
そう叫ぶものの、扉の向こう側に居る奴等は全く入って来ない。まあ、当然なんだけどね。あっちに居る奴等には強力な威圧を一気に使ったので、殆どが失神している。そして失神しなかった奴は既に逃げだした後だ。
その事を知らないからか半狂乱になって扉へと向かうバカ貴族。宙吊りにしている近衛の中で気を失った奴は放り出し、まだの奴は続けている。そろそろ全員気を失いそうだな。心配せずとも、無理矢理呼吸をさせるので死にはしない。
何とか這って行き、重い扉を無理矢理に開けて外を見た結果、バカ貴族は気絶した。外の廊下には30人ほどの騎士が倒れているからだろう。バカ貴族には気を失っている騎士が殺されているようにでも見えたのかね?。
俺はバカ貴族の襟首を掴み、強引に引き摺って元の位置に戻す。そして腹を蹴り上げて、無理矢理に目を覚まさせた。
「お前はシャディアンが作った国の貴族の癖に、【念術】も知らんのか? 念術には感知系の技が幾つかあるが、その中に【敵意察知】と【悪意感知】というものがある。俺は王城に入る前から使っているが、お前は最初から俺達に敵意と悪意を向けていたな?」
「な、何を……」
「お前の様なゴミが、まともに喋る等とは思っていない。よって白い枷を使う。さあ、全て吐いてもらうぞ?」
俺はこのバカ貴族に白い枷を2つ着けて喋らせる。すると、大した功績も無い劣等感から、俺達を嘘吐きにする事で功にしようとした事が明らかになった。あまりにもバカバカしくて下らない理由に俺達は呆れ、王や宰相はブチギレている。
そもそも俺達を嘘吐きに仕立て上げたとしても、そんなものは功にならない。仮に相手の嘘を暴いたところで、それが国家にとって重要な事でない以上は功績にはならないのだ。そんな事は当たり前の事なのだが、劣等感からか何でも良かったらしい。
何かしら他人に胸を張って言える事なら、本当に何でも良かったのだと分かる。どうも先代が優秀だった所為で常に比べられ続け、蔑まれてきたようだ。そりゃ性格も捻じ曲がるだろうさ。当たり前だろうに。
功を挙げていない事を揶揄するなら、揶揄した奴が手本を見せてみろ。そう言えば終わる話でしかない。まあ、何があったとしてもコイツがやった事が許される何て事は無いんだがな。だから俺は、白い枷を追加でプレゼントした。
2分ほど待って外したら、いつも通りの聖人の出来上がりだ。俺達に対して深く謝罪した後、どんな刑罰でも受けると王に言っている。いきなり変わったバカ貴族に対して周囲が驚いているが、コレが裏組織が変わった原因かもな? と言っておく。
王も宰相も王太子も、そして周りの貴族も近衛も、俺達以外の全員が顔を真っ青にして離れる。バカ貴族は穢れの無い、澄み切った顔をしているからだ。つまり俺達を怒らせると、こういう風に変えられてしまうと理解出来たらしい。
流石にドン引きしているものの、そもそも不老長寿にとって主となるのは神々であって人間種ではない。もちろん面倒なので国の法は守ってやるが、だからといって絶対に守る訳では無い。何故なら神命の方が遥かに上だからだ。
俺に加護と祝福を与えたのは浄神であり、そしてその神命は下界の浄化。邪気の浄化から、ゴミみたいな者の”浄化”まで。多くの物事の浄化を俺は命じられている。だから腐った奴は変えるか殺す。そのどちらかしか無い。
その事をここに居るバカどもに聞かせた結果、やっと不老長寿という者を正しく理解出来たようだ。王だろうが貴族だろうが、腐っていれば潰す者達なのだと。権力者にとっては天敵なのだと、ようやく分かったようだ。
そんな奴等を招き入れたのだから、それは招いた方が悪い。腐った王だったら、とっくに殺されるか変えられてしまっているのだ。あの白い枷を使って。………急に早く終わらせようと動き始めたが、俺達にとっては都合が良いので放置する。
適当に王と宰相が一言喋って終了となり、俺達はアディアムとフェリューに先導されて謁見の間を出て行く。ちなみに謁見の間を出てしばらく歩くと、急にアディアムが笑い始めた。何かと思ったら、あんなに怯えている貴族どもは初めて見たらしい。
いちいち鬱陶しく、ネチネチと言ってくる胸糞悪い連中だったようだ。アディアムに念術の才能が有ると分かるや、掌を返して取り入ろうとしていた様で、子供の頃から面倒なクズどもだった。
そんな連中の恐怖に引き攣っている顔が見れて、心の底からスカッとしたんだと。もう王城に来る事も殆ど無いらしく、最後の最後でとても良いものが見れたと喜んでいる。王太子以外は外に出なきゃいけない国だからなー。大変だ。
そう思ったらそうでもなく、これからはフェリューが居るので今までよりは楽だと言っている。1人だと浮ついて失敗したり、凹むと際限が無くなったりと難しい。2人なら1人の時より遥かにマシで、色んな失敗もし辛くなる。
王城を出て、貴族街を歩きながらそんな話を聞いているんだけど……女性陣はフェリューと話しているが、その内容がなぁ。堂々と中央通りで話すのは止めてくれませんかね?。
「それで、アンタはそれなりに王城に詰め込まれてたんだろ? 顔合わせとかどうだったんだい? 王妃や側室がゴチャゴチャ言ってきた筈だし、自分の方が上だと蔑んできたろ。あいつらはそんな事しか出来ない醜い連中だからね」
「それでこそ貴族や王族ですからね。醜いのが当たり前です。そうでなければ政治など出来ません。あんな汚物をどうにかしなければいけない仕事ですから、汚物塗れになるのは当たり前なのですよ。貴族や王族は何故か自覚していませんが……」
「主様も仰るけど、清濁併せ呑めなければ政治なんて出来ないよ。でも、濁を飲むという事は、自分も汚物の影響を受けるという事でもある。そこを己の中で何とかしなければいけないんだけど、それが出来てる者を見た事は殆ど無いね」
「むしろ見た事がある事に驚くわ、汚物しか居ないと思っていたのに。それより、貴女ちゃんと避妊してる? 変な薬でしてないでしょうね。昔、祖母の薬を真似た危険な物を売っている者が居たの。だから聞いているんだけど……」
「えっと……私はいつもコレを使っていて、他のも」
後はスルーしよう。大通りで堂々と話す事じゃないんだが、女性陣に言ったところで止める事は無いだろう。ああいうのは終わるまで放っておくしかない。アディアムもそれを知っているのか、無関係を装っている。
俺はそこまでしないが、だからと言って関わろうとも思わない。既に平民街まで来たから、後は宿まで戻るだけだ。アディアムから何故あんな所の宿に泊まっているのか聞かれたので、裏組織と関わりのある宿だったからだと教えた。
普通の宿なら警戒しなきゃいけないが、裏組織と関わりがあって襲ってくるなら聖人にすればいいだけだ。1度聖人にすれば元に戻らないし、普通の宿より遥かに安全になる。そう言ったら物凄く納得していた。
ついでにアディアム達も同じ宿に泊まる事にしたらしく、一緒に行く事になった。
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1516終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1704枚
金貨2679枚
大銀貨1637枚
銀貨2488枚
大銅貨2004枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神金銀の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




