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1515




 アディアムとフェリューと話しながら、現在王城への道を歩いている。アディアムが居るからか色々な事をスルーして進めているが、そもそも王城なんぞに行く気が無いのだから意味が無い。これで用があるなら楽だと感じるのだろうが……。


 そんな話をしたら何とも言えない顔をされたが、俺達にとっては何の用も無い場所だからなぁ……。世の中なんてそんなものだし、価値の無い者にとっては欠片も価値が無いんだよ。本当にそんなもんさ。


 貴族街の門を抜け王城へと進んでいるのだが、周りに騎士が居る。分かりやすく言うと周りを囲んでいるのだが、こいつらは、それが喧嘩を売る行為だと知らんのか? 知っていてやっているなら嫌がらせなんだが……自覚は無さそうだな。


 護衛される側なら正しいと思うかもしれないが、そんな事は無い。護衛の場合は横と後ろにつくものであって、半円状に囲うのは相手を捕縛するか殺害する時だけだ。何より、大人数で圧迫している時点で護衛ではない。


 そもそも護衛であるならば意識は外側へと向けるものだが、こいつらの意識は全て内側、つまり俺達に向けられている。その時点で間違いなく護衛ではない。良く言っても監視、悪く言えば捕縛か殺害。これしか考えられない。


 そんな奴等を引き連れて俺達は王城へと入って行く。王城と言えば大きくて華やかで当たり前なのだが、色々な国の王城に入ったりしてきた身としては、別にどうこうも無ければ何か思う事も無い。もう慣れたというのが正しいのかね?。


 特に感動も何も無く歩いて行く。王城に対しては、子供達も然して興味が無いらしい。まあ、そうだわな。阿呆な連中が周りを囲んでいて、感動しろとか驚けとか言われても無理なもんだ。当然と言えば当然過ぎる。


 ぞろぞろと歩いていると、それなりに大きな扉の前に来た。多分、所謂<謁見の間>的な場所の扉だろう。綺麗に飾られた、漫画やアニメでよく見るような細工が施されている。この国の物は王角竜が描かれているようだ。


 その扉が開け放たれ、中へと進む。3段ほど高くなった場所に王が居て、その右手前に高齢のエルフ。左手前に若者。これは王太子かな? そして左右に何やら偉そうな連中が立っている。何処の国でも似たような形なんだなー。


 アディアムとフェリューは俺達を連れて来た後、右に移動して片膝を床に着けた。俺達は立ったまま目の前を見ている。俺は【探知】と【空間把握】を使いながら、いつでも【幻死】を使える様に準備して待つ。



 「よく来て下された、不老長寿の皆様。余がシャムニーの王、デオルファス・ウィヴ・シャディアンである。我が祖、大英雄シャディアンと同じである不老長寿の方々と御会いできるとは思わなかったぞ」


 「私はシャムニーの王太子、ウェルナス・フェヴ・シャディアンと申します。不老長寿の方々に御会い出来るとは思いませんでした。光栄な事です」



 その後は俺達も自己紹介の様な挨拶をしたが、正直に言って胡散臭い。こいつら笑顔を貼り付けているだけで、腹の中は真っ黒なタイプだ。まあ、その辺りは【探知】で分かるし、ダナが先ほどから【念話】で教えてくれている。


 どうも【神眼】を使わない事に関して、闘神の爺さんから怒られたらしい。<使えるものは何でも使え>。権能さえ使えるもの扱いする神々が、【神眼】を使うな何て言う筈が無い。もっと有効活用しろと怒られたそうだ。


 だから現在の状況を教えてくれている。王の精神状況、宰相の精神状況、王太子の精神状況、そして周りの貴族ども。面白いぐらいに俺の【探知】と一致している。それでも俺の【探知】の方が精度は低いので、【神眼】はやはり優秀だ。



 「ふーむ、東の国々が左様な国々であったとは……フェイマットとは争いになる事も多く、こちらに妙な薬を入れてきたりもしてくる厄介な国だったのだが、まさかそんなおかしな事をしておるとは……」


 「陛下。彼の国の聖神殿とやらが潰えたというのならば、こちらに対する態度にも変化が出ると思われます。それがどちらになるかは分かりませぬが、おかしな者らが潰えた以上は強気には出ないかと……」


 「そうであるな。宰相の申す通り、おかしな者どもが危険な薬を作り、それで金儲けをしておった。それは我が国に対する攻撃でもあったのだが、それが潰えた以上は手出しはしてくるまい」


 「先ほど不老長寿の方が仰っておられましたが、王都の民に貨幣がバラ撒かれた以上は、それを取り戻すのは難しかろうと思います。王城からの命があったとしても、民は返しますまい。誰の物かは分かりませぬ故に」


 「しかし、それは言われた事が事実ならばでございましょう。幾ら不老長寿といえども、そこまでの事が出来るとは思えませぬ! 我等としては証明してもらわねば納得できかねますが、如何に!」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」



 左に並んでいた貴族が急に茶々を入れてきたが、こいつはいったい何を言っているんだ? もしかして王とグルになって芝居でもやってるのか? その割には王の精神状況に変化は無しか……。でも強心臓の場合は変化が出ないしなぁ。



 「陛下、どうやら不老長寿の方々は反論も無いようですぞ。これはやはり嘘だったという事に間違いございますまい。証明出来ぬ以上は嘘と言っても間違い無いのですからな!」


 「えっと……不老長寿の皆様、何かございませんか?」


 「何かと言われてもな。どれだけ証明しても信じない者は信じないから、ハッキリ言えば時間の無駄だろ? それと、俺達の言っている事が事実かどうかは、お前達が調べる事であって俺達が証明する事では無いんだが?」


 「………いえ、言い出した者が証明するのが道理では?」


 「ならば、こいつらは俺が証明する為に出してきた物を信じるのか? 難癖なぞ幾らでもつけられるぞ? 結局のところ、己らで調べた物しか信用しないのが人間種というものだ。だから言っている、お前達で調べろとな」


 「「「「「………」」」」」


 「勘違いしているようだから言っておく。そもそも俺達にとっては、お前達が信じようが信じまいがどうでもいい。先ほども言ったが、難癖など幾らでもつけられるからな。そんなお前らの茶番に、いちいち付き合ってやる義理も無い」


 「ち、茶番だと!? そなたは不老長寿とやらかもしれんが、言って良い事と悪い事の区別も出来んのか! 我ら貴族を何だと思っておる!!」


 「穀潰し。国を腐らせる汚物。厚顔無恥な生物。不要な存在。口だけの役立たず。歳をとっただけのクソガキ。他にも貴族を言い表す言葉は大量にあるな。で、それがどうした?」


 「「「「「………」」」」」


 「まさかお前達、自分達が敬われて当たり前だとでも思っていたのか? 敬われる事をしたのかお前達は? それだけの功績を挙げたのならば言っても構わんが……どんな功績を挙げたんだ? ほら、言ってみろ」


 「「「「「………」」」」」


 「おいおい、まさか功も打ち立てずに敬われると思っていたのか? 何故そんな頭の悪い事を考えたのかは知らないが、お前達のような貴族は何処の国でも変わらないな。他の国でも貴族とやらは何も変わらなかったぞ」


 「えぇーい! 貴様が証明出来るかどうかの話であろうが! 我等の事は関わりの無い事ぞ!! 貴様の話が事実だと証明してみせろ!」


 「だから言っているだろう、幾らでも難癖をつける奴が居る以上は意味が無いとな。それと、お前達が信じようが信じまいがどうでもいいと言っている。2つの事から証明する意味が無い」


 「ならば貴様は嘘を吐いたという事か! 騎士よ、王の御前で嘘を吐いたこの者どもを捕縛せよ! 抵抗するなら切り捨てて構わん!!」



 最初から、そのつもりだったろうが。謁見の間の入り口向こうにも騎士が詰めているしな。【探知】と【空間把握】で丸分かりなんだよ。しかも俺達にゴチャゴチャ言ってた奴は、最初から悪意と敵意しか持ってなかったしな。


 大英雄が始祖の国じゃないのかよ。念術は伝わってないのか?。



 ▽▽▽▽▽


 1515終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1637枚

 銀貨2488枚

 大銅貨2004枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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