表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1509/1948

1508




 銅鏡で吸引と【浄化】をキッチリしながら進んでいる為、今までのダンジョンに比べて移動が遅い。皆がストレスを溜めてないかと思ったが、それは無いようで何よりだ。流石に古代のダンジョンがアレ過ぎたので、そこまで気にしないとの事。


 と言うよりも、1度で攻略しないなら無理に速く進む必要も無い。そう言われたので納得した。今まで面倒だったので1度で攻略しようとしてきたが、初見攻略をしないのならば別段急がなくてもいい訳だ。


 俺も無理に急いでた訳では無いが、ちょっと楽になった気はする。無理はせず、着実に攻略と浄化をしていこう。地形が変わったところで、もう1度攻略し直せば良いだけだし、多分だけど1度目よりは簡単になっている筈だ。


 邪気が減るとそれだけ難易度も減るようなので、なるべく邪気を浄化して攻略する方が良さ気だな。今までの攻略は急ぎ過ぎて失敗だったか? それでも邪気は減っているし、攻略で難易度も下がっているから間違いとも言い切れない。


 そんな事を頭の中でグルグル考えながら、皆にモンスターを任せつつ邪気を【浄化】する。12層まで綺麗にしつつ突破し、13層へと進むと森だった。ここからは魔戦士の反応が無いので、先へ進む者は少ないのだろう。


 13層からは西なので、西へと進みながら【浄化】していく。相変わらず全力では使えないが、それでも吸い込み速度は向上している。正しくは浄化力が上がっているというか、権能の力を使い熟せていると言うべきか。


 大変な事には変わりなく、早く吸い込み過ぎると危険なので慎重にならざるを得ない。それでも他人の目が無いので走りやすい。銅鏡持って走っている奴って、見た目的にどうなの? って思うからな。勾玉が取り上げられたから仕方ないんだけど。


 16層まで進み、次の層で昼食にしようと決めて転移紋に乗る。光が止むと、そこは洞窟だった。……マジかよ。皆も困っているのがよく分かる。全員で色々と話し合った結果、ここで昼食をとる事に決まった。


 ここの転移紋がどの方角にあるか分からない事、最悪は迷子になる可能性も視野に入れると、今の内に食事をしておくべきという結論になった。子供達もお腹を空かせているので、ここで限界とも言える。まずは焼き場やテーブルなどを作るか。


 早い方が良いとの事なので、残っていた小麦を使いニョッキを作ってもらう。フォルには野菜とかす肉のスープを、俺は残っていた秋刀魚と鯖を焼く。秋刀魚6匹と鯖が7匹なので、それぞれ食べたい方を食べてもらおう。


 練ってもらったニョッキを茹でていき、茹で上がったら完成していたスープの中に入れて煮込む。それで完成だ。俺が焼いていた秋刀魚や鯖も良い感じに焼けたので、皿に乗せてから身を【分離】し、頭や尻尾に骨を外す。


 身に残っている骨は【粉砕】し、魚醤などを出したら食事にしよう。それじゃあ、いただきます。



 「ふぅー……料理は美味しいんだけど、洞窟の中ってのがねぇ……。仕方ないだけどさ、何だか味気無い感じがするよ。話は変わるけど、秋刀魚と鯖に分かれてるって事は、これで終わりかい?」


 「ああ。秋刀魚と鯖はコレで終了だ。後は鰹やヒラメ等があるけど、流石に時間が経ち過ぎてるし埋めるしかないかな? この秋刀魚と鯖も思っているより味は落ちてるしなぁ。かす肉は竜の腸だからか、全く落ちてないけど」


 「色んな意味で規格外なのと比べても、意味はありませんけどね。それよりもニョッキも久々ですね。ここ最近ジャガイモパンが多かったので、これも良いなと改めて思います。スープと一緒に食べられますしね」


 「竜のかす肉の味が染みていて美味しいのよね。久しぶりに新鮮な野菜もあるし、凍らせてあるけど新鮮だっただけに良い味が出てる。アルドが【熟成】してくれるから短時間でも美味しいのは助かるわ」


 「この味は長い時間煮込まないと出ない味だからね。それが短時間で味わえるのは、ありがたいよ。普通なら薪の消費量も多くて敬遠されるからね。そういう料理が手軽に出来るのは本当に凄い事さ」


 「その修行には長い時間が掛かるけどね。僕だって未だに【錬金魔法】と【錬成魔法】であって、【錬金術】や【錬成術】じゃないんだよね。全て自分で行うって、どれほど大変なのか想像もつかないよ」


 「……あっ! 滑って落としちゃった……。ごめんなさい」


 「気にしなくていいさ。失敗なんて誰にでもあるうえ、歳をとっても失敗するんだし。失敗して他人に迷惑を掛けたら謝ればいいだけだ。それで終わる話でしかない。失敗するのはいいが、落ち込んで引き摺らないようにな」


 「うん!」



 ちょっとしたアクシデントはあったが、それは気にしなくていい事だ。食事後、皆がゆっくりしている間に後片付けを行う。俺は邪気を吸引していただけなので、そこまで疲れてもいないしな。皆は戦闘をしていたので、しっかり休んでくれ。


 そう言って休ませながら、俺は食器を【浄化】していく。皆、自分の食器を持っているので、【浄化】した後で重ねて置いておけばいい。後片付けが終わったタイミングで、皆も椅子から立ち上がり準備を始めた。


 脱出紋の近くなのでモンスターは襲ってこないが、少し離れると襲い掛かってくるだろう。【気配察知】でさえ、近くの天井にコウモリ系のモンスターが居るのが分かる。実際に居るのは毒コウモリの群れだ。


 全て壊して元に戻し、穴を掘って要らない物を捨てる。魚を全て捨て、【粉砕】して土と混ぜて埋める。別のダンジョンとはいえ、ダンジョンで獲った物なんだからダンジョンに埋めても文句は言われまい。嫌がらせは受けるかもしれないけど。


 銅鏡で吸引し、毒コウモリなどを弱めたうえで出発する。大丈夫だろうが、俺は邪気の吸引と【浄化】で手一杯だ。【空間把握】も途切れ途切れにしか使えない。それ程までに銅鏡の吸引力が凄いのだが、その所為で皆に任せっきりになっている。



 「それはそれで問題無いと思います、よっ! 私達にも活躍できっ、る所は欲しいですからね。暇なのは嫌ですし……」


 「そうだ、ねっ! これぐらいなら特にどうこうも無いよ。群れて鬱陶しいぐらいでっ、耐えられない訳じゃ無いしっ! 噛まれても直ぐに【聖潔】を使えばいいだけさ」


 「どーん!」


 「【疾風弾】」



 蓮は適当な掛け声で魔法を使っている。別に悪くは無いし、魔力の高まりで魔法を使うのは分かるので誰も気にしていない。本来なら連携的に駄目なのだが、俺はその程度で連携が崩れるような教え方はしていないしな。


 連携や協力に依存する形ではなく、全員が個々に自立する強さを教えてあるので、適当なやり方でも連携できる力はある。まあ、だからと言って良い事ではないのだが、自然な連携の練習にはなっているので注意が難しい。


 洞窟のモンスターは毒コウモリしか居ないので倒すのは簡単だ。ただでさえ俺が邪気を吸引して弱っているので、更に倒す事が簡単になっている。【風弾】では無理だが、【疾風弾】一発で沈んでいるのが証拠だろう。元々弱いという言葉は無しで。


 それなりにウロウロしたが、北東に転移紋を発見した。今度は45度ズレるパターンらしい。さっさと進んで次の層へ。洞窟の邪気も吸引と【浄化】を繰り返し、大体の邪気を【浄化】してから進んでいる。だから進みは遅い。


 21層に到着したものの、それほど時間が残っていない感じなので皆と相談する。今日はここで脱出するか、いける所まで行くか。それを提案したんだが、全員一致で帰る事に決まった。まあ、急ぐ必要も無いし帰って休むか。


 ちなみに21層は草原で、ワイルドカウが見えている。牛系の地形か分からないが、ヘビーブルも余ってるのでパス。とっとと外に出よう。


 外に出た俺達は、さっさとダンジョン街を出て王都へと戻る。待たされたものの、登録証を見せて中に入り宿へと歩く。宿に着いたので中に入ると、何故かカウンターに少年の姿が無い。聖人にした筈だから真面目に仕事をしていないとおかしい。


 慌てた俺は【探知】と【空間把握】を使って少年を探す。………裏で乳繰り合ってるだけかよ、驚かせやがって。相手の女が違うが、あれは……確か神殿で見た女だ。という事は神官か?。


 部屋に戻った俺は皆に話すも、皆にとっては暇潰しの話題にしかならなかったようだ。色々な事を言って遊んでいる。とはいえ、アレって両方聖人だよな?。



 ▽▽▽▽▽


 1508終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1637枚

 銀貨2491枚

 大銅貨2069枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ