1504
バカな王の話をしていたら子供達は寝ていたので、布団を敷いて寝かせる。ダリアとフヨウも寝ていたので左右に移動させ、【昏睡】を使って深く眠らせた。酒も飲んでるし、今日は無しだろう。
そう思っていたら連れて行かれるので、疲れているんじゃないかと聞いたら、「それはそれ、これはこれ」と言われた。ウチの女性陣は思春期の男子中学生レベルだなぁ。ある意味で感心するよ、ブレないのは。
【房中術】【鋭覚】【精気】で大満足させて寝かせていく。部屋と体を綺麗にしたら、銅鏡を出して邪気を吸引して【浄化】した。終わったので、俺も早く寝よう。今日も一日お疲れ様でした。
<異世界750日目>
おはようございます。今日はゆっくりと休む日ですので、部屋に居ようと思います。今日も弱い雨が降っているみたいだし、外に出る必要も無いだろう。子供達も暇なら遊んでいるか、練習しているだろうし。
朝の日課を終えて1人でボーッとしていると、今日は続々と皆が起きてきた。朝の挨拶をして皆を見送り、戻ってくるまでに神水の用意をしておく。戻ってきたら渡して、飲みながら皆と話す。
飲み終わったコップなどを【浄化】して、片付けてから部屋を出て1階へ。大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら席に座る。皆と話しつつも気を抜いていると、突然邪気の反応が膨れ上がった。
誰かが邪生になったようだが……ああ、どうでもいいや。発生源を確認すると、大きな屋敷で寝ていた男女を邪生になった女が殺そうとしている。ほぼ痴情のもつれで間違無いだろう。
「なら、アルドの言う通りどうでもいいね。この国では各町を代官が治めているらしいし、貴族は全員王都に住んでるって言ってたよ。代官が死んだところで新しいのが送られてくるだけだろ?」
「だろうね。そもそも代官という事は所詮は代理でしかないんだし、代わりなんて幾らでも居るだろうからさ。それに男女が部屋に居て、その部屋に来た女が邪生に変わったんじゃねぇ……」
「ええ。エリアの言う通り、幾らでも居る代わりを見繕うだけでしょう。そもそも邪生に殺されたなんて、役人にとって汚点でしかありませんしね。ある意味で、いつでも代えられる役人を派遣するのは正しいのかもしれません」
「貴族だとごねるだろうが、役人だと従わざるを得ないからな。従わなければ解雇されるだけだし、貴族より遥かに代えやすく罰を与えやすい。領地持ち貴族という者に対して、色々考えさせられる国の形だな」
「貴族にも良いところは多分あるんだろうけどね。だからこそ昔からああいう形なんだし。ただ、悪事の温床にしかなってない気もするよ。元々は国に対して功績を打ち立てた恩賞だったんだろうけど……」
「もはや国を腐らせるだけだものね。功績を打ち立てても金銭や名誉を与えるだけで、土地を与えないこの国は正しいと思えてくるわ。農家が使っている土地は、国に税を払えば誰でも使えるらしいし」
「国は作物が増えて税が取れる、農民は自分の土地が持てる。もちろん使用権だけで、土地の所有は国のまま。誰かに売る事は出来ない。穴は無いように思えるね」
「所有者を変える場合は1度国に返さないといけないですし、上手く出来ていると思います。貴族が土地ごと寝返る事を考えれば、土地を貴族に持たせないのは正しいと思えますね。アレ等は自分達に利益があれば平気で裏切りますから」
俺は子供達と一緒に朝食を食べているが、女性陣が朝から妙に重い話をしている。まあ、政治形態なんかもガイアルムに帰ったら話すんだろうし、色々考えたり覚えておくのは良い事だ。良い事なんだが、今しなくても……とは思う。
朝食後、部屋に戻って子供達に魔法を教える。昨日、最奥でちょこちょこ【浄化魔法】を使っていたのは知っていたが、どうにも上手く使えなかったらしい。戦闘中だし、あの時は虫だらけで大変だったからなー。あれは仕方ない。
とはいえ、子供達は納得していないようなので教えていく。少しずつ上手くなっているものの、まだまだでもある。子供達は急ぐ必要も無いし、女性陣もそこまで急ぐ必要は無い。極みまで到達する必要が有るのかどうかさえ疑問だ。
神様連中は到達して当たり前みたいに思っているようだが、肉の体を持っているという事を忘れているんじゃなかろうか? 肉の体である以上は才能に大きく左右されるんだが……神様がそこまで考えているとは思えないんだよなー。
下らない事を考えながら教えていると、昼になったので1階の食堂に行く。大銅貨13枚を支払って昼食を注文したら、席に座って適当に話して待とう。……と思っていたら、直ぐに運ばれてきた。昼は妙に早いな。
昼食後、部屋に戻って今度は勉強となる。文字の練習は問題無いので、今は合間に教えていた算術だ。つまり計算。この星では<四則計算>が出来ない者もそれなりに居る。こういった部分は古い時代そっくりだ。
まあ、農民に文字は必要無いとか、計算なんて出来る必要は無いという世界ではない。単に面倒だから習わないとか、教えてくれる人が居ないというだけ。寺子屋なんかあれば、商人の子供とかは来そうだけどな。
<加算><減算><乗算><除算>。俺が居た時代の日本人なら小学校低学年で習うものだが、時代が違えば日本でも知る者は極僅かだった。そういう意味では知識や教育って本当に大事だと思う。
俺は女性陣と子供達以外に教える気は無いが、知り合いならば良いかなとは思う。子供達に四則計算の問題を書いておき、俺は隠密の4つの技を使って窓から外に出る。町の外に移動し、林に入って適当に木を間引く。
4本ほど伐ったら、その場で2つの<そろばん>を作り、後は全て木簡にした。作り終わったので部屋に戻り、子供達にそろばんと木簡を渡す。子供達は興味津々で触っているが、俺は一からそろばんの使い方を教えていく。
子供の頃にそろばん教室に通わされたんで、扱う事は出来るんだよ。大した腕じゃないけどね。それでも子供達にとっては計算が楽になったのと、視覚で理解できるようになったのが大きい。
ゴチャゴチャ言われても分からないが、見れば一発で理解できるというのは良くある事だ。1と1を足して2と教えるより、そろばんの珠を2つ上にあげた方が分かりやすいんだ。特に子供にとっては。
加減乗除を教えていくのだが、子供達はカチャカチャ楽しそうにしている。気にせずに問題を読んで計算させたりしながら勉強させていると、気になったのか女性陣が見に来た。酒飲んで寝てた筈だけど、起こしたかな?。
「別にそんな事はありませんけど……それは何ですか? 見た事も無い物ですし、先ほどからの話を聞いていると計算をする道具に聞こえましたが……」
「これは<そろばん>という道具で、計算する為の道具だな。計算方法を教える際には、この道具がある方が教えやすいんだよ」
俺は子供達に次の問題を出すと、子供達は珠を上げたり下ろしたりとしながら、ゆっくり計算している。当たり前だが5歳の子供だ、シンプルで簡単な問題しか出していない。それでも子供達は最初に比べれば楽に問題を解いていく。
起きていたリューとディルが蓮とイデアの計算を見ながら、何となくそろばんの使い方を理解したらしい。この世界には計算道具が無いか、1部の場所でしか使われていないんだろう。
珠を左右に移動させる計算道具があったような気がするが……それは地球の話だし、この星には無いのかもしれないな。あの子供のオモチャみたいな道具。初めて見たのは教科書だったかな?。
昔の話はいいや、それよりも子供達に計算を教えないと。……え? そろばんが要るのか? 別に2人は計算出来るだろうに。子供達がこの調子で学んでいくと、自信が無い? ……仕方ないな。
俺は外に出て、再び木を伐ってくる。雨は既に降っていないので濡れる心配は無い。間引くべき木を伐り、先ほどと同じそろばんを作る。面倒なので全員分作り、さっさと宿へと帰った。
宿の部屋に戻ると何故か全員が起きていたので、そろばんをさっさと渡す。子供達の勉強を見ていたらしく、皆は何となく理解していたが、もう一度最初からしっかり教えよう。
何で俺がそろばん塾みたいな事をやってるんだろうな?。
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1504終了時点
大白金貨101枚
白金貨498枚
大金貨1704枚
金貨2679枚
大銀貨1637枚
銀貨2498枚
大銅貨2141枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




