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1502




 25層に行く前に少し休憩する事にした。流石に気分が良くないし、結構疲れている。精神的な疲労がメインだが、ある程度は回復しておかないと妙なミスをしてしまいそうだ。それにしても、モンスターが多いと大変だよ。


 このダンジョンが戦闘ダンジョンだという事を加味しても、今まで入ったどのダンジョンよりも多いだろう。芋洗い状態とは言わないが、それに近いと感じるほどに多い。放っておくと死体だらけになる程に多いんだから、疲れるのも当然だ。


 ある程度は休めたので先へと進む。25層に到着すると、そこは川が流れる平原だった。いちいち遠回りしなきゃいけない地形だが、モンスターが大量に突撃してこないので今はありがたい。しかし、ここのモンスターも面倒なタイプかよ……。


 この層のモンスターはブラックフロッグと、ポイズンバタフライにランスディアーだ。空中から毒の鱗粉を撒き、水場の近くから舌で攻撃され、体当たりで川に落とされる。そんな面倒な地形とモンスターの配置にしてあるみたいだ。


 分かっていれば対処は難しくないので、魔法でポイズンバタフライを焼き殺しつつ、ブラックフロッグの舌を切り飛ばす。ランスディアーは適当に回避しながら足を潰せばいいだけ。結局のところ、連携出来なきゃこんなものでしかない。


 次々に倒しながら進んで行く。ウロウロしつつモンスターを駆逐し、【浄炎】で死体を焼いた。25層の魔物の大半を倒し、邪気が吸引出来なくなるほど【浄化】したら、川の水を汲んで神水にし補充する。大量に保存していても無くなるんだよな。


 毎日飲むものだから仕方ないし、料理にも使うんで最近は減りが早い。そんな事を考えつつ、モンスターも居ない今の内に昼食にするか。女性陣や子供達に聞いても賛成だったので、転移紋近くで昼食作りを始める。


 まだ大丈夫そうなので、米は使わずジャガイモを練りこんだ生地で饅頭を作ろう。味付けが出来る様にプレーンの饅頭にし、子供達にはチーズの味付けを、フォルにはスープを頼んだ。たまにはシンプルな食事も良いだろう。


 水は十二分にある層なので、大量に使っても何の問題も無い。肉も魚も入れた具沢山なスープと、プレーンの饅頭に、味付けしたチーズとハチミツとジャムだ。簡単に出来る物だが食べ応えは十分にある。それじゃ、いただきます。



 「ん! もっちりしてておいしい。パンよりも饅頭のほうが分かりやすいの。この饅頭ならジャムもおいしいね」


 「うん、そうだね。饅頭に水分が多いからか、ジャムを付けてもパンほど甘さが気にならないよ。美味しいけど、食べ過ぎると大変そうだから程々にしておこうっと」


 「まあ、それが良いよ。何事もやり過ぎは良くないって言うしね。何処かの誰かさんみたいに大量に付けて食べるのは止めた方がいい。アレは真似しちゃいけない見本だよ」


 「別に良いでしょうに、私の勝手です。美味しい物は美味しく食べるべきなんですよ。私はたっぷり塗って食べるのが美味しいんですから放っておいて下さい」


 「言いたい事は分かるけれど、付け過ぎで健康に悪そうだもの。子供達に注意するのは当たり前よ? それ程までに付けているという自覚は持ってほしいわ」


 「ハチミツもそうだけど、どうしてこうシュライアは子供みたいな事をするんだろうね? 末っ子だからこうなのかな? 甘い物なんて子供の頃は少なかったけど、山の果物を含めてあっただろうに」


 「山の近くだと危険な代わりに山の恵みもあるもんね。僕の場合は王都育ちだから、甘い物なんて田舎以上に無かったよ。その僕でも、そこまでにはならないかなー?」


 「私もそうですね。甘い物と昔の良い思い出が重なっていると、甘い物を非常に好んだりするそうですが……そういう事でしょうか?」


 「良い思い出の時の気分に戻るのかね? もしそうなら甘い物好きも分からなくはないかな。アタシの場合は肉だと思うけど、サーサの方が好きだし……うーん………」



 食べ物と記憶は繋がっていると聞いた事があるが、それが原因で甘い物好きかどうかは別だと思うぞ。多分シュラのは単なる甘い物好きだと思うんだけど、決め付けも良くないか。それは流石にな……。


 早めに食べ終わったので、もう1度神水を補充しに行っておこう。大量に水を補充できる機会なんてあまり無いからな。町の井戸から大量に水を取るわけにも行かないし、常識的な範囲に留めるしかない。


 水を汲んで戻ってきたら、全員が既に食事を終えていた。残った物はフヨウに食べてもらい、食器を綺麗に【浄化】したら収納していってもらう。焼き場やテーブルなどを壊して更地に戻したら出発だ。


 26層へと進み、再び邪気を吸引して【浄化】する。皆はモンスターを倒しているが、やはり【浄炎】での死体処理がネックになっている。とはいえダンジョンモンスターといっても死体の放置は宜しくない。


 なので結局は焼却するしかない訳だ。邪気を可能な限り減らすのと、新たに邪気を生み出さない事。この2点が大事な事なんだが、ダンジョンモンスターでも死体になる際となった後で、邪気が増えている気がするんだ。


 それに、ダンジョンモンスターを火葬にされたら簡単には増やせないだろうという予想もある。このダンジョンを攻略する為には、この馬鹿げた量の魔物を駆逐して減らしていくしかない。


 再配置の速度を落とせるならば苦労もするべきだ。でないと、いつまでも攻略出来ないかもしれない。そんな事を考えながら28層の掃除も完了した。次は29層で新たな地形だが、このダンジョンはどこまであるんだろう。


 流石にそろそろ終わってほしいという気持ちが止まらない。それを何とか抑えながら29層に進む。29層は非常に高い山だった。脱出紋も中腹にあり、険しい山を登ったり下りたりして転移紋を探すようだ。


 それなりに木々が生えているので方角が分かっても、転移紋の場所までは分からない。とはいえ方角は分かっているので西へと移動しつつ、【空間把握】で転移紋の場所を調べていく。この層にはモンスターが居ないな?。


 奇妙に思いながらも、邪気の吸引と【浄化】をしつつ進んでいく。かなりの浄化が出来た時点で転移紋を発見した。この層、幾らなんでも卑怯だろう。まさか、隠された洞窟の中に転移紋があるとは思わなかった。こんなの初めてだぞ。


 洞窟の前に木々が生えていて、見ても洞窟があるようには見えなくなっている。モンスターが居ないので注意力が散漫になりやすく、それでいて転移紋が隠されているのはな……流石にやり過ぎだろう。女性陣も渋い表情をしている。


 これから先、こんなダンジョンの層もあるのかと考えたら嫌にもなるわな。木々を斧で切り倒し、洞窟の中の転移紋を目視で確認する。きちんと存在を確認したので、邪気を吸引して【浄化】し終わるまで待ってもらう。


 これ以上は吸い込めなくなったので先へと進もうか。転移紋に乗って30層へと進むと、そこは荒地で所々がひび割れている地形だった。という事は、ここが最奥か! 反応は……おいおい勘弁してくれよ。



 「皆、ここは虫ラッシュだ! 冷静に落ち着いて対処すれば勝てるから、落ち着いて戦え! 焦ったりすると崩されるぞ!!」


 「「「「「「「「了解!」」」」」」」」


 「分かった!」 「分かりました!」


 「ニャー!!」 「………」



 四方八方から虫が攻めてくる。蟻だったり、百足だったり、蝗だったり、蜘蛛だったり、蟷螂だったり、蛾だったり。他にも様々なモンスターが居るが、真っ直ぐにこっちに………あれ? 喰い合いしてるぞ?。


 近くに居るモンスターを襲っては喰っている。こいつらはいったい何をしてるんだ? まるで蠱毒の壺みたいな……って、まさかそういう事か!!。



 「こいつらは喰らいあって邪気を溜めこんでる! 食わせるな! 早く始末するんだ!!」



 このダンジョン、最後まで色々おかしいぞ!。



 ▽▽▽▽▽


 1502終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1637枚

 銀貨2498枚

 大銅貨2180枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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