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1499




 皆が倒しているアーマーベアなどを血抜きして【浄化】していく。フォルも手伝ってくれているが忙しい。銅鏡の吸引を一時的に止めて血抜きをしたりしなければいけない為、いちいち面倒臭い形になっている。


 銅鏡での吸引を優先する為、血抜きは【念動】と【抽出】を使ってするものの、浄化は自分でやってもらう事にした。【聖浄】を何回か使えば済むのだから、自分でも出来るのでやってもらおう。ダンジョンの【浄化】を優先しないと減らないからな。


 空神もダンジョンの邪気を【浄化】して進めって言ってたし、こちらを優先しないと奥に進めない。女性陣は持ち帰る獲物は収納し、それ以外は【浄炎】で燃やしている。流石にそろそろ魔力が厳しくなってきたみたいなので帰ろうか?。


 このダンジョンは無理しても仕方ないので、休み休み攻略しよう。結局、辿り着けたのは14層までで、それより先には行けなかった。転移門を使えば行けたが、行ったところで直ぐ帰る事になるので意味が無い。今日は14層で終了。


 脱出紋で外に出たら、解体所に行き獲物を売る。皆が獲物を売っている間は子供達と遊んでいたのだが、随分時間が掛かったな。数は多いかもしれないが、アーマーベアばかりだろうに。もしかして数が多いから値下がりか?。


 それなりに待たされたものの、女性陣が納得する金額ではあったらしい。もしかしたら支払い用の貨幣不足だったのか? 俺も色々な所で手に入れた貨幣を持ったままだしな。本来なら還元しなきゃいけないんだが……。


 犯罪者連中の持っていた貨幣が多いからな、何とも言えなくなってくる。それより査定や支払いも終わったから帰ろうか。ダンジョン街の解体所を後にして町へと戻るのだが、早速後ろを尾けてくる馬鹿が居る。皆も呆れてるな。


 町の門番に登録証を見せたら、さっさと宿へと移動する。後ろを尾けてきている奴等は、俺達が治安の悪い所へ入って行くのを見て引き返した。結局はその程度でしかない連中だったようだ。まあ、尾行してくる奴等なんてそんなもんか。


 宿の入り口を開けて中に入り、大銅貨13枚を支払って夕食を注文する。席に座ってゆっくりしていると、アディアムと女将が部屋から出てきた。アディアムは疲れた表情をしているが、女将の顔は上気していて非常に艶っぽい。落ち着いてから出て来いよ。


 アディアムの左腕で抱えられながら歩いてくる女将は、色々アウトだと言いたくなるが堪えた。ウチの女性陣は物凄くニヤニヤした顔で2人を見ているが、そんな女性陣に気付いたのかアディアムの表情が何とも言えないものに変わる。


 2人は近くのテーブル席に座り、非常に仲が良い雰囲気を見せつけながら話し掛けてきた。俺はそれを遮り、コップに少量入れた神様謹製の精力剤を飲ませる。アディアムは何かを問う事無く飲んでから話す。



 「何かは知らないが、体に良い物なんだろ? ありがとう。それでフェリューから色々聞いたんだが……フェリュー? ああ、彼女の名前だ。彼女はフェイマットの先王が産ませた子供で、小さい頃から暗殺者として育てられたらしい」


 「先代という事は聖神殿長の子供か。聖神殿には聖女とか言われて祀り上げられている、聖神殿長にとって都合の良い女が居たが、実質のトップは聖神殿長だからな」


 「フェリューは聖神殿の暗殺組織の女に産ませた先王の隠し子だったらしい。それも戯れで産ませたとかいう胸糞悪い話だった。アンタ達の話を信じるなら壊滅しているようだから、ざまぁみろとしか思わないがな」


 「俺は事実しか言ってないが……これからどうするんだ? 暗殺者だった事は隠すにしても、女将はこのまま宿を続けるのか? 俺は続けるとは思えないんだが……」


 「私はアディアム様についていく為、魔戦士ギルドに登録しようと思っています。まだ21ですし、サキュバス族なのでアディアム様と同じくらい寿命はありますから」


 「貴女サキュバスだったのね。角が無いサキュバスって事は、そこまで誘惑の力も強くないのかしら。それに手練手管で篭絡しようとしたのも分からなくは無いわ。まあ、サキュバスが堕とされたのだけれども……」


 「別に良いんじゃないかい? サキュバスだって相性が良ければそうなっても仕方ないと思うけどね。それよりアンタはこの宿をどうするつもりだい? アタシ達が泊まれなくなったら困るんだけどね」


 「俺はこの宿をどうこうする気は無いよ。真相なんかは城の兄貴や親父に送っとくが、大丈夫だろうと思う。情報を渡すのと引き換えに、このまま宿は続ける許可が出るだろう。場合によっては裏の連中が泊まりに来るだろうし」


 「この町を監視しに来る暗部の泊まる宿という事ですか。まあ、貴族や管理を任されている役人が不正をしないかは、確認されて当たり前ですからね。そういった者達が安心して泊まれる場所は要るでしょう」


 「聖人なのに融通が利くみたいだしな。結果的に罪が減り、悪が暴かれるなら良いのかね? それはともかくとして、あんまりヤり過ぎないように注意しろよ。乾涸びさせても嫌われるだけだぞ」


 「そこまでしません! だいたい、相手に負担を掛けるやり方は暗殺の時だけです。閨の中で自然に亡くなったように見せかける為、薬などは使わず誘惑の力を利用して殺害する技。ですが滅多に使いませんよ?」


 「なんか話し方が歳相応になったね? 今までは役に成りきっていた感じだったんだろうけどさ。先ほど21だと言っていたし、その歳では作らない限り妖艶さは出ないか。本物は貫禄も必要だからね」


 「そういえば女将はアルドの威圧で素が出てたし、所々で駄目な部分があったね。演技だったのならボロが出ちゃ駄目だけど、僕達の場合はアルドの威圧だからさ、ああなって当然としか思ってなかったよ」


 「そろそろ話は止めて食事にしましょう。子供達はもう食べてますし、私達も集中して食べたいですしね」



 そう言って2人との話を切り上げて食事に集中する。あのままだと惚気話に移行する可能性もあったので、断ち切ってくれて助かった。アディアムはともかく、あの女将は喋りたそうにしていた。21だと言っていたから、落ち着く年齢じゃないしな。


 流石にマシンガンに付き合うのは御免被るので、本当に助かったとしか言えない。そういうのは全部アディアムにぶつけてどうぞ。ウチの女性陣はそこまでお喋りではないので、俺もマシンガンをあまり受けなくて助かるんだが、アディアムは大変そうだな。


 夕食後、部屋に戻ってゆっくりと寛ぐ。今日は14層までしか行けなかったが、明日は更に先に行けるんだろうか? 場合によっては今日と同じ数にまで復活している可能性がある。とりあえず、新たに生み出される数を減らす程度には邪気を【浄化】しないとなぁ。


 それもこれも明日になってからか。そう考えていたら肩を叩かれたので顔を上げると、既に子供達は舟を漕いでいた。慌てて布団を敷き、子供達を寝かせて2匹も移動させる。2人と2匹に【昏睡】を使って眠らせると、腕を持たれて連れて行かれた。


 今日は大満足させて撃沈し、部屋と体を綺麗にしたら銅鏡を取り出す。邪気の吸引と【浄化】をしたら、銅鏡を仕舞ってコップに神水を入れた。ゆっくりと飲んでいると、【探知】に妙な反応が突然現れる。


 慌てて調べたが、発生源はアディアムの部屋だ。一応は確認するものの、予想した通りだったので直ぐに止める。念力の反応だったので気になったのだが、おそらく【誘惑】か【昂奮】を使用しているのだと思う。


 【昂奮】は強く興奮させる【念術】で、強力に使えば相手をバーサーカーみたいにする事も出来る。まあ、あくまで弱く使っているみたいだし問題無いだろう。仮にバーサーカーみたいになっても、襲われるのは女将だからな。


 むしろ襲わせそうな気がする程だ。あの女将なら喜んで受け入れるだろう、確実に。……バカバカしいのでさっさと寝るか。今日も一日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 1499終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1637枚

 銀貨2498枚

 大銅貨2219枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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