1481
中央神殿に入り次々と聖人化している。ハッキリ言えば腐った奴等が多過ぎるのだが、多い所はこんなものというぐらいだ。ラグナンドやカロセンの中央神殿の様な多さではない。この国はそこまで腐っていないというか、普通ぐらいの腐り方かな?。
順当に聖人にしているが、枷が増えた事と意志の力で着けられるので便利だ。1つ着けた段階では意識が無くならないのも、慣れれば当たり前になるな。今は1つ着けただけだと、強制的に落ち着かせるような効果だと考えると分かりやすいだろう。
その平静な状態でも精神は回復しているらしいので、着けたまま過ごせば精神の回復には丁度良いのかもしれない。誰かを回復させろという事なのか、単にそういう使い方も出来るというだけなのか、神様達の意図はちょっと分からないな。
あの神様達は深夜のノリでおかしな事をしかねないからなぁ。道具の使い方は使う者次第とも言うし、俺が上手く使えばいいだけか。順調に聖人化が進んでいるので余裕過ぎるのか、下らない事を考えてしまっているな。もうちょっと緊張感を持とう。
もう3つ目の宿舎だが……ここまでで聖人化した神官は5割ほどだ。多いと言われれば多いが、本当に多かった所と比べれば少ない。そんな微妙な数の神官を聖人化していると、とんでもない情報が出てきた。どうりで、少ない筈だ。
この国には、王都から北に聖神殿と呼ばれる特殊な神殿があるらしい。そこはフェイマット聖国から与えられた土地で、神殿が持っている領地となる。つまり、ヤシマの国の加賀の中央神殿と同じような場所があるという事だ。
もちろん正式に与えられているので、加賀のような乗っ取りではない。詳しく聞くと町が1つあるだけらしい。ただし、この国の神殿の中心はそこらしく、聖神殿こそが本当の中央神殿だそうだ。おまけに神官しか入れない街か。……厄介な事をしてくれる。
王都からそこまで遠くはないらしく、神殿街の外に小さな町があり、そこの神殿で普通の人は治療や浄化を受けるらしい。ただし神殿街の中には神官しか入れないので、行った事のある者しか中を知らないようだ。話してくれた下っ端は知らなかった。
聖人化しながら聖神殿の事も聞いて行くが、中を知っている者は居ない。簡単には入れない様になっているのか、こいつらは興味も無いのか。どちらかは知らないが、情報を持っている奴は居ないのかよ?。
少し焦りながらも聞いていると、神官長から話を聞く事が出来た。どうやら結構な役職の者でないと知らないらしい。一定以上の役職に就くには、聖神殿での認定書が必要なんだそうだ。その為に神官長は行った事があるんだと。
そこで行われたのは、徹底的な性接待だったそうだ。聖神殿に上納を約束させる為のもので、この神官長も約束させられたらしい。この神殿の副神殿長も神殿長も、同じ接待を受けている事を教えてくれた。
それにしても酷いな。聖神殿じゃなくて性神殿に改名した方が良いんじゃないか? 実際にそう思うし、浄神が激怒する理由をまた知った気分だ。「根切りにしろ」と強く言われる筈だよ、まったく。
副神殿長も神殿長も聖人化したが、どうも定期的に接待を受けているようだ。どうりで王都の神殿にしては、そこまで腐っていない筈だよ。聖神殿が腐っているから、逆に腐敗度が低下しているんだ。それはそれで、どうなんだと思うけども。
王都の神殿の選別が終わったので、さっさと宿に帰って寝よう。聖神殿に関しては夜中に行って帰ってくるしかない。場合によっては2日、3日と掛かるかもしれないが、仕方がないと諦めよう。
帰り道を走りながら綺麗に【浄化】し、部屋に戻った後もう1度綺麗に【浄化】する。これで大丈夫だろう。それじゃあ、おやすみなさい。
<異世界741日目>
おはようございます。昨夜、まさかの聖神殿なるものの存在を知ってしまい、面倒臭さに包まれています。いや、本当に面倒臭い。馬鹿が1ヶ所に纏まっているのは良いんだが、間違いなく数が多いだろう。1回で終わらなさそうなのがな……。
朝の日課を終わらせ、憂鬱に凹みながらも諦める。神命だし、これが俺のやらなきゃいけない事なんだからと思い込んでいると、ダリアが起きてきた。音は立ててない筈だから、起きただけか。一瞬、起こしてしまったかと思ったが、機嫌は悪くなくて普通だ。
水皿に神水を入れて出してやると、美味しそうに飲んでいる。俺も神水をのみながらボーッとする。何度か行く事になるのは構わない。ただ、中途半端だと騒ぎになるだけなんだよな。聖人と腐った奴等のバトルなんて起こされても困るからさ。
上の役職の奴から聖人にする感じなら大丈夫かな? どうせ神殿街の中は神官しか住んでいないんだし。下っ端神官は大量に居るだろうが、上の連中さえ変えてしまえば大丈夫だろう。下っ端であるが故に、逃げるのは難しいだろうからな。
大体において、下っ端は金もコネも持っていない。逃げれば今よりも立場は悪くなると思えば、簡単には逃げられないし、その間に聖人化してしまおう。必死にやれば、数が多くても2回で終わる筈だ。その後の休息に時間をとられそうだが……。
おっと、フヨウと子供達も起きたので、水皿とコップに神水を入れる。子供達は部屋を出たが、フヨウは吸い上げた後すぐに首に巻き付いてきた。ダリアはとっくに胡坐の中で丸まっている。
子供達が戻ってきたので【浄化】し、冷たい神水の入ったコップを渡す。火の季節も20日を越えて、少しずつ気温は上がっている。それでも北だからか、ガイアルムのようには暑くなっていない。
良いのか悪いのかは別だが、水の季節は凍えるほど寒そうだ。そんな事を子供達と話していると、女性陣が起きてきたので挨拶をする。戻ってきた女性陣に神水のコップを渡しながら、聖神殿の事を話す。
「………はぁ。アルドが性神殿なんて揶揄する筈さ。この国の神殿の連中は、いったい何を考えてるんだい。領地を国から貰ったのはいいけど、そこで自分達の好き勝手にするとは……。アルドに滅ぼされても文句は言えないねぇ」
「まったくですね。性接待に溺れさせて、不当な金儲けを神官達にさせる。危ない薬も使っていそ……あれ? そういえば、アルドが危険な薬の名前が付いた村や町の話をしていましたね? もしかして……」
「いや、あの村や町には危険な薬も素材も無かった。だからアレらの村ではそういう薬を作ってはいない。ただ、聖神殿の領地内で作っている可能性はある。薬漬けなら抗えないのも仕方ない。薬を振り切るのは大変だからな」
「薬漬けって怖いねえ。あたしら盗賊でも、そういう薬には手を出さなかったよ? そういうのを扱ってたのは腐った商人だったけど、この国だと神官が作って使ってるかもしれないのかー……」
「正に救いようがありませんね。まあ、神様も救われないでしょうけど。腐った神官が滅ぶのは良いのですが、御主人様が仰るように1度で終わるほど規模が小さいとは思えません。最悪は3日を想定するべきかと」
やはり甘い見通しを持つべきじゃないな。それを再確認しつつ部屋を片付け、忘れ物が無いか確認したら宿を出る。食堂に行き、大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら席に座る。適当に話していると、近くの人の話が聞こえてきた。
「昨日、夕方頃に聖神殿の神官達が来ていたそうだぞ。城に行ったらしいけど、また城の中で怪しい事してるのかねえ? 王族の方は骨抜きにされちまってる。なんて言われてるが、本当のところはどうなんだろうな」
「さあな。俺達じゃ分からねえけどよ、いつか神罰が下る事は間違いねえや。あいつらこそが1番神様を愚弄してるだろ。幾ら平民の俺達でも、そんくらいは分かるさ」
「まあ、そりゃなあ。腐れ神官の巣窟じゃあ、神官が体売ってる宿が町の外に普通にあるしな。それ専用の宿だぜ? 神官なのか娼婦や男娼なのか分かんねえぜ、まったく。あいつらでさえ、区別できねえだろうよ」
「違いない」
こうやって権威っていうのは地に落ちていくんだろうな。
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1481終了時点
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大銅貨2340枚
銅貨50枚
神銅の処刑剣
神金のヴァジュラ
精霊木の浄化棍棒
精霊木石の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




