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 土下座している料理人を立たせ、俺はシャディアンとは何の関わりも無い事を伝える。ただし、シャディアンが使ったらしい【念術】に関しては使える事と、同じ種族はここに居るディルである事も合わせて教えた。ディルはジト目で見てくるが、俺は気にしない。


 誤解が解けたついでに、既に浄化しているので虫は消えている事と、虫には最初から気付いていた事も言っておく。何度も何度も頭を下げたが、俺達は綺麗にしてから食事をするので問題無い事を説明して理解させた。


 逆に言えば、出された料理を信用していないとも言えるのだが、そこまで頭は回っていないらしい。さっさと食堂を出て、ついでに町も出る。北東に歩いて進みながら、皆と情報を共有しよう。



 「アタシ達の方は相も変わらずさ。大した情報でもないのに勿体ぶったり、話さないような連中ばっかりだね。まあ、あの女共もそうだけど、イヤらしい目で見て来てたから目的なんて丸分かりさ。バカバカしい」


 「私と姉上の方は特に何も。変な輩には会いませんでしたけど、代わりに大した情報もありません。ここから北東にターイマの村と、アッヘンの村があるくらいですかね?」


 「私達の方もそんな感じね。それ以外には下らない情報ばっかりよ。やっぱり北の大地に住む人は余所者への警戒心が強いのだと思うわ。それ自体は仕方がないとは思うけれど……」


 「大銅貨を払うとすんなり教えてくれたから、やはり金は強いんだろうな。アッヘンの北にコーカインの町で、その北が王の直轄地のフェイムン。その北西が王都フェマで、西にファーマンの町だ」



 何で途中の村と町は薬物の名前なんだろうな? 大麻に阿片にコカインって、完全にアウトだろ。この村や町では、本当に危険な薬物を作ってないよな? 村や町の名前を聞いてから嫌な予感がしてくるんだよ。


 俺の表情を不審に思った皆が聞いてきたので、名前に引っかかった事とその理由を話す。すると、何とも言えない顔になった。危険な薬物に似た名前の村って聞くと、一気に怪しくなるわな。とはいえ、日本語名に似ているだけなんだけど。


 走って行くとターイマの村が見えてきたが、【空間把握】を使っても大麻どころか麻系の植物すら育てていなかった。【浄化】も使ってみるが問題無し。ただの杞憂だったか……良かった、良かった。危険な薬物があったら、どうしようかと思ってたよ。


 その後のアッヘンとコーカインにも危険な薬物や原料は無かった。ただの村や町の名前でしかなく胸を撫で下ろす。せっかくなので、このまま一気に王都まで行く事に決める。子供達にも頑張ってもらい、王都までノンストップで行こう。


 走り続け、夕日の出る前に王都に到着。しかしながら列があって待たされる事に。とはいえ、南の国に比べれば列は短い。火の季節ではあるが、この辺りは暑くないしな。どうも北に行くほど人の通りは減るようだ。


 それでも1国の中心地だと思うんだが、賑わいは少ない。もしかしたら日中は多いのかもしれないが、今は夕方前だからな。この辺りは賑わう時間が南の方とは違うのかもしれない。


 そんな事を話しながら並んでいると、順番が回ってきたので登録証を出す。それなりの時間、登録証を確認されたが、最後には通してくれた。いったい何だったのか分からないが、目を付けられた気がする。上の方に報告なんかが行きそうな感じ。


 それはそうと中に入れたんだから、まずは宿を探さないと。近くの人に大銅貨を渡しながら話を聞く。1つ路地を入った所に良心的な宿があると聞き、そちらに行くも大部屋は満室だった。


 しかたなく別の宿に行くも、そこも大部屋は満室で泊まれる場所が無い。これ……もしかして入り口の門番か? 何か余所者だから泊めるな、もしくは足元を見ろとでも指示されてる気がする。


 そんな中どうするか考えていると、近くに居た少年が話し掛けてきた。どうも小さな宿を北側でやっているらしい。この王都はドーナツ型だが、北側は割と治安が良くないとは聞いた。しかし背に腹は代えられないし、俺達ならどうにでもなる。


 という事で、少年について行く事に決めた。北側まで回りこみ、少年の案内で宿に入る。見た目は確かに小さいが、奥行きが広い宿屋だった。少年の母親である女将さんいわく、周りの建物の関係で、こう建てざるを得なかったそうだ。


 10日間、銀貨4枚を支払って部屋をとる。この宿には大部屋が1つしかなかったので、俺達にとってはラッキーだった。ついでに2軒隣は食堂らしいので、本当にありがたい。むしろ馬鹿の御蔭で得をした気分だ。


 早速2軒隣の食堂に行くんだが、外からみると寂れた建物にしか見えない。そのうえ看板も無いし。ただ、中に入るとビックリするぐらい客が多い。特に職人のような風貌の人たちが沢山居て、下町の食堂って感じだ。


 大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら、席に座って明日からの予定を話す。と言っても、近くにあるダンジョンの攻略がメインなのは変わらないのだが。ゆっくりと攻略するか、急いで攻略するかの違いはある。


 この国の王都で、ある程度の期間は過ごす必要があるので、ゆっくり攻略しても問題は無い。中央神殿の中も聖人化しなきゃならないし、色々やる事はある。皆は少ないかもしれないが、俺は今夜から動かなきゃならないしな。


 ある程度は暈しながらも話を詰めていき、結局はいつも通りとなった。つまり、攻略出来そうならするという臨機応変な案だ。いつも通り過ぎて何も言えないが、それが1番気楽でもある。頑張っても無理なものは無理だし。



 「他の魔戦士も攻略は狙ってるんだろうけど、何処まで行けるのやら。厳しい地の連中なんだから、南よりマシだとは思うんだけどねぇ。それに、正しい修行法もあるようだし」


 「そういえば、そうでした。こちらの大陸には正しい修行法があったんでしたね。その割には大した事の無い連中ばっかりですけども、魔戦士には知られていないのでしょうか?」


 「あの支部長だって王家に伝わるとか言ってたし、そこまで多くの情報は無いんじゃないかい? それに上の者にとっちゃ、下の者が強くなるのも困るんだろ。どうせそんなトコだと、あたしは思うよ」


 「まあエリアの言っている事も分からなくはありませんが、だからこそ実力の底上げにならないんですよね。もうちょっと多めに修行法なども知らせればいいと思うんですけど……」


 「そしたら「下々の者がー」って言い出すよ、貴族は。そもそも修行なんだから真面目にやらないと強くなれないし、その時点で暴力自慢は淘汰されるんだけどね。貴族は馬鹿だから理解しないんだよ」



 食堂で愚痴祭りをしても仕方ないし迷惑が掛かるので、俺達はさっさと食べ終えて宿の部屋に戻る。皆は貴族の愚痴を言いつつ酒を飲み始めたが、ここ最近は飲んでなかったので別にいいか。そう思って放っておく。


 俺は子供達と2匹の相手をし、眠たくなるまで付き合ってやる。子供達が舟を漕ぎ始めたので布団に寝かせてやり、2匹も左右に並べて寝かせたら、酔っ払いもベッドに寝かせていく。


 ディルと手分けして寝かせた後で、ディルを大満足させて寝かせる。部屋と体を綺麗にし、銅鏡で邪気を慎重に吸い込む。時間が掛かるが仕方ない。丁寧に慎重に吸い込み、終わった時には倍以上時間が掛かっていた。


 やはり錫杖と杵は偉大だったんだなぁ。そう思わざるを得ない。外に怪しい奴も居ないし、そろそろ隠密の4つの技を使って外に出るかね。窓から外に出た俺は、大きな区画を占拠している神殿へと行く。


 王都の東側に多くの土地を持っているみたいで、少年に案内されている最中に確認している。何処に何の建物があるかも大凡の把握は済んでいるので、今は敷地に入り宿舎に入るところだ。


 玄関から堂々とお邪魔しま~す。まあ、気配も音も一切出していないから、誰にも気付かれないけどね。さて、【昏睡】を喰らわせてから、聖人化祭りといきますか! どうせ中央神殿だし腐りきってるだろ。



 ▽▽▽▽▽


 1480終了時点


 大白金貨73枚

 白金貨427枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1637枚

 銀貨2502枚

 大銅貨2353枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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