表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1480/1948

1479




 新しい白い枷の説明書を読み、呆れるやら頭が痛くなるやらと感じていると、蓮が起きてきて部屋を出た。コップを出して神水を入れておき、少し待っていると部屋に戻ってきたので、不意打ちで浄化魔法を使ったか確認する。


 すると、忘れていたらしく慌てて【聖潔】を使った。その後に【浄化】の権能を使ってから椅子に座らせる。抜き打ち検査はした方が良いのか考えていると、「今日は、たまたま忘れてただけ」を連呼するので一応信じておく。ここで疑っても意味無いし。


 雑談をしながら蓮とリバーシをしていると、イデアが起きて部屋を出た。何故か微妙にドアを気にし出したので「聞く気だな」と思いながら神水を入れていると、部屋に戻ってきたイデアに対し、すかさず蓮が聞いている。


 聞いたものの、イデアはあっさりと「毎回使ってるけど?」と言い、蓮を悔しがらせていた。しかも蓮から言い出した為、たまに使う事を忘れている事もバレて赤っ恥を掻いている。色んな意味で失敗だなぁ。むしろ蓮らしいのかね?。


 蓮とリバーシをしながら2人と雑談していると、皆が徐々に起きてきたので朝の挨拶をする。全員が起きたので部屋を片付け、忘れ物がないかを確認したら部屋を出た。いつもの様に、従業員に今日出る事と返金不要を言って食堂へ。


 大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。食事が運ばれてきたので食べていると、ガチャガチャ五月蝿い魔戦士が店に入ってきた。そいつらは注文すると席に座り、すぐに大声で話し始める。



 「最近、妙に邪生が多かったけどよ、ここ最近は減ってるな。何があったのか知らねえけど、増えてたのが元に戻ったんで良かったぜ。前はあんなに多くなかったしな。何で一時期とはいえ増えたんだ?」


 「さあ? 邪生が増えるなんざ、誰かが拷問とかしてたんじゃねえの? 確か負の感情とかが大元なんだからさ、誰かがそれを増やしたしかねえだろ。もしかしたら、辺境伯家の御家騒動の所為かもな」


 「止めなさいよ。仮に当たってても、何を言われるか分かんないんだからさ。アンタが死ぬだけならどうでもいいんだけど、私達までとばっちりを受けるのはゴメンだからね」


 「そうだな。流石に俺達は関係無いから、お前だけで何とかしてくれよ。流石に辺境伯家を敵に回すとか、絶対にしないからな。俺達は新しい奴でも入れてやってくから、死ぬなら1人で死んでくれ」


 「お前等、幾らなんでも薄情過ぎるだろ。もうちょっと助けようって思わないのかよ」



 冗談を言い合ってるんだろうが、いちいち五月蝿いよ。そんな下らないじゃれ合いを大声でする必要あったか? とは思うが、周りは慣れているのかスルーしている。俺達はさっさと食べ終わり、食堂を出たら街の入り口へ。


 門番に登録証を見せて外へと出たら、一路東へと進む。子供達の走る速度に合わせて走り、東への道を進んでいると、途中でオークが出てきた。2体だけだったが子供達が目当てらしく襲ってくる。実験の為、殺さないように転倒させて白い枷を嵌めた。


 強制的に落ち着いたので、直ぐに残り3つの枷も念じて着ける。本当に念じるだけで使えるので凄く便利だが、枷がニュルニュル動くので皆は怖がっている。まあ、気持ちは分かるよ。硬い枷が何故か柔らかい物質の如くウニョウニョ動くからな。


 でもよく考えたら、【変形】を使って形を変えている時と変わらない気がする。皆に説明ついでにそんな話をしていると、3分経ったので枷を念じて外す。本当に便利な枷だよ。オークは3分の間に徐々に白くなっていき、現在はすっかり真っ白になっている。


 ホワイトオークがダンジョンに居たが、アレとは違う綺麗な白だ。ホワイトオークはホワイトという名前だが、色的には灰色が混じっている感じで、ここまで真っ白ではない。浄化能力の有無が色の違いなんだろうか?。


 そんな事を考えていると、<浄化オーク>は俺達に頭を下げて去っていった。アレはどうなんだろう? 単に浄化に関係無いから去ったのか、それとも変えた本人だと理解したから去ったのか。……まあ、そこはどうでもいいか。さっさと移動しよう。


 微妙に使い勝手が低下している気もするが、これは使い慣れていないからだな。どのみち念じるだけで着脱が可能なんだから、1手間増えた程度なら大した違いなんて無い。東へと走りながら、何とも言えない顔をしている皆に話して説明する。


 まさか白い魔物。つまり聖獣を量産出来ると思っていなかったのか、唖然としている。まあ、普通に考えれば白い魔物は特別だと思うわな。それも浄神に関わる魔物の筈が、白い枷を使えば幾らでも作れる存在でしかない。


 価値が暴落というか、下がり過ぎてしまった感じなんだろう。浄神にとっては下界の浄化が進めばいいのであって、浄神所縁の云々はどうでもいい話でしかない。そこら辺が神様と人間種の違いなんだが、微妙に納得出来ないみたいだ。ま、そのうち納得するだろ。


 バエラ村、アットン村を越えてエッリモの町に着いた。入り口の門番に登録証を見せて中に入り、分かれて情報収集を始める。昼にはまだ早い為に情報収集を先にするのだが、ここでは無理して神殿の奴等を聖人にする気は無い。


 理由としては、1地方の神殿如きは捨て置いても構わないからだ。中央神殿や大きい神殿の連中を聖人化すれば、地方の腐れ神官どもも監視してくれるからな。聖人は悪行や罪を許さないからこそ聖人なんだし。


 子供達と2匹とウロウロし、大銅貨1枚を支払いながら話を聞いていく。【白痴】を使っているので嘘を吐けず、本当の事を喋ってくれるので間違いは無い。ただし間違って覚えていた場合は、嘘を吐いている訳ではないので諦めよう。だから複数に聞くんだし。


 7人に聞いたものの、御蔭で結構な情報量になった。皆と待ち合わせをしている、町の入り口に近い食堂前に行こう。子供達も昼食だと分かったのか、急にテンションが上がった。そんなテンション高めの子供達と歩いて行くと、ナンパされている女性陣を発見。


 また女性からナンパされているが、男性からより頻度が高いんだよな。何か理由とかあるのかね? ナンパしている横から堂々と話しかけ、皆と一緒に食堂に入る。ナンパしていた女性からは睨まれたが、知った事じゃない。


 大銅貨13枚を支払い、昼食を注文したら席に座る。子供達はお腹が空いていたんだろう、早く出て来いと言わんばかりだ。そんな子供達を宥めつつ食事を待っていると運ばれてきたが、ナンダコレ?。


 パンと肉は分かる。だが、このウニョウニョが入ったスープはなんだ? ついでに【浄化】の権能を使ったら消えたぞ。つまり人間種に害のある物じゃないか! 慌てて調べると、俺達の料理以外には入っていない。


 それに俺達の後から入ってきたナンパ女どもが、こっちを見てニヤニヤしている。なるほど、お前等か……。俺は全員の料理を【浄化】の権能で綺麗にし、ナンパ女どもを【念動】で吊り上げた。当然、首を絞めながらだ。


 空中で首吊り状態になっているが知った事では無い。ナンパ女どもは苦しんでいるが、俺達に喧嘩を売るという事の意味を理解させないとな。それにしても、馬鹿はこうやって躾をしないと理解しないから困る。本当に獣と変わらん連中だ。


 既に暴れる事も無くブラブラ揺れているだけなので、床に落として放置する。ちなみに気を失っているだけで死んではいない。俺は殺してやるほど優しくはないからな。【念動】を使い無理矢理に呼吸をさせると、意識を取り戻した。


 が、此方を見て悲鳴を上げると、店を出て逃げて行く。何だアレは? そう思っていたら料理人が慌てて出て来て、俺達に土下座謝罪を始めた。どういう事だと思っていると、あのナンパ女どもは魔戦士であり、貴族の娘なんだそうだ。


 命じられて虫を入れたが、大英雄様の子孫の方にそんな事をするつもりは無かったと言っている。………ああ、古の大英雄シャディアンの子孫と勘違いしたのか。というか、この国でも知られているんだなー。


 とりあえず誤解を解くか。



 ▽▽▽▽▽


 1479終了時点


 大白金貨73枚

 白金貨427枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1637枚

 銀貨2506枚

 大銅貨2371枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ