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 まともな宿を聞き出したので、現在はその宿に移動中だ。少し路地を入った所にある小さい宿だが、大部屋は1つあるらしい。他の規模の部屋も1つずつぐらいしかない宿だが、俺達は長居しないので丁度良い。


 その宿を見つけたものの、銅貨を渡した価値はあったと思う。看板すら出ておらず、【空間把握】を使わなければ宿だと分からないほど目立たない。敢えてそうしているのだろうが、一見さんお断りみたいになってるな。


 流石に誰かの紹介がなければ、見つける事も難しいだろう。そんな宿の入り口を開け、中に入って大部屋を5日間借りる。ここも銀貨2枚で借りられたので支払い、少し早いが夕食を食べに食堂に行く事にした。


 宿を出て、料理が美味しいと聞いている食堂に行く。何でも魔戦士ギルドの近くにあるらしいのだが………あった。聞いていた赤い看板の店。中に入り、大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら席に座る。


 皆と雑談しながら待っていると夕食が運ばれてきたが、ジャガイモ料理だった。マッシュポテトは良いんだが、スープにも入っているぞ? 肉と野菜とジャガイモのスープだが、メインもジャガイモなんだが……。


 どうもこの国では、大規模にジャガイモを栽培しているらしい。砦にもジャガイモは沢山あったし、寒いからかな? カロセン王国もドッツ麦を育てていたが、この国でもまだ小麦は育てられる。にも関わらずジャガイモねえ。


 地球と同じとは思ってないが、小麦を育てられない理由でもあるんだろうか? ジャガイモの方が沢山出来るのなら、食糧としてジャガイモを優先して育てるのは当然だと思うが、地球の歴史を知っていると病気がなぁ。


 ジャガイモ特有の病気が蔓延して飢饉が起きた歴史があるから、それが怖いんだよ。今の所そんな事は無いんだろうけど、何かに寄っていると駄目になった時に被害が大き過ぎる。まあ、この国の者が考えるべき事で、俺には関わりは無いんだけど。


 マッシュポテト自体は何の味も付いていないし、スープの方も素材の味しか感じない。別に不味くは無いんだが………あっ! そういえば、この国って塩の事で小競り合いしてるんだった。どうりで塩の足りない料理だと思ったよ。


 夕食後、さっさと宿に戻って部屋で話す。皆も物足りない感じが強かったらしいが、俺と違って塩の事を覚えていたので納得はしていた。俺はすっかり忘れていたと言うと呆れられたが。



 「昔は塩の足りない地域というのはあってね、そういう所に行くとああいう味気無い料理だったよ。それでも工夫されていて、それなりに美味しい料理だったんだ。今日の夕食も美味しくない訳じゃなかったから、結構な努力をしているのだと思うよ」


 「ガイアルム近辺は塩が採れる山もあるし、別に塩が足りない訳でもないから分かり難いんだろうね。今日初めて塩の入ってない料理を食べたけど、何か物足りない感じがしたよ。アレは確かに味気ないねぇ」


 「入っているのか、いないのかは分かりませんが、感じないなら入っていないのと変わりません。姉上が仰るように味気無い料理ではありましたけど、でも不味いとまでは言えませんね。それなりには食べられる料理でしたよ」


 「この国にはダンジョンも無いから、余計に塩が手に入らないのかな? とはいえ岩塩が採れる山の地形って聞いた事がないけど。世界は広いし、中にはそういうダンジョンがある国も在るのかもしれないね」


 「山奥の国ならありそうな気もするけど……そういえば、ダルダン聖国って普通に塩が使われてたよね? ダルダン芋は大変だったけど、スープや肉には塩が使われてた筈。あれって岩塩が採れてたのかな?」



 この国も何処かにあるかもしれないし、探しているんだろうけど見つからない。カロセン王国でそんな話を聞いた気がするが、まさにそんな感じなんだろうな。俺は普通に塩を持ってるけど、この国では出さない方がいいな。


 子供達は味気無い食事の代わりに、俺が渡した干し肉を齧っている。子供達にとっては大人以上に辛かったらしい。神経衰弱で嫌がらせをしながら見ていると、子供達は干し肉を齧りながら舟を漕ぎ始めた。


 頭がフラフラしていて危ないんだよなーと思いつつ、布団を敷いて寝転がらせる。当然、子供達の口からは干し肉を外して寝転がらせたのだが、気付いたらフヨウが処理してくれたらしく無くなっていた。


 そのままフヨウは2人の右に鎮座して、ダリアは左に寝転がる。いつものポジションに寝た2人と2匹に【昏睡】を使い、後ろから抱き付いてきたダナに引っ張られた。それはいいんだが、何でもう裸なんだよ。


 女性陣を強めの【極幸】でキメて寝かせ、部屋と体を綺麗に【浄化】する。<浄化の三道具>を使って吸引と【浄化】を行ったら、隠密の4つの技を使って外に出た。王都の中央神殿に侵入して聖人にするお仕事の開始だ。


 中央神殿だから時間が掛かるだろう。面倒だが、そこは諦めて頑張るしかない。神殿に着いたが、何処の国でも分かりやすい建物で助かる。敷地に侵入した俺は、真っ直ぐ宿舎へ行き中に入った。いつも通り、聞いていこう。


 白い枷を嵌めて罪を聞いていき、アウトなら2つ目の枷を嵌める。しかし、思っているよりも少ないな。カロセン王国に比べれば随分少ないぞ。体感で半分にも届いていない。もしかしてダンジョンが無いからか?。


 ダンジョンがあれば豊かだろうが、ダンジョンが無いから腐敗が抑えられている? いや、それでも半分より少ないぐらいだから、結構な腐敗ぶりか。カロセン王国の中央神殿が酷過ぎただけだ。


 聖王国ラグナンドの中央神殿レベルだからな、その腐敗ぶりはトップレベルと言っていい。あんなのは滅多に無いんだから、それと比べちゃ流石に可哀想だ。さっさと聞いて、パパッと聖人に変えていこう。


 ………何処もそうだが上層部は腐敗してるなー。まあ、終わったから思い出したくもないが。この国の場合は王族と繋がっていたからか、更に腐敗っぷりは酷かった。神殿なのか娼館なのかハッキリしろと言いたくなる。


 信者をそういう風に扱って荒稼ぎしていたのが実態だった。まあ、これからは被害者も減るだろう。とはいえ、おそらく聖人が居ても無くならないんだろうなー、とは思う。聖人も裏で画策されれば発見出来ないからさ。


 善なる者だからこそ、罪を見つけないと動けない。見つけられなければ野放しになってしまうが、それでも監視の目があれば動き難くはなるだろう。殺すよりマシだとは思うが、これも最善策とは言えないのかもしれない。


 まあ、面倒な事など考えずに帰って寝るか。俺は宿の部屋に窓から入り、神水を飲みながら自分を何度も【浄化】して綺麗にした。さて、神水も飲み終わったのでそろそろ寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界737日目>



 おはようございます。今日はこの王都で一日ゆっくりしようと思います。昨夜も聖人にしたりと大変だったので、今日はゆっくりと寝たい。少々睡眠が足りない感じもするし、今の内に元の体調に戻しておきたいのが本音だ。


 朝の日課を終わらせて、神水を飲みながらボーッとする。相変わらず神殿に侵入したりした次の日はコレだ。特に中央神殿のような神官が多い所は、どうしても時間が掛かるからな。仕方がないとは言えるんだが。


 イデアが起きて部屋を出たので見送ると、直ぐに蓮も起きて部屋を出た。今日は子供達が1番かと思っていたら、メルが起きて満足するまでキスしてから部屋を出る。


 丁度部屋の扉で入れ違いになったが、イデアが戻ってきたので神水を入れよう。コップに入れてイデアに渡すと、すぐに蓮も戻ってきた。2つのコップに入れて、1つを蓮に渡すとメルも戻ってくる。


 メルにも渡し、後はゆっくりとしよう。メルと子供達と雑談をしながら過ごしていると、皆も起きてきたので朝の挨拶をする。布団を収納したりと後片付けをしていると、皆の頭も覚醒したようだ。


 そろそろ食堂に移動するか。



 ▽▽▽▽▽


 1471終了時点


 大白金貨73枚

 白金貨427枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1637枚

 銀貨2508枚

 大銅貨2524枚

 銅貨67枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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