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 【念話】を使って皆に説明し、ダンジョンに入ると直ぐに走り出す。東へと身体強化をして走り、転移紋から2層へ。4層までを東、5~8層は南、9~12蘇は西、13~16層は北へ行き17層へ。


 17層は非常に深い森だった。久々に魔物が殆ど居らず、ひたすら木々が密集している森を進んで行くだけの地形だ。しかも転移紋がどの方角にあるか分からないという、碌でもない層となっている。予想は南東なので、南東へ行く。


 こっちが当たっていてほしい。そう思いながら進んだのだが、当たっていた。それは良いんだが、階層の端ギリギリに転移紋を設置するのは止めてほしい。地形が厄介なうえ最長距離とか、嫌がらせか何かか? と言いたくなる。


 それでも南東へと進み、21層へと辿り着いた。今度は逆に、浅い森ではあるが木々の背が高い。その所為で光が入って来ず、暗い中を歩かなくちゃいけない地形だ。流石にそろそろ昼食を摂りたいので脱出紋の近くで、料理を始めるか。


 暗いので【光球】を使っているが、【気配察知】で魔物の位置は分かるので問題は起きていない。土を使って焼き場と椅子やテーブルを作ったら、昼食作りの始まりだ。セン麦を使い切る為に、メルと子供達にはアルダパンを作ってもらう。


 俺はヘビーブルの塊肉を焼き、フォルには鰹節で出汁をとった野菜のスープを作ってもらう。いつも通りに塊肉をじっくり焼き、皆の料理を手伝ったりしていく。塊肉を焼くのにも慣れてきたので、別の事をしていても失敗したりはしない。


 野菜スープが出来て、パンが焼けたようだ。最後に焼けた塊肉を削いで皿に盛ったら完成。早速食べよう。それじゃあ、いただきます。



 「暗い森の中での食事だけど、コレばっかりは仕方ないね。この先にまともな景色の地形があるとは思えないし、森が浅いだけマシだと思わないと。……高い木が多いから暗いけどさ」


 「それは仕方がないよ、あたし達が地形を選べる訳でもないし。それよりも、このダンジョンが何処まで続いているかの方が問題さ。あんな移動しにくい地形がまた出てくるようじゃ、最奥まで時間が掛かり過ぎるよ」


 「あれは確かに酷かったですね。かつてマールの木ダンジョンにはあったそうですけど、あそこまで密集して生えている森を進むのは初めてでした。まさかダンジョンモンスターがまともに動けないレベルとは……」


 「それでも蛇系の奴は襲ってくるから厄介なんだよね。それと投石リスみたいな小さいタイプ。アルドやディルが【念動】で対処してくれたから良かったけど、魔法で相手をするなら大変じゃ済まなかったと思う」


 「木々が邪魔で魔法も上手くつかえないからね。ああいう時には【念動】というのは本当に役に立つと思う。念力が豊富にあって強くないと、魔物を殺すなんて出来ないらしいけど」


 「それは仕方がないんじゃないですか、姉上? もし誰も彼もが修行だけでアルドやディルのようになるのなら、そちらの方がマズイと思います。むしろ其処まで突き抜けないと、【念動】だけでは人や魔物を殺せないという方がマシです」


 「それは、そうでしょうね。アルドやディルならともかく、他の者がアレだけの力を持つのは危険よ。私達の方にその力が向かって来ないとも限らないのだし」


 「邪生の心臓を食べると、実は念力も強くなるんだが……得意な種族でないと直ぐに頭打ちになる。現に皆も頭打ちが続いているしな。今も伸びているのは蓮ぐらいだろう。ディルの場合は使い熟せていないので伸びないんだと思うが……」


 「やはり、そうか……。【探知】の訓練をしていても、自分の力に振り回されている感じはしていた。だからこそ、なかなか上達しなかったのだし、今も上達は出来ていない。精度と範囲がどうしても伸び悩んでいる」


 「蓮の場合はまだ念力を使う訓練も殆どしていないし、ディルよりも弱いから伸びていると言った方が正しい。ディルだって俺達と会って直ぐの頃は、弱い念力しか持ってなかったしな」



 何故か急に蓮が【念動】を使いながら食事を始めたが、マナーも知らない様に見られるので止めるように言っておく。生活の中で訓練する事自体は間違ってないのだが、下品なのは駄目だ。そこはしっかり線引きしておかないと子供達が恥を掻く。


 昼食も終わり、少しマッタリとしたら後片付けをする。いつも通り残っている物は全てフヨウが吸収してくれるので、そのうえで【浄化】すれば完了だ。後はアイテムバッグに仕舞い、焼き場やテーブルに椅子などを壊して更地に戻せば終了。


 次の転移紋の方角は、おそらく南西か北西だと思うので西へ行こうと思う。転移紋がギリギリ端にでもない限りは、西へ行っている最中に発見出来るだろう。そう言って、西へと出発する。


 出てくるモンスターを蹴散らし、高値で売れる獲物だけを血抜きして渡す。後は軒並み【浄炎】で燃やして進む。子供達にも燃やさせているが、なかなか上達したんじゃないだろうか? 最初に比べれば十分に上手くなっている。


 そのまま西の端まで来たが転移紋は見つからず。南か北か迷ったが、多数決で南に決まった。端である為モンスターが殆ど出ない。なので一気に南へと走って行く。透明の壁にぶつかるまで南に進んだが見つからず、已む無く今度は北へ。


 真っ直ぐ北に行き、北の突き当たりギリギリの地点に転移紋があった。全員が「いい加減にしろ」と思ったのは仕方ない事だろう。地形が面倒臭すぎる。何でこんな地形にしたんだと言いたくなるが、グッと堪えて先へと進む。


 24層を越えて、次の地形である25層に来たが、そこは荒地だった。子供達を取り出した木像に素早く乗せて、端的に説明する。もう敵が向かってきているので時間が無い。何でこんな最奥なんだ!?。



 「皆、周りを敵に囲まれているから気を付けろ! 子供達は危なくない様に逃げ回るんだ。ここの最奥は陶器の人形だが、大量に動いているから注意しろ! 相手は生き物じゃない、容赦なく潰せ!!」


 「「「「「「「「了解!」」」」」」」」


 「分かった!」 「分かりました!」


 「ニャー!!」 「………」



 陶器製の人形が襲ってくるとか、ここは兵馬俑かよ。訳が分からないが、陶器製の人形が青銅の武器を持って襲ってきている。しっかし、思っている以上に数が多いのもそうだが、像の顔は何故かこの世界風の顔だ。そこは兵馬俑じゃないらしい。


 まあ、どうでもいい事ではあるんだが、若干気になったので幾つも確認したんだよ。この世界風の兵馬俑と言えば分かりやすいと思う。それでも何の痛痒も感じないゴーレムが襲い掛かってくると思えば、これはこれで怖い光景だ。


 皆も暴れ回りながら戦っているが、壊された人形が邪気に変わるので、先ほどから鏡で吸引し続けている。皆の殲滅速度が速いのもあるんだが、その所為で吸い込む量が尋常じゃない。全力で【浄化】しているものの、拮抗している程だぞ。


 子供達は少し離れた所で動きながら、【疾風弾】か【土硬弾】を使って応戦している。【土硬弾】は多くの土を圧縮して放つ土魔法で、結構な衝撃と威力を与える魔法だ。【疾風弾】も似た魔法だが、風と土では威力がハッキリと違う。


 近付かれて困る場合には【土硬弾】を、離れた所への攻撃や敵の矢に対しては【疾風弾】と使い分けている。上手く使っているようで何よりだし、子供達も戦いをさせないと成長しないからなぁ。それに仲間外れにするのも問題ありそうだし。


 俺の方は近寄ってきた馬鹿な人形を錫杖でカチ割りながら、鏡で吸引と【浄化】を繰り返している。それにしても減らないな……皆があれだけ暴れているのに、陶器製の人形が延々と突っ込んで来る。もしかして始皇帝の像でもあるのか?。


 俺は【念話】で女性陣に話すと、どうもアルメアの近くで偉そうな像が動いているらしい。ただ、数が多く守られているので、簡単には近づけないそうだ。おそらくだが、そいつを倒さないと終わらないんだろう。


 女性陣にそれを話すと、皇帝っぽい像の周りに女性陣が突っ込んだが、陶器の人形も集まり始めた。やっぱりか……。



 ▽▽▽▽▽


 1466終了時点


 大白金貨73枚

 白金貨427枚

 大金貨1704枚

 金貨2679枚

 大銀貨1639枚

 銀貨2512枚

 大銅貨2602枚

 銅貨127枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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