1463
朝食後、食堂を出て王都の入り口へと向かう。門番に登録証を見せて門を出ると、一路西へと走って行く。結果として王都で情報収集は出来なかったが、次の目的地は西のダンジョンなので、無くても大丈夫だろう。村か町で聞けば分かるだろうし。
ある程度走るとヒッテの街が見えてきたが、スルーして更に先へと進む。この街はまだ王の直轄領だから、情報収集をするにしても直轄領を出てからにしよう。そのまま西へと進んで行くと村があったので近付き、門番から話を聞く。
若干不審がられたが、銅貨5枚を渡すと直ぐに聞きたい事を教えてくれた。この村はマウィの村と言い、ここから西に行くとノーウェの村、ヴェーヌの町とある。その向こうが辺境伯領でショッズの街があるらしい。
1番聞きたいダンジョンの位置だが、ヴェーヌの町の直ぐ近くにあるそうだ。それだけ聞ければ十分なので礼を言い、西へと走って行く。聞いていたノーウェの村を通り過ぎて更に走ると、ヴェーヌの町が見えてきた。近くにダンジョン街もある。
まだ昼にもなっていないが、まずは宿を確保しなければいけないので町へと入る。現在の時間と地方の町だけあって、待たされる事無く入る事が出来た。近くに居た町の人に銅貨5枚を渡し、宿の場所を聞いていく。
6人に聞いた結果、幾つかの宿の事が分かったが、どの宿にするか悩むな……。大きい宿は2つあるがコレは却下。すでに客が多そうだし、宿代がちょっと高いらしい。まあ、ダンジョンが近くにあるから儲かるしな、強気の値段でも泊まるだろう。
問題は残り3軒の宿だ。1つは食堂を併設している宿、後の2つは宿のみで中規模と小規模になる。皆と話した結果、まずは小規模の小さな宿に行く事に決めた。路地を2つ入った所にある小さな宿に着いたのだが、中から客が出てきたので道を開ける。
泊まっている客が居るって事は、貸し切りにするのは無理だな。そう思いながら入り、大部屋があるか確認する。すると1階は雑魚寝部屋らしく、誰も泊まっていなかったので貸し切りにした。宿の主人と話し合った結果、10日間で銀貨6枚となったが仕方ない。
雑魚寝部屋は、ある程度の人数が入るのが当たり前だからな。それらの分も纏めて払う形になるから仕方ないんだが、それでも高い気がする。とはいえ、貴族どもの金を社会に還元していると考えれば腹も立たない。とりあえず宿は確保出来た。
少し早いが、食堂に行って昼食にするか。宿を出た俺達は、町の人を捕まえては銅貨5枚を払って食堂の事を聞く。3人目に聞いた時に穴場の食堂を聞いたので、そこに行こうと思う。ダンジョンがある町もボッタクリが無い訳じゃないから、大通りは避けたい。
問題ない町もあるが、ダンジョンがあるから強気の値段設定のところもある。美味しいなら許せるが、そういった所は大抵高いだけだ。それは腹立たしいので良心的な店に行きたい。路地を1つ入った所にある食堂に入り、大銅貨13枚を支払って昼食を注文する。
席に座って雑談していると、ちょこちょこ魔戦士が入ってきた。地元の者か知らないが、ジロジロこっちを見てきて鬱陶しい。イデアは相変わらず見られているが、最近は慣れたらしくそこまで嫌がってはいない。まあ、諦めたと言った方が正しいか……。
その魔戦士達は俺達への興味を失ったのか、席に座って雑談を始める。他の魔戦士達も雑談しているが、有用な情報は……いや、1つあるな。
「それで、ダンジョンの中に出た色の変な奴はどうなったの? 少し前から聞くようになったけど、そいつの噂が無くならないって事は誰も倒せてないんでしょ。私達が戦う必要も無いし、そんな深くまで行けないけど」
「何でも大きな熊のモンスターらしいけど、鉄の盾を切り裂かれたらしいの。それで慌てて逃げたんだけど追われて死んだんだって。他のも重傷を負ったりしたらしいけど、逃げる事は出来たみたい。でも、倒せてないそうよ」
「今でも手負いの奴が暴れてるって事? まあ、ダンジョン内のヤツだけどさ、それでも手負いのモンスターが暴れてるってヤバいんじゃないの? そいつが出る層から先には進めない気がするんだけど……」
「それで止まってるんだって。でも16層だし、私達には関係無いよ。流石にそんな深い層まで行けないし、行かなくてもお金は稼げるしね。無理をして死ぬのも御免だから、今のままでいいよ」
「「「「うんうん」」」」
女性のみのチームのようだが、堅実なようで何よりだと思う。それよりも、鉄の盾を切り裂く熊ってソードグリズリーだと思うんだが、色違いねぇ……。何だか嫌な予感がしないでもないな。考え過ぎならいいんだが、新種のモンスターの可能性が消えない。
システムが訳の分からないキメラとか作ってたんで、可能性がそれなりにあるんだよ。ただの亜種ならいいんだけど、新しく作ったのなら何も分からない相手だ。変な攻撃方法を持ったりしているかもしれない。まあ、考え出すと際限が無くなるので止めよう。
昼食を食べ終わった俺達は、そのまま町を出てダンジョン街へと向かう。どんなダンジョンかの確認ぐらいはしておきたいし、あのまま町に居ても暇だしな。待たされる事も無く迷宮紋に乗り、ダンジョンの1層へと進んだ。
中は草原で、ウサギ系やネズミ系のモンスターと戦っている新人が居る。そんな中を東に向かって進んで行く。さっき【探知】の反応が東で消えたので、転移紋が東にあるのは間違い無いだろう。さっさと進もう。
反応通り東に転移紋があったので2層へ進む。4層まで同じで、5層は林になっていた。もしかしてマールの木ダンジョンと同じタイプなんだろうか? 進んでみないと分からないが、頭の片隅に置いておくか。次は……南か。
南で反応が消えたので南へと行く。死んでも反応は消えるが、いきなり数人もの反応が一気に消える事は無い。それに、南に進んでいる者も多少居るので、転移紋がある事は確実だろう。予想通りにあった転移紋で6層へ。
8層まで同じで、9層は山だった。ただし木々が多い山だ。4層同じ地形で、木が多いダンジョン。皆とも話したが、これがこのダンジョンの傾向だろう。木像で一気に進んでも良いんだが、ここは難しそうだ。
それにしても、このダンジョンを16層まで進むのは実力者じゃないと難しい。そう考えると魔戦士って結構優秀なんだろうか? それとも正しい修行法みたいなものが民間にも残ってる? ……その辺りは調べてないし、分からないな。
まあ、魔戦士が優秀って事にしておこう。山の地形だが、方角は北か西しかないので北西に進んで行く。すると西の方で反応が消えたのを確認。消えた所に向かうと転移紋があったので10層へ。12層まで同じ地形で、13層は森だ。
浅い森ではあるものの、遂に来たかという感じだ。まあ、北だと分かっているので楽ではあるんだが、森を進むのは面倒臭い。普通の奴なら周りを警戒しながら進むんだろうが、俺達にとっては地形が物理的に面倒というだけだ。
さっさと進み、北の転移紋から13層へ。16層までやってきたが、ここに色違いの熊が出る……んだよな? 近くにそれっぽい反応は無いんだが、どうなってるんだ。それとも誰かが倒してもう居ないんだろうか?。
分からないので円を描きながら移動し、様々なものを探っていく。すると南西の方で戦っている連中を発見した。反応が消えているので慌てて急行するも、最後の反応が消えてしまう。間に合わなかったか……。
その後、近寄って確認すると、ソードグリズリー並の大きさの熊である事が分かった。まだ見えてはいないが、【空間把握】で確認できている。しかし、<迷彩色>の熊ってなんだよ? 間違いなくシステムの作ったモンスターだろ。それしか考えられない。
ショキングピンクよりマシだけどさぁ……。ん? 何かに採用された気がする。……気のせいか?。
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1463終了時点
大白金貨73枚
白金貨427枚
大金貨1704枚
金貨2679枚
大銀貨1639枚
銀貨2512枚
大銅貨2628枚
銅貨127枚
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




