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 豪華な馬車が宿の前で止まり、昨日来た執事長が下りてきたが本部長を見てビックリしたようだ。どうやら本部長がここに居るのは想定外だったらしい。慌てて表情を消したが、この執事長は色々足りてない感じだ。



 「失礼ではございますが、何故ザカード様がここに居られるのでしょうか? 関わりの無い筈でございますが……」


 「確かに関わりは無いかもしれないが、不老長寿の皆様は魔戦士でもある。魔戦士ギルドの本部長として、魔戦士を守る立場だからな。陛下や王太子殿下はともかく、それ以外が何をするか分からない。余計な揉め事に発展したら双方が困るだろう?」


 「騒動など起きようが無いと思うのですが、それでも起こるのでしょうか? 私には理解が出来ません。此度の会談にて何かあれば、恥を掻くでは済みません。それほどの事をされるのでしょうか?」


 「甘いな。あの者どもは自分達の都合と、成功した自分の姿しか考えない。万が一にも失敗などする筈がないという、謎の自信から事を起こす。そして失敗し大恥を晒すんだが、権力で強引に無かった事にする」


 「その様な事はありますまい。陛下が居られるのです、左様な事をすれば降爵すらあり得ますぞ? あまりにも危険すぎます。それに、その様な事を行っても得がありません。故にされる方など居られぬでしょう」


 「何を言おうと魔戦士ギルドの本部長として、魔戦士を守る為に動くだけだ。場合によっては貴族の2、3人が死ぬかもしれないが、魔戦士を守るのがギルドの仕事だからな」


 「………分かりました。御一緒にどうぞ」



 執事長の方が折れた感じだが、何故こんなにバチバチやりあってるんだろうな? 例え庶子とはいえ、王族である事に変わりは無い筈だろう。何だか妙だな。この国では庶子には価値が無いって事か? もしスペアが王になったらどうするつもりなのやら。


 その時はすり寄って土下座でも何でもするのかね? まあ、俺には分からないが、貴族の処世術的なものでもあるんだろう。といっても執事ってそもそも貴族じゃないと思うんだが、王の執事は貴族家の者なのかな? でも機密も多そうだしな……。


 漏洩したら困る情報も山のように有る筈だし、そうなると貴族家の奴かー。相当信頼している家に頼まないと、情報が漏れて筒抜けになりそうだな。そんな下らない事を考えていたら門の中に馬車が入った。それなりには大きな城だが……。


 そのまま真っ直ぐ進んで行き、城の前で馬車は止まった。どうやらやっと外に出られるらしい。門から城までが遠いのは仕方ないんだろうけど、ここまで広くする意味ってあるのかね? 防衛の為とも思ったが、それでもここまで広い意味は無いと思う。


 城の玄関を入り、そのまま中へと案内される。石造りのよくある城と言ったらそれまでだが、ヤシマの国以外はあまり変わり映えしないなぁ。よくある城って感想しか出ない。今までに何度も見て入ったタイプの城だ。俺達は案内に従ってついて行く


 大きな扉が開けられ、正面の奥の方に玉座があり、そこに王らしき人物が座っている。左右に貴族っぽい服装の奴等が数人並んでいて、壁際に騎士が並んでいる形だ。朝っぱらから、何を馬鹿みたいな事をやってるんだろうな。それぐらい、俺達は冷めている。


 俺達は真っ直ぐ進み、止められた位置で止まる。本部長も俺達も普通に立ったままで何もしない。そのまま無言の時間が続き、遂に左右の貴族が怒り出す。



 「そなたらは礼儀も知らぬのか! 片方の膝を床に付けて頭を下げるのだ、そんな簡単な事も知っておらぬとはな! これだから平民は困るわ、早くせぬか!!」



 俺達はそのままスルーする。馬鹿の言葉なぞ、いちいち取り合うような価値も無い。そのまま適当に立っていると左右の貴族達が次々に罵声を浴びせてくるが、それでも俺達はスルーし続けている。どうでもいいし、興味も無い。


 こいつらは相手にもされていないって分からないもんかね? そういう扱いを受けた事が無いから理解出来ないんだろう。考え事をしながらスルーしていると、壁際にいた騎士が近付いてきた。まだそこまで近くは無いが、力で押さえる気かね?。



 「いい加減にせぬか!! 礼儀知らずに教えてやっておるだろうが、さっさと片方の膝をついて頭を垂れろ!! いったい、いつまでこんな下らぬ事をさせる気だ!!」


 「最早構わぬ! 騎士よ、この者どもの頭を無理矢理下げろ!!」



 左右に陣取っていた騎士が近付き手を出してきた瞬間、俺は騎士を投げ飛ばした。こちらに手を出すという事の意味をまったく理解していないらしい。こいつらは驚くほど頭が悪いな。実力行使など1番やっちゃいけない事だろうに、蛮族国家と謗られても知らんぞ。



 「なっ!? おのれ……再三注意してやったにも関わらず、話も聞かぬうえに乱暴狼藉を働くとは! 騎士どもよ、こやつらの首を刎ねよ!!」



 その言葉を聞いた瞬間、俺達は一斉に動き出し左右に並ぶ騎士全ての首を刎ねる。あっと言う間に謁見の間は血だらけで死体だらけになったが、俺達にとってはどうでもいい事だ。手を出してくるなら殺す。そこの本部長にも言ったが、これはただの事実だ。


 王の横に居た騎士が、慌てて王の前に立って守ろうとしているが遅い。おそらくは近衛騎士団長か何かだとは思うが、部下だけで何とでもなると思っていたのか、随分動きがトロかったな。危機意識が無いのかね? 不思議なもんだ。


 さて、どうするかと悩んでいると、どうやら本部長が話すらしい。こいつらは根本的な部分を何も理解してないしな。



 「そろそろこんな茶番はいい加減にしてほしいのですがね。不老長寿の方々は神々に仕える方々だ、それが人間種の王に頭など下げる訳が無い。不老長寿の方々が頭を垂れるのは神に対してのみ。いつから陛下は自らを神だと思うようになられたので?」


 「は? ………そうなのか?」


 「はい。そもそも不老長寿というのは、神の加護や祝福がなければなれないそうです。つまり不老長寿であるという事は、神から加護や祝福を賜ったという事。その時点で最上位にあられるのは神々であり、何処かの王ではないのですよ。そして不老長寿の方々は神の面目を背負うのです」


 「か、神の面目……」


 「そうです。不老長寿の方々に頭を下げろとは、神々の使徒に頭を下げろと言っているのと変わらないのですよ。どれほど危険な事を口走っていたか分かりましたか? だからこそ茶番と言ったのですよ。このままなら、ここに居る全員が皆殺しにされかねない」


 「「「「「「「「「「………」」」」」」」」」」



 こちらを見る目がガラリと変わったが、そんな事はどうでもいい。そろそろ下らない茶番も終わらせたかったので、このままの流れでさっさと帰るか。お腹も空いたし、何より朝食も食べてないんだぜ? そろそろ子供達が我慢の限界だろう。



 「下らない茶番は終わりか? お前達のような阿呆に付き合うのはいつもそうだが、本当に時間の無駄だ。馬鹿が馬鹿な姿を晒すのを、いったい何度見てきたと思っているのやら。その下らないものも見たので、俺達は帰らせてもらう。ではな」



 そう言って謁見の間から出ようとすると、大きな扉の向こうから騎士が雪崩れ込んできた。抜剣しているところを見るに、容赦をする必要は無いらしい。こちらに対して剣を振りかぶってきたので、全員が武器を出して一気に殺していく。


 40人ぐらい居ただろうか? さっさと皆殺しにした俺達は武器を仕舞い、悠々と謁見の間を出て行く。後ろから声を掛けてくる者は居らず、そのまま案内された道を逆に辿り外へ出た。皆の服や体は既に【浄化】しているので綺麗になっている。


 ちょうど王城の門を出た辺りで、うしろから本部長が追いかけてきた。息を切らしているが、体力が無いなぁ……。本部長は書類仕事だから仕方ないのかね?。



 ▽▽▽▽▽


 1459終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2438枚

 大銀貨1608枚

 銀貨2342枚

 大銅貨2189枚

 銅貨165枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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