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1455




 隠密の4つの技を使い、王都の外から宿の部屋へと戻る。皆の前に姿を現し、宿の部屋を出て食堂へ。大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。皆の顔色は大分マシになったようだ。



 「そういえば魔戦士っていうのは傭兵と違って一気にランクが上がるんだね。全員のランクが一度で8まで上がるとは思わなかったよ。まあ、何を倒せるかが重要だと言われれば、分からなくも無いけどねえ」


 「まあ、そうですね。スタンピードなどがあった時に、この者はどこまでの魔物なら倒せるかというのは重要ですから。私達の場合は竜でも倒せますから、本当ならランクに困るでしょうが……」


 「逆に言えば、どれだけ弱い魔物を狩ってもランクが上がらないシステムは面白いと思うわよ。純粋に何と戦えるか、何を倒せるかが求められるといのは、”戦士”として正しい姿だと思うわ」


 「まあ、それは確かにそうだね。ある意味で魔戦士ギルドの看板に偽り無しだとは思うよ。中も実力主義であれば、もっと良かったんだけど……王族だと、どうも実力主義って気がしないし。ちょっともやもやするよ」


 「でも、あの本部長はそれなりに苦労してきてるっぽいけどね。最初こそアレだったけど、最後まで下だという態度は崩さなかったし。普通の王族なら、途中で自分は王族だなんだと言ってる筈だからさ」


 「そうだな。あの本部長はそれなりに魔戦士どもに振り回されてきたんだろう。最初のアレも、舐められない為のものなのかもしれない。実際アルドも怒らせようとしていたが、それでも王族の権威を出してくる事は無かった」


 「アジュの町の支部長から知らされていたのかもしれませんが、王族という立場を出してくる事は最後までありませんでしたね。少なくとも、我慢が出来る人物なのは間違い無いようです。必死でしたけどね」


 「まあ、本気で怒らせれば自分でさえ殺されるんだ、そりゃ必死にもなるよ。不老長寿に対して1国の王族が云々と言ったところで、意味なんて全く無いんだからさ。遺言はそれで終わりか? じゃあ死ね、ってされるだけだよ」



 まあ、するけどな。王族だろうが王だろうが、処分しなきゃならん奴は処分する。喧嘩を売ってきた以上は、必ず報復をしなきゃいけない立場だしな。泣き寝入りなんてしようものなら俺が殺されるんだから、それはあり得ない。


 夕食後、宿の部屋に戻ってこれからの事を話す。といっても、ダンジョンに何回か通うだけなんだけど。分かりやすく言えば、一回だけではなく何回かダンジョンを浄化するという事だ。この大陸初めてのダンジョンだからな。念入りに綺麗にしておきたい。


 それが終われば、次は西のダンジョンに行く事になる。それまではゆっくり王都で情報収集したり、ダンジョンを浄化したりの日々になるだろう。そこまで長く居るつもりもないが、それなりには時間を掛けて色々しようと思っている。


 想定外の事が起きたりして移動せざるを得ない事もあるかもしれないが、それに関しては諦めるしかないな。そんな話をしながら子供達の<七ならべ>に付き合っていると、どうやらウトウトしてきたらしい。さっさと敷いてある布団に寝かせるか。


 子供達を【念動】で運び、左右に2匹が寝たら【昏睡】を使って眠らせる。その後はいつも通りの皆に襲われて、全員キメて返り討ちにした。ベッドや布団に寝かせ、俺もさっさと寝る事にする。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界731日目>



 おはようございます。夜中に襲ってくる奴が居ると思っていたんですが、どうやら居なかった様です。根性が無いのか、それとも勇気が無いのか。魔戦士って荒くれだと思っていたのですが、どうやら少し違うようです。


 とはいえ、上下がハッキリすると途端にビビって手出しをしてこなくなるってだけなんだけどさ。チンピラみたいだが、そんなものと言えば終わる話か。傭兵や冒険者も、ここまでじゃなかったけどなぁ。これが魔戦士だと理解しよう。


 朝の日課を終わらせて椅子に座り、神水を出して飲む。それなりに暑い時季ではあるんだが、今日は雨だからか涼しい。それなりに降ってはいるものの、ダンジョンが近くにある街は雨でも活気があるな。ま、俺達も行くんだけどさ。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「おはよう!」 「おはようございます」


 「ニャア!」 「………」


 「どうやら今日は雨みたいだけど、近くにダンジョンがあると暇じゃなくて助かるね。どのみち昨日アルドが言ってた通り、もうちょっと浄化しておかなきゃいけないし。そういう意味でもダンジョンだから、気楽なもんさ」


 「雨の日は途端にやる事が無くなりますからね。お酒を飲むか、それとも寝るか。傭兵はそんな事ぐらいしか出来ませんから、魔戦士も変わらないでしょう。雨に濡れるだけで武具が駄目になったりしますし」


 「鉄製は特に錆びやすいからしょうがないわ。革鎧だって濡れるとヘタるし厄介なのよね。布製と石製と木製ぐらいかしら? 雨の日でも使えるのは。普通の金属では、雨の日は無理ね」


 「魔力金属や希少金属はその限りではないけどね。一般の者が持てるのは魔力金属で限界かな? それ以上は無理だと言わざるを得ないよ。魔銅や魔鉄でさえ大変だと言うのに、魔銀や魔金が持てるなんて極僅かさ」


 「むしろ木の棍棒に布の服で戦うなら、特に雨の日でも問題無いのがこう……何とも言えなくなってくるよ。そういう意味でもデフィルは間違って無いのかな? とはいえ、ずっと棍棒だった訳じゃないんだけどさ」


 「途中で斧を持ったり、槍を持ったりしてますからね。敵に合わせて武器を変えていると言うよりは、手に入った武器を使っていたと言う方が正しいでしょうね。何の脈絡も無く、急に武器が変わっていたりしますし」



 部屋の片付けをしながらデフィルの話を子供達と聞いていた。俺もデフィルの物語なんて読んだ事は無いので、少しずつ聞きながら頭の中で組み立てている。結局、歯抜けが多過ぎてよく分からなかったので、さっさと食堂に行こう。


 大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら席に座る。適当に雑談しながら待っていると。周りの魔戦士がこちらをジロジロ見てきた。鬱陶しいなと思って周りを見ると、途端にこちらから視線を外して俯いている。根性無しの嫌がらせか。


 朝食が来るまで雑談し、食べた後さっさと店を出る。不愉快だが仕方ない。少しの間は、ああいうのが続くだろう。雨が降っているので走り、王都の門番の所とダンジョン街の入り口で止められたものの、後は一気に進んで行く。


 結構濡れたものの、それは諦めて1層で乾かす。昨日と同じで1層は平原だった。【乾燥】と【凝水】を使い服や体から水分をとったら、周りを【浄化】しながら進んで行く。今日の俺は左手に銅鏡、右手に錫杖のスタイルだ。


 とにかくダンジョン内の邪気をどんどん吸い込んで【浄化】していこう。1層は北のようなので、吸引と【浄化】が出来る速度で北に向かい転移紋に乗る。2~5層を突破し、6層に着くと草原だった。この時点で昨日とは違うな。


 昨日は2つ目の地形が森だったが今日は草原で、しかも地形の変化が5層刻みだ。大分変わっていると言って良いんじゃないだろうか。しかもさっきの地形では小麦が生えていたし、この地形では所々にアルダの木が生えている。


 俺は吸引しながら、子供達が採ったアルダを【浄化】してやる。ちなみに採ったのは蓮で、採るのに使ったのは【念動】だ。練習してたのは知っていたし、俺もディルも教えたんだが……思っているよりも簡単に使える様になってないか?。


 ディルが何とも言えない表情だが、ディルの場合は近くに教えてくれる人が居なかったんだから諦めるしかない。蓮とは状況や環境が違うからな。そこを比べたところで意味は無いさ。


 そう言うとディルは納得したのか、自分も【念動】を使いアルダを採っていた。他の皆の視線が厳しい。これは俺が採らなきゃいけない流れか、諦めて探そう。全員分、あるかな?。



 ▽▽▽▽▽


 1455終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2438枚

 大銀貨1608枚

 銀貨2342枚

 大銅貨2202枚

 銅貨165枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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