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1454




 最奥の死体を片付け終わったので、後は帰るだけだ。今回も最奥には何も無かったという事は、神様の自粛中なのだろう。ポンポン渡されても使い切れないし、危険な物を渡されても困るからな。尻がバカになる薬とか。


 皆も多少は回復したようだが、やはり芯まで削られるような戦いは毎回キツいみたいで辛そうだ。ゆっくりと立ち上がり、脱出紋まで歩いて行く。ダリアやフヨウも毎回グッタリする程度には魔法を使っているしな。疲れていないのは俺ぐらいか。


 脱出紋を使い外へ出ると、早速解体所へ行く。魔戦士の登録証を出して証明したら、さっさとアイテムバッグから獲物を出して並べる。全員分を査定するには時間が掛かるだろうが、今は疲れているので大人しく待つ。


 皆も休憩ついでに待っているようなもので、待たされる事は気にしていない。………それなりに待たされたものの、査定結果が出たので全員で聞きに行く。まあまあの値段にはなったものの、何故か安値になった獲物が多いな。


 そこを突っ込んで聞くも、どうやら初めて扱うらしく、解体所も値段をつけるのに困ったらしい。そういう理由なら、どうしようも無いな。どれだけ貴重な物でも利用出来なければ価値は無いのと同じで、安値になるのは仕方ない。最初はそんなものだ。


 狩ってきた獲物を利用した物が作られて、ようやく価値が正確に判断されるようになる。そこまで待たないと値段は上がらないだろう。そこまで待つ気も無いし不当な安値でもないので、了承して受け取った。俺の分は金貨4枚と銀貨24枚に大銅貨11枚だ。


 ダンジョン街を出て王都へと戻る。列に並んで待っていると、なにやら前の方が揉めているようだ。また何かあったのだろうが、俺達には関係無いので大人しく待とう。その後は列が進み、俺達は登録証を見せて中に入る。


 そのままの流れで魔戦士ギルドに行き、扉を開けて受付の前にある列に並ぶ。ここでも待たされるがしょうがない。とはいえ、子供達も女性陣も大分疲れているから早くしてほしいもんだ。ようやく俺達の番が回ってきたので、登録証と買取の木札を出す。


 登録証と木札を確認した後、返された。俺達は不思議に思っていたのだが、どうやら偽物だと判断されたらしい。偽者も何もダンジョン街の解体所に行けば記録が残ってるんだから、本物かどうか分かるだろう。そう言ったのだが、何故か認めない。


 そうしていると、横から他の魔戦士が介入してきた。どうやら俺達がクレーマーに見えたらしい。



 「おいおい、お前さん達よう。どんな魔物を倒してきたのか知らんが、嘘はいけねえな。御丁寧に解体所の木札に似た物まで用意してご苦労な事だが、こんな偽物は通用しねえんだよ!!」



 そう言って、受付嬢の前に置かれていた俺の木札と登録証を手に持つと、腰のナイフでズタズタにし始めた。俺はそれを黙って見届けている。……何故って? 殺す為に決まっているだろう。それ以外にあるか?。



 「まあ、こういうこった。何処のザコか知らないが、これに懲りたら王都のギル」



 ウダウダ話しているのが鬱陶しかったので、さっさと首を切り落とした。血飛沫が舞うが、俺達は全く気にしていない。ついでに、俺達に血が掛からない方向へ死体を倒してもいる。もちろん【念動】でだ。辺りが静まり返っているが、どうでもいい。


 俺は殺した死体の懐を探って金を入れている袋を見つけ、そこから銀貨1枚を抜き取ると受付嬢の前に置く。



 「そこの死体の所為で俺の登録証がズタズタだ。新しい登録証を作ってくれ……おい、聞いているのか? 新しい登録証を作ってくれと言っているんだ!」


 「えっ? ………は、はい! 少々お待ち下さい!!」



 まったく、何を固まっているんだか。そう思っていると、クズの仲間が襲い掛かってきたので全員首を刎ねた。いちいち面倒臭い奴等だな、鬱陶しいから絡んでくるなよ。そう思っていたら、2階に行った別の場所の受付嬢が朝のバカを連れて下りて来た。



 「ん? 朝のバカじゃないか。どうやら生きていたようだな。死ななかったという事は、悪運は強いらしい。一緒に居た3バカはどうした。誰か死んだか?」


 「い、いや。誰も死んではいないが……ところで首を刎ねられているようだが……」


 「ああ、俺がやった。今日ダンジョンで獲物を狩ってきてな、それをダンジョン街の解体所に売ったんだよ。木札を貰って、そこの受付嬢に出したんだが……何故か受理せず返してきた」


 「そ、それは……。でも、ランク1の倒せるような魔物ではないですし……」


 「うん? 俺はダンジョン街の解体所に聞けば分かるって言ったよな。それを調べようともしなかったのは何処の誰だったか……もう忘れたのか?」


 「ひぃっ!!」


 「あーっと……つまり、アンタ達が倒してきたのを受付嬢が疑い拒否したと。それは調べれば済むんだが、何でこいつらは殺されたんだ?」


 「そのバカどもの1人が横からしゃしゃり出てきて、俺の登録証と解体所で受け取った木札をズタズタにしやがってな。喧嘩を売ってきたんで殺しただけだ。誰であろうが喧嘩を売ってきたならば殺す。例え王族でもな」


 「あ、ああ……それは嫌というほど朝に思い知らされたから分かっている。それはともかく、其処にあるのがこいつらがズタズタにしたっていう登録証か。ちょっと見させてもらうぜ?」


 「それは構わない。既にズタズタにされているし、それは周りの連中も見ていた。とはいえ証言は証拠にはならんがな。それで俺達を拘束するなら構わんが、全滅する覚悟はしておけよ?」


 「そんな怖い事をする訳が無いだろう。それよりも本当にズタズタだな、碌でもない事しやがって。死体の処理もしなきゃなんねえし、無駄に金が掛かる。ギルドに屯してねえで、狩りに行けってんだ」


 「そういう奴等か……何処にでも居るが、碌な連中じゃないな。しょうがない、死体は俺が捨てて綺麗にしてやろう。喧嘩を売ってきたのはこいつらだが、汚したのは俺だからな」



 そう言って、俺は死体をアイテムバッグに収納し、床の汚れは【神聖八重浄化】を使う。当然裏でコッソリと【浄化】の権能を使っているので、殺す前より綺麗になっているんだけどな。まあ、サービスって事で良いだろう。



 「………こんな事があっさり出来るような相手に喧嘩を売ったんだよなー、俺。死ななくて本当に良かったぜ。伝説だから誇張されてると思ってたが、伝説の方が大人しいってどういう事だよ……」



 伝説って何の事かと聞いたら、大英雄の伝説の事だった。思わす「ディルの先輩か……」と言ったら聞かれたので、ここに居る連中にも聞かせるように答えてやる。俺が幽人族ではない事に唖然としているが、そこは当然スルーする。


 ディルが【念術】は幽人族でなくとも使えると暴露したから大騒ぎになったが、俺達にとってはどうでもいい。使い方を始め、教える訳が無いだろうと言って五月蝿い奴等を受け流す。新しい登録証を受け取ったので、女性陣も登録証と木札を出していく。


 子供達の登録証は若干戸惑ったようだが、本部長がOKを出したので普通に通った。どちらでも良かったのだが子供達は喜んでいる。若干気に入らないという奴等が居たので、外で子供達と戦う事を提案してやった。


 ついでに蓮が<ナッツクラッシャー>と呼ばれている事も話すと、理解出来たんだろう、途端に横を向いて知らないフリをしている。まあ、それを言われた蓮がアッパーの素振りをしているから余計に怖いんだろう。


 身体強化をしているので子供らしからぬパワーで素振りをしているし、明らかに子供の出す速さじゃない。途中からジャブやストレートやフックも交えて、シャドーを始める始末だ。手続きも終わったし、そろそろギルドを出るよ。


 シャドーをしていた蓮を止めて、俺達はギルドを出た。後ろから、あからさまにホッとした雰囲気を感じたが、無視して外に出る。皆に宿に戻っておくように言い、俺は隠密の4つの技を使って王都の外へ。


 ある程度離れたら、穴を掘って死体を捨てる。武具と金銭だけ回収し、後は全て【浄炎】で焼いていく。終わったら【粉砕】して、穴を埋めて武具を置いたら終了。金銭だけは迷惑料として貰っていく。とはいえ、銀貨12枚に大銅貨34枚しかないけど。


 そろそろ王都に戻って食堂に行くか。



 ▽▽▽▽▽


 1454終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2438枚

 大銀貨1608枚

 銀貨2342枚

 大銅貨2228枚

 銅貨165枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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