1452
<異世界730日目>
おはようございます。昨夜は随分多くの神官を聖人にしましたが、これで神殿の中もスッキリした筈です。ハッキリ言ってかなり眠たいが起きよう。右に蓮が引っ付いてるのは知っていたが、左にイデアが引っ付いてるぞ?。
皆は既に起きているが、俺が起きた事に気付いたんだろうニヤニヤしている。……考えても分からないから、とりあえず朝の日課である【浄化】をしておこう。皆の体と部屋を綺麗にしたら、体を起こそうとして気付いた。子供達がガッチリ掴んでる。
その所為で起き上がりたくても起き上がれない。仕方なく【心静】を使い緩めると、【念動】で優しく外す。……ん? お前達、起きてるな! 何でニヤニヤしてたか分かった。子供達は寝たフリをして、俺の服を掴んで動けなくしてたんだ。
なんでそんな悪戯をするのか分からないが、とりあえず朝の挨拶をしよう。
「おはよう、皆」
「「「「「「「「チュッ! おはよう、アルド」」」」」」」」
「おはよう!」 「おはようございます」
「ニャー」 「………」
「それにしても、よく寝てたね。それだけ昨日の夜が大変だったんだろうけどさ。アルドが朝起きられなかったって事は時間が掛かったか、それとも厄介な事態になったかのどっちかだね」
「厄介な事は一切無かったよ。中央神殿だから人が多くてな、2階建ての大きな宿舎が4つもあった。1つ目を7割、2つ目を8割、3つ目を9割、そしてラストは全員聖人にしてやっと終わりだ。聖王国の中央神殿レベルに腐っててさ、その分時間が掛かって大変だったんだよ」
「それはまた……。浄神様の御名を都合良く利用していたのと同じくらいですか。聞いただけでも面倒な数の者が悪人だったと分かります。少なくとも、少数の真面目な者では戦いにもならないでしょう。潰されるだけです」
「だからこそ、あの町の神殿長は左遷されたのだけれど、それも仕方がないと言えるくらい腐っているわね。とはいえ、あの神殿長は周りの者が腐っていると気付かなかったのかしら? 何だか、怪しいわね……」
「どのみち聖人に監視されてるから問題無いさ。それよりも副神殿長が黒幕で、神殿長は能力の無いただの愛人だった。ちなみに両方男な。それはどうでもいいが、この副神殿長は小悪党で、運よく手に入れた地位を必死に守ってきた結果だったよ」
「ああ。運よく手に入れて、その後は必死に地位にしがみ付く為に他者を蹴落として、気付いたら好き勝手出来る地位になっていた……という事か。よくある事と言ったら終わる話だけど、それが神殿ではね」
「まあ、そんな事してるからアルドに聖人にされるんだけどね。殺していた時に比べれば、生きているだけマシかな? ……でも今までの自分は無いんだし、死んだのと変わらないと言えば変わらないか。犯罪者だから別に良いけど」
「神官である以前に犯罪者なのだから、報いを受けてしかるべきだ。だいたい、神殿の中に犯罪者が多過ぎる。本来ならば人々の規範とならねばならないというのに、悪人の見本のようになっているのが現状だからな」
部屋の片付けをしながら神殿に対する愚痴を言っていたんだが、終わったので食堂に行こう。宿を出て食堂に移動し、大銅貨13枚を渡して朝食を注文する。席に座って待っていると、隣に魔戦士らしき3人と、何も持たない奴が座った。
何も持って無い奴の服は良質の素材で作られている。貴族が着るような品質の服で、ちょっと嫌な予感がするぞ? そう思っていると、向こうから話し掛けてきた。
「すまねえな。お前さん達と話したくて来たんで、その嫌そうな顔を止めてくれると助かる。俺の名はザカード、魔戦士ギルドの本部長をしている。お前さん達にはイレーシュの兄と言えば分かりやすいか?」
「王族か……面倒な。で、俺達に何の用だ?」
俺が面倒臭そうに話すと、3人の魔戦士が即座に動こうとした。しかし、それより早く、俺は威圧を使い出鼻を挫く。まあ、結果としては出鼻を挫くどころではなく、完全に動けなくなって震えているだけなのだが。
「どうして馬鹿は毎回毎回、同じ事しかしないんだ? いい加減、吐き気がするほどウンザリしてるんだがな。殺されないと分からないゴミは、さっさと殺すか」
「ま……待て! 待ってくれ、頼む、この通りだ。すまん! 妹から魔鳥便で手紙が来たんだが半信半疑でな、ギルドの中でも特に優秀なのを連れて来たんだ。まさか俺も含めて、全く動けなくなるとは思わなかった」
「お前達がどう思ったかなど、どうでもいい。あの支部長に次は無いと言っておいたんだがな、やはり理解していなかったらしい。……纏めて殺すか」
「いやいや、待ってくれ。俺の話も聞いてくれ、頼む。俺達が全面的にわ」
「確かにオレ達が剣を抜こうとしたのは問題だ。だが、まだ抜いていなかっただろう! にも関わらずそこま」
「死ね」
俺はウダウダ言ってきたゴミの首を【念動】で絞めながら宙に浮かせる。ゴミは苦しんでいるが知った事ではない。そもそも剣を抜こうとした段階で明確な敵対行為であり、殺されても文句は言えない行動だぞ。
そのうえ魔戦士ギルドでは、魔戦士同士の戦いには一切関与しないと決まっている。だから……っと、他の2人が明確に剣を抜いたので、そいつらも首を絞めながら宙吊りにしてやった。俺を舐めすぎだろう、このゴミども。
「余程死にたいらしいな、このザコどもは。高々この程度の腕で何がしたいのやら。勘違いした馬鹿から死んでいくという、当たり前の事も知らんのか」
「この通りだ! 頼む! そいつらを許してやってくれ。俺が命じただけで、こいつらは悪くないんだ!!」
「お前はいったい何を言っている? 次はお前に決まっているだろう。何を自分は関係無いと思い込んでやがるんだ。王族だから害されないとでも思ったか、間抜けが。死ぬ時は身分など関係無く、平等に死ぬんだよ」
「ガッ!? ア……ガ……グゲ………ゴッ」
俺はバカも首を絞めて宙吊りにしてやった。必死になって暴れているが、空中なので助かる事は無い。既に最初の1人は気を失っているので床に下ろして放置する。心配しなくても死んではいない。殺す気は最初から無いし。
次の2人も気を失ったので地面に置き、最後のバカを宙吊りにしたまま食事をする。周りの連中はドン引きしているが、俺達にとっては欠片も気にする事じゃない。丁度食事が終わった段階でバカも気絶したので床に置いて店を出る。
店を出て大通りへ出た辺りで、【念動】を使い無理矢理に呼吸をさせて気絶から回復させた。俺達は入り口の門に向かって歩き、門番に登録証を見せて王都を出たら、近くのダンジョンに行く。
少し遅かったのか待っている人の列は無かったので、スムーズにダンジョンへと入る事が出来た。1層は平原で、ビッグラビットやビッグゴートにビッグシープなどが居る。北方なので温かい毛が獲れる魔物が出てくるんだろう。
北へと進んでいる者達が居るので、おそらく転移紋は北だ。そう思い進んでいると、【空間把握】で直ぐに見つけた。思っているより近かったらしい。2~4層も北だったので進み、5層は森の地形だった。
この層でどうやらアルダを採っているらしいな。それでアルダが妙に安かったんだと思うが、ビレンは無いようだ。となると、アレは外で採れた天然物か。移動しているのは西なので、西に進んで転移紋に乗る。
森の層はビッグスネークや、ビッグスパイダーが多い。たまにグリーンセンチピードが出てきて、子供達が驚くぐらいだ。まあ、体長1メートルくらいのムカデが出てきたら、そりゃビックリするわな。2度目からは率先して槍で切ってるけど。
大飛竜の穂先だから簡単に魔物が切れるんだよ。頭を落とせば簡単に死ぬって分かったらしく、出てきたら頭を落とすか、串刺しにして殺している。子供達も逞しくなったなぁ。
▽▽▽▽▽
1452終了時点
大白金貨64枚
白金貨374枚
大金貨1643枚
金貨2434枚
大銀貨1608枚
銀貨2306枚
大銅貨2183枚
銅貨165枚
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




