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「とにかく、こっちの大陸には実力者が居るから気をつけた方が良いって事だね。まあ、油断なんてするつもりは一切無いけどさ。緩む時っていうのも必ずあるから、本物だとそこを狙ってくるよね」
「でしょうね。一瞬の心の隙を狙える者も居ますから、注意するに越した事はありません。ご主人様とディルの【探知】やダナの【神眼】だと、そういった相手の隙すら分かるんでしょうけど……」
「アルドの場合、ダナとは違って読み合いの前に潰しそうだけどねえ? 面倒臭いって言ってさ。読み合いや騙し合いに付き合ってくれるようなイメージが無いんだよ。実際そういうのが好きな奴なら良いんだろうけど、あたしも面倒臭い方だし」
実際そんな奴との腹の読み合いは面倒臭いぞ? 俺ならさっさと捕まえて全部吐かせるし、相手が貴族とかなら秘密裏に喋らせて処理するだけだ。読み合いをする必要なんてそもそも無いんだよ。
そういえば、そうだったと納得した女性陣はまた話し合いを始めた。俺はトランプで遊んでいる子供達に呼ばれ、一緒に遊ぶ事に。何度か2人と遊んでいるとそろそろ限界なんだろう、ゆっくりと瞼が下がってきた。
俺はトランプを片付けて敷いた革の上に2人を寝かせ、2匹も横に寝かせたら【昏睡】を使って深く眠らせる。肩を叩かれたので後ろを振り返ると、グデングデンの女性陣が居た。大丈夫なのはディルぐらいらしい。
皆をベッドに寝かせていき、終わったのでディルの好きにさせる。リクエストがあったからだが、今日も大満足したようで何よりだ。最後にディルを寝かせて皆を綺麗にし、<浄化の三道具>で邪気を吸引して【浄化】した。
さて、これから神殿の掃除に行かなきゃいけないんだが、既に支部長などに教えてしまっているんだよな。邪魔が入れば纏めて潰すだけだし、全て吐かせて関わった奴は全員聖人にする。
いつも通り、俺のやる事は変わらない。
隠密の4つの技を使い、窓から部屋を出ると一目散に神殿に向かって走って行く。神殿の敷地内に侵入し、宿舎に入って確認しながら進む。寝ている神官を【昏睡】で深く眠らせながら進み、一通り眠らせたら尋問の開始だ。
白い枷を1つ着けてから起こし、罪や咎の有無などを調べていき、アウトなら枷をもう1つ着ける。それらを繰り返しながら宿舎の1つを終わらせた。この町には50人ぐらい神官が居るようだが、まともな浄化魔法を使える者は半分くらいだ。
多いか少ないかで言えば微妙なところだが、悪行を為している奴は多くない。支部長の言っていた通り、どうやら排除されたのは間違い無いようだ。そう話す神官も結構いたので事実なんだろう。王女が後ろに居るとなれば、抵抗は難しい。
それはともかく、ここまでで聖人にしたの6人程だ。次の宿舎に着いたので、再び【昏睡】を使って深く眠らせていく。進みながら眠らせているのだが、2階の1番奥の奴は起きているようだ。多分こいつが神殿長だろう。
俺は関わる気も無いのでスルーし、眠らせてきた奴を尋問していく。こちらも同じで、犯罪に手を染めてる奴は軽くても聖人にしていき、まともな奴には何もしない。そうしていると、神殿長が動いたようだ。急に移動を始めたな?。
……どうやら1部屋1部屋を確認しているようだが、いったい何の為にそんな事を? 俺が潜んでいる部屋も見た後に通過したが、間違い無く俺を探しているよな? 何の為にそんな事をしているか知らんが、俺には話す事なんて無いぞ。
適当にスルーし、俺は再び1人1人に聞きながら聖人に変える作業をしていく。いちいち面倒な事をしてくれるが、神殿の奴なんてこんなものかとも思う。どうにか神殿長をスルーしながらの作業も終え、帰ろうとしたタイミングで神殿長も寝たようだ。
何だか怪しいが、俺は寝ている神殿長に【昏睡】を強く使い、かなり深く眠らせたうえで慎重に部屋の中を調べる。【探知】と【空間把握】で調べても罠のような物は無かった。代わりにドアを開けると、糸が引っ張られて物が落ちる仕掛けがある。
随分古典的だが、よく考えたらそういう時代か。俺は【念動】で糸を外して侵入し、神殿長に白い枷を着けてから起こす。何故起きていたのか、何をしていたのかを問うと、やはり俺を待っていたらしい。理由は中央神殿だ。
あまりにも腐敗が酷く、その所為で他の神殿までも腐っている状況らしい。声を上げても潰されるか左遷されるだけで、改善する事すら難しいと嘆いている。組織ってそんなもんだが、特に今の中央神殿長になってからが酷いようで、誰も逆らえない体制なんだそうだ。
この神殿長も左遷されたらしいが、左遷で済んだのは王族からの声があったからで、無ければ神殿を出された後で消されていたと言っている。そこまでする奴らしいが、向こうに行って聞いてみないと分からない。本当に中央神殿長かは調べないとな。
こういった場合、御輿だったという事が後で発覚したりするから困る。その下に居る奴が好き勝手してて、1番上はただの気の良い奴でしかないというパターンだ。そればっかりは何とも言えない。まあ、情報は得たので帰るか。
【昏睡】を使って深く眠らせ、外に出てドアを閉めたら、音の鳴る仕掛けを元に戻してから宿舎を出る。後はさっさと宿に戻るのだが、途中で外に居る奴を見かけた。いったい何故こんな夜中に人が出歩いてるんだ? そう思った俺は慎重に調べる。
すると、ただの酔っ払いだった事が判明。俺は【昏睡】を喰らわせて眠らせたら、そのまま道の真ん中に放って帰る事にした。どうも酒場に居座っていたが叩き出された挙句、道端で座って飲んでいたみたいだ。
さきほど起きて家に帰ろうとしていた様だが、歩き方がゾンビと千鳥足を合体させたみたいで気味悪かった。夜中にアレを見たら悲鳴を上げるか、何とも言えず微妙な気分になるか、おそらくはどっちかだと思う。
さっさと部屋に戻って寝ようと思い、一気に走って宿へと戻った。窓から部屋に入り一息吐くと、神水をコップに入れてゆっくり飲む。王都の中央神殿か……そこまで腐っているなら、こっちに喧嘩を売ってきそうだな。覚えとくか。
さて、明日は西への移動だ。何処まで行けるかは分からないが、そろそろ寝よう。今日も一日お疲れ様でした。
<異世界729日目>
おはようございます。今日はこの国の王都がある西に向かって出発します。麦茶が今日で終わりそうなので、最後はちょっと多めで飲もう。麦茶を煮出してから冷やして飲んでいると、蓮が起きて部屋を出た。
戻ってきた蓮に麦茶を出すと、寝惚けた顔のまま俺の膝に座って飲み始める。別にいいけど、最近甘えてくる事が多くなったな。本当の意味で心を許しているんだろう。それとも単に気にしなくなっただけかな?。
蓮は麦茶を飲み終わった後、俺の膝を枕に2度寝を始めた。まだ皆も起きてないから別にいいか。気にせずに麦茶を飲みつつボーッとしていると、メルが起きてきた。俺を見ると近寄ってきて満足するまでキスをしてくる。その後、部屋を出て行った。
ここ最近、早く起きるとコレだな。特に気にしなくなっている自分が居るが、そこはスルーしよう。戻ってきたメルは、寝ている蓮の寝顔を見て嬉しそうにしている。こうしていると母性が溢れているが、先ほどキスしてきた時は全く違ってたぞ?。
どんな顔だったかは思っただけでバレそうだから考えないが、今の顔の方が良いと思います。チラっとこっちを見てきたので、別の事を考えよう。そんな事をしていると、イデアが起きてきたのを皮切りに皆も起きてきた。
朝の挨拶の後で蓮を起こし、後片付けを終えたら忘れ物がないかの最終確認をする。全て問題無かったので宿の玄関に行き、今日出て行く事と返金は必要無い事を伝え、宿を出て食堂にいく。
大銅貨13枚を支払い朝食を注文し、雑談をしながら待っていると、隣の席に支部長と神殿長が座った。俺に会えないからと押し掛けてきやがったか。面倒な。
▽▽▽▽▽
1448終了時点
大白金貨64枚
白金貨374枚
大金貨1643枚
金貨2434枚
大銀貨1608枚
銀貨2315枚
大銅貨2223枚
銅貨190枚
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




