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 子供達と町の中をフラフラしている。今は道行く人に聞いた食料店に向かっているんだが、その道筋にもちょこちょこ店はある。とはいえ国の東の端の田舎だ、そこまで多くの店がある訳でもない。それでも冷やかしながら歩いて行く。


 どうやらスタンピード対策として、この町では中央近くに食料店が置かれている。魔戦士ギルドは入り口に近い。これもスタンピード対策で、防衛の為に入り口近くに置かれている。こちらの大陸ではスタンピードに強い警戒感があるらしい。


 多分だが、過去に悲惨な結果になったスタンピードがあったんだろう。そこは無理に聞く気は無いし、何処かで知る事になるだろう。仮に知れなくても特に問題無い情報だし。それはともかく食料店に着いたので中に入ろう。


 子供達と一緒に食べ物を見て回る。珍しい物とかあれば良いんだが、どうも向こうの大陸とそこまで変わらない感じだ。火の季節だから変わらないのか、ここが南だから変わらないのかは分からない。子供達は何を買おうか悩んでいるようだ。


 俺は大麦と小麦を銀貨2枚分ずつ買い、それ以外にも買おうと思って探すんだが見つからない。スイカっぽい果物はあるんだが、それ以外はよく分からない物ばかりだ。無理に買っても何に使えるか分からないし、手を出し辛い。


 子供達も色々と見ていたが、特に欲しい物は無かったようなので食料店を後にした。そのままフラフラ歩いていると酒屋があったので寄ったが、買えるのはワインぐらいだった。大樽が大銀貨1枚だったので、7樽買って帰る事にした。


 子供達によかったのか聞いたものの、買いたい物が無かったらしいので仕方ないと諦めていた。買い物は王都までお預けだな。そう言いながら宿の部屋へと戻る。部屋に入り【冷風】の魔法で部屋を冷やすと、子供達も真似をして冷やして遊ぶ。


 まあ、練習になるからいいか。俺は冷やすのを子供達に任せ、ワインを【熟成】していく。今回はブランデーにする気は無いので、【熟成】させただけで渡す気だ。それならそこまで手間でもないんだが、7樽はやっぱり多いな。頑張るか……。


 それでも7樽の【熟成】が終わったので一息吐く。子供達は久しぶりに字の練習をしているらしく、黙々と書き続けている。集中しているので邪魔しちゃいけないな。そう思い、静かにアイテムバッグの整理を始める。しかし、結構適当に放り込んでるなー。


 整理すると言っても、どちらかというと確認しているだけでもある。アイテムバッグ内は別空間に繋がっているだけなので、整理整頓は要らない中身を捨てるくらいだろうか? 俺の場合は食料が多いので整頓が難しい。食べれば減るし。


 後は金属のインゴットだが、これは迂闊に外に出せない代物だ。諦めてアイテムバッグに封印しておくしかない。いつか何処かで使うだろう、5人組の義腕や義足のように。それにしても……っと、誰か帰ってきたな。



 「ただいまー。結局町の周りには大した魔物も居ないし、こっちに手を出してくる馬鹿も居ないんで帰って来たよ。根性の無い連中と言うべきなんだろうけど、殺されようとする馬鹿も居ないか……」


 「まあ、居ないだろうね。あたしも出来るだけ隙があるように装ってみたけど、喰い付かなかったよ。あからさま過ぎたかな? 襲ってこないなら、それで良いと言えばいいんだけどね」



 そんな話をしているダナとエリアにワインを1樽ずつ渡す。あまり飲み過ぎないように言っているのだが、早速コップに入れて味わっているようだ。【浄化】も【熟成】もしているので、結構美味しい物に仕上がっているとは思う。


 適当にチーズを渡したら子供達も欲しがったので、子供達には干し肉を渡す。噛んで味わっているがダナとエリアも欲しがったので、結局適当に出して食べさせる。2匹もちゃっかり食べているみたいだが、俺はその間に大麦を押し麦に変えておくか。


 押し麦に変え終わり、残ったゴミをフヨウに掃除してもらっていると、残りのメンバーも帰ってきた様だ。中に入ってくると室温が上昇したので、子供達が【冷風】の魔法を使っている。なかなか上手く使えているので褒めておこう。


 ディル以外にワインの樽を渡していき、ディルには無い事を伝える。子供達と一緒に食料店などに行ったが、この季節は碌な物が無かった事と、見た事の無い物だったので手が出せなかった事を言う。ディルは納得してくれたので安堵したよ。


 こういうところで根に持たれても困るしな。そろそろ夕方なんで食堂に行くか。そう言って、皆で食堂へと移動する。中に入り、大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら席に座って待つ。雑談していると、近くの魔戦士が話しているのが聞こえてきた。



 「西の国がよ、またこの国を攻めようとしてるらしいぜ? 場合によったら徴集されるかもってさ。魔戦士は参加義務が無いっつっても、俺達だって活躍できるかもしれないし、そうなると小競り合いでもなぁ」


 「言いたい事は分かる。俺達のようなチンケな魔戦士でも、デッカくなる夢は忘れてねえしな。とはいえ現実との折り合いはとっくに付けてるけど、諦めたくない気持ちもあるし……どうしたもんかねぇ」


 「ウチの支部長は小競り合いでも出すのを渋るからなぁ。行きたくない奴にとっては、ありがたい人なんだが……。まあ、町の防衛力が下がるから困るって言われたら、それまでなんだけどよ」


 「そもそも魔戦士は魔物を狩るのが仕事だと言われたら、こっちは何にも言い返せないからな。それでも、行きたい奴は行かせてくれるだけマシか。他のトコでも実力者は行かせないらしいし」


 「俺達もそこまで実力者って訳じゃないが、それでも止められる程度の実力はあるんだが……止められないな。まあ、止めてほしいとも思わないし、自分達で熟慮してから決めるけどさ」


 「どうせ行かないって見透かされてるんじゃないか? それに支部長がどっちでもいいっていう態度だし、お国としても問題無いんだろう。いつもの小競り合いで終わると見てるんだろうしな」


 「塩を安値で売れっていうやつか。あの国の言い分も分からなくはないけどよ、この国にも有るくらいなんだ、真面目に探せば岩塩くらい見つかるんじゃねえのか? あそこはそれぐらい山ばっかだろうに」



 これ以上は聞いても仕方ないな、西の国への愚痴を言ってるだけだ。それはともかく、あの王女は戦争に東の住民を出したくないようだな。こちらは田舎だと思われているようだし、住民に配慮してる形かね?。


 女性陣は、東を安定させておきたいのだろうという意見だ。西で争っていても東が安定していれば、補給物資なども供給しやすい。そういった意味でも東の安定は重要なんだろうな。国にとって。


 夕食を終えて宿の部屋へと戻る。再び部屋を【冷風】で冷やし、防音の魔道具を使ってから皆と話す。昼間にあった事は伝えておいた方がいい。



 「へえ、あの支部長ってのは王女だったのかい。何だか王族に妙に縁があるねえ。正直言ってそういうのはゴメンなんだけどさ、不思議に関わってくるんだよ。何でなんだろうね?」


 「さあ? あの子の事もそうですけど、私達もそういう縁が有りますから何とも言えませんよ。藪蛇にしかなりません。それよりも、これから西に行くのに、その西で小競り合いとは……」


 「何とも言えないタイミングねえ……。その子爵もアルドに脅されたみたいだし、余計な事はしてこないでしょう。それにしても、まさか不老長寿が伝説の存在で、碌に知られていないとは思わなかったわ」


 「代わりに此方の大陸では、少なくとも正しい修練法が残っているみたいだね。王族にしか見せられないのかは知らないけど、気を付けておいた方がいいね。【気配察知】が使える者も居るようだし」


 「それでも、いきなり気配が無くなるとパニックになるようだな。死亡か邪生にならねば気配が無くなる事はないか……。私は【気配消失】が多少使えるが、そこまで熱心に修行をしていない。していたのはダナとエリアか?」



 2人には闘気術と戦闘術を教えているから、一応使えはする。精度は甘いけど。



 ▽▽▽▽▽


 1447終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2434枚

 大銀貨1608枚

 銀貨2315枚

 大銅貨2236枚

 銅貨190枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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